Easy Living/Sonny Rollins
(Milestone M-9080)
こりゃ、ゴミ盤かのように中古レコード屋のエサ箱に放り込まれているレコードは大体が気の毒なくらいの安値が付いて店頭に並んでいます。ロリンズのアルバムでもBN, Prestige, Riversideの3大レーベルやContemporaryの2枚、RCA、impulse盤ぐらいまではそれなりの値段がついていますが,milestone盤となるとジャケットの印象もかわり、伴奏陣にもエレクトリックピアノ,ギター,ベースを加えた物が急激に増えて来て、結構軽視されているのではないでしょうか?本日は堪らなく好きなスティービー・ワンダーの"Isn't She Lovely"をやっているこのマイルストーン盤をアップしますね。
1977の録音です。もうクロスオーバー全盛期の演奏ですね。メンバーはGeorge Duke(p, elp, synth), Charles Icarus Johnson(g), Paul Jackson(elb), Tony Williams(ds)という若きメンバーです。リズム隊はふんだんにエレクトリックサウンドを駆使して御大をもり立てています。 ロリンズはというとテナーは勿論ですがソプラノサックスも吹いてます。ソプラノをメジャーにしたのは、スティーブ・レイシーだと言われる方もおられると思いますが,やはりコルトレーンでしょう。ウェイン・ショーターが次かな?この頃わがナベサダのオヤジもソプラノ吹いてましたね。いずれもメインインストルメントがスゴイからソプラノもまあ良いかなんて思うのですが,やっぱりロリンズのテナー最高です。何と言ってもいきなりのA-1,
コンポーザー自身でもヒットした"Isn't She Lovely"が圧倒的です。シンセのイントロから御大がテーマを吹く,もうここでノックアウトです。曲もいいがアレンジ,アドリブ、パーフェクトです。次の"Down The Line"はロリンズがテナーをオーバーダブしているようで策を弄し過ぎた感じで,今イチかなあ・・・。そしてソプラノでの"My One And Only Love"。これがまたいい。チャルメラふうに聞こえないのがロリンズだし、この曲です。Georgeのacoustic pianoも却って新鮮です。
B面ではテナーの長い無伴奏イントロで始まるタイトル曲"Easy Living"をやってくれてますが,B-1のfusion的な演奏に辟易してあまり聴く気がしないのです。やっぱりA面盤ですね。
後期ロリンズもそこそこ楽しめますよね。他のマイルストーン盤も当時のジャズ喫茶でも良くかかっていましたね。所有盤はマイルストーンのオリジかも知れないけど別にどうでもいいや!"Isn't She Lovely"が聴ければね!!!