Out of This World/Pepper Adams Donald Byrd Quintet
(Warwick W-2041)
ジャズ界に於いてバリトンサックスと言えばジェリー・マリガンの独壇場である事は間違いないですが、ペッパー・アダムスも人気の点では大きく水を開けられながらその個性的なサウンド故、ファンの多いプレイヤーではなかろうかと思います。アダムスのリーダー盤もいくつかありますが、サイドメンに回った時のプレイの方が印象に残っているのは自分だけでしょうか?本日はベストマッチと思われるトランペッター、ドナルド・バードとの双頭コンボの演奏です。バード/アダムスではリバーサイド盤が有名ですが、今回のアップはワーウィック盤です。
メンバーはDonald Byrd(tp), Pepper Adams(bs), Herbie Hancock(p), Laymon Jackson(b), Jimmy Cobb(ds)の五重奏団です。本作ではタイトル曲でA面冒頭の"Out of This World"とB面冒頭の"Mr. Lucky Theme"がいい出来です。ハードバップらしい好演ですね。コブ以外は当時レギュラーバンドとして活躍していたグループであり一体感を伴った演奏が聴けます。また、A-3の"It's A Beautiful Evening"とB-3の"Day Dreams"はそれぞれバード、アダムスのショーケースとなっており2人のバラードプレイを堪能できます。ハービーのバラードでのバッキングも美しくいいですね。
Out of This World/Pepper Adams Donald Byrd Quintet
(Warwick W-2041-2)
ところが本盤にはvol.2がリリースされており、ほとんど同じ選曲(別テイクらしい)でvol.2では"I'm An Old Cowhand"が追加されています。番号もW2041-2となっており 1曲追加して残りは全て同じ選曲を持って来たWarwickの意図は何なのでしょう????
所有盤はまあFSR盤なので、軽い乗りで購入していたのですが最近このおかしな選曲に気付き、しばし考え込んでみましたがよくわかりませんね。