Delightflee/Lee Morgan
(Blue Note BST84243)
短い人生をシップのごとく駆け抜けたジャズメンは数多いですが、やはり真っ先に頭に浮かぶのがトランペッターのリー・モーガンですよね。ガレスピーに見いだされ若くしてデビュー、既に完成されたハーフバルブテクニックを持った少年はブレイキー率いるJMの花形プレイヤーとして活躍、そしてサイドワインダーでの見事なカンバック、その後はジャズロックの旗手として活躍し、最終的に愛人に射殺されると言う人生は余りにも華々しく果敢ないとしか言いようがありません。この背景と彼のアクロバティックなトランペットプレイを聴けば、ジャズ好き日本人は放っておけない筈です。勿論、パーカーやマイルス、コルトレーンといった大物プレイヤーと異なりますが魅力では彼らを充分に凌駕する存在だと思います。モーガンのポップなプレイに焦点をあてれば、やはり見逃せないのが本日アップのデライトフルリーのイエスタデイだと思います。
このアルバムはクインテットの演奏とオリバー・ネルソン率いる大編成との両方が納められていますが、このイエスタデイではネルソンの洗練されたアレンジに乗って中域~高域を中心としたモーガンのソロが堂々としてていいですね。また、ここでのマッコイのピアノも聴きのがせませんね。同じ趣向でのB-1のサンライズサンセットの切れ味鋭いモーガン、そしてWayne Shorterのサックスも圧倒的ですね。この2曲で充分の内容ですね。ポップなモーガンの代表的一枚、まさにデライトフルなアルバムですね。
所有盤は東芝が出した国内盤です。大胆にモーガンの額で写真を切ってしまうセンスもたいしたものですね!