NHK大河ドラマ「鎌倉殿」には、
目をそらしている場面が多々あります。
昨夜もそうでした。
それでも見続けようと観てはいるのですが、
出来る限り感情を動かさずにです。
楽しんでいた、
朝ドラ「カムカム」とは大違いです。
けれど「鎌倉殿」は今後も、
功を成した弟の義経に難癖をつけ、
打ちはてるのですし、
それだけでは済まない展開なのですもの。
そういう出来事を、
面白がっているように書かれている、
この本。
板野博行さんによると、
『吾妻鏡』は、
「北条氏の北条氏による北条氏のための歴史書」
ということだそうです。
著者が天台座主慈円になり切って、
『愚管抄』や他の史料も駆使して鎌倉幕府に渦巻いた、
権力闘争の真相に迫っていく
とのこと。
「織田がつき、羽柴がこねし天下餅、座りしままに食うは徳川」
という狂歌がありますが、
鎌倉幕府でいえば、
「平家がつき、源氏がこねし天下餅、座りしままに食うは北条」
ということになるでしょうか。
(青文字はすべて著作の中の文章です)
著者の板野さんは、
「眠れないほどおもしろい」シリーズを、
いくつか出されてますが、
先の『2時間で日本史がわかる』の著者と同じく、
この方も予備校講師さんのようです。
最後まで読みましたが、
鎌倉時代の、
毒を盛られただの暗殺だの、血で血を洗う、
あまりにものおぞましさに、
おもしろいとは思えなく、
考えさせられることばかりでした。
ドラマも、
感動で終わる・・・ということはないのかも。