中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
ご訪問頂き有難うございます。ご縁に感謝を!

Vol. 491 袖振り合うも多生の縁

2014年04月11日 16時59分05秒 | 茶道
   
   4月6日・・・開庵・・・のお招きを頂きました。
   関西では高級住宅街で知られた「苦楽園」  
   高台に立つマンション内。ご自宅に設えられた「お茶室」侘び寂びの茶道の心得を元に。
   真・行・草・・・作法に則った天井の作りも見事でした。

   
   お軸が、今日のご亭主の茶会の趣旨を物語っています。
   【和気兆豊年】・・・わきほうねんのきざし
    意味は
   天候がおだやかで和順ならば、豊作になるでしょう。
   同じく、人の和がなごやかであれば、心豊かな年となるでしょう・・・といったところでしょうか。

   一座建立(いちざこんりゅう)・・・二席目の正客のご指名を頂きました、私。
   主客共に、一体感を生ずるほど充実した茶会となることが茶会の目的の一つとされるのです。
   そういった意味では「正客」はとても大切な立場なのです・・・・
   これも【和気兆豊年】に含まれるのでないかと思いつつ、いたらぬ正客・・・を勤めさせて頂きました。
   
   正客の役得として【一入】作のお茶わんで一服を・・・
   
   【一入】作のお茶わんです。 名工と言われた楽三代道入の長男。 一入(寛永17(1640年)-元禄9(1696年)
   この四代一入より代々、吉左衛門を名乗るようになったということです。

   さて、そのお茶わん・・・小ぶりで【両の手に】すっぽり入る柔らかさ。それなのに見込みは深く。
   約300年の年月を経て尚色あせぬ黒々とした艶めきです・・・嬉しく頂きました。

   

   おもてなし・・・頂いて「心豊かに」
   ご準備も大変でしたでしょう。【有難うございました】そんな言葉が心からそして自然に「口」をついて出ます。
 
   写真左端「十徳をお召しの方」が本日のご亭主です。そして、前列と二列目右端のお二方がお水屋をおつとめ下さいました。
   

   さて、袖振り合うも多生の縁
   「多少」ではなく「多生(俗に「他生」とも)」で、「袖振り合うも多生の縁」が正しいのだそうです。
   「多生」は仏教語で「前世」の意味。
   袖が触れ合うようなちょっとした出会いも、前世からの因縁によって起きるという意味なんだそうです
   なお「他生」も仏教語で、前世と来世の意。「袖摺り合うも他生の縁」とも言うそうです。

   私は・・・袖触れあうも多少の縁・・・と記憶していました・・・大きな間違いだったようです。
   fb友「みどり」さんから教えて頂きました。

   今日の集いの皆々様は「同門」の方々。何かの深いご縁で繋がっているに違いなく。

   桜の花びらが舞い散る中・・・後ろ髪を引かれる思いで苦楽園を後にしました。
   一生の想い出になりました。

   ご亭主に。感謝を込めてのブログ記事となりました。

   
   こんな想いをますます深めている昨今です。

   皆様ご訪問ありがとうございました・・・・・・

   

   
コメント (6)
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