Arnett Cobb Is Back/Arnett Cobb
(Progressive ULS-6084-G)
ジャズ批評の名著?「コテコテデラックス」にも取り上げられたアーネット・コブは1918年生まれと言うから相当に古いテナー奏者です。病気や事故で演奏活動を休止する期間が長く78年にプログレッシからリーダーアルバムを出しましたが,そのジャケ写の風貌と異なるパワフルな演奏は当時通いつめた新潟ジャズフラッシュのファン達の心を充分に惹き付ける演奏だったことを思いだします。リアルタイムで復活して来たコブ,自分にとってはひときわ思い入れを感じるプレイヤーであります。本日はこのカムバック盤をアップしますね。
メンバーはArnett Cobb(ts), Derek Smith(p), George Mraz(b), Billy Hart(ds)のカルテットです。ムラーツの締まりのないベース音がやや気になりますが,御大コブのプレイはブランクを微塵も感じさせないもので,当時小話題に上ったことを思いだします。以前に在籍したライオネル・ハンプトン楽団でお馴染みだったと推測できるA-1"Flying Home"をはじめB面の"Sweet Georgia Brown", "A Ghost Of A Chance", "Take The A Train"等のプレイを聴くと、コブの力強いブローイングやサブトーンを交えたバラードに卓越したテクニックを感じ取れる筈です。
所有盤はテイチクからでた国内盤です。ジャケは冴えないですが,ドップリとジャズに浸かっていた学生時代,リアルタイムでこのアルバムを聴いた時の感動が甦りますね。