風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

かもめ食堂

2006年04月18日 | アート(本 美術 映画 音楽etc)
じんわりと、心に温かさが伝わる、そんなハートフルな映画でした。ちょっと疲れ気味の人や目標が揺らぎだした人、心寂しい人などに、おすすめの作品です。きっと元気になりますよ!群ようこ原作、荻上直子監督、全てフィンランドロケだったそうです。時間の流れがゆったりしていて、優しい気持ちになること請け合いです。

ヘルシンキに日本レストランをオープンさせた、主人公のサチエ(小林聡美)を中心にストーリーが展開します。ガッチャマンの歌を最後まで歌えるミドリ(片桐はいり)と、不思議な存在感のマサコ(もたいまさこ)がいつしかサチエの店を手伝うようになります。でも、なかなかお客が来ないのですが…。

メニューのメインはなんとおにぎり!鮭、おかか、もうひとつあるのですが、思い出せません、すみません(ちなみに私は梅干が好きです)。サチエにとって思い出深い「おにぎり」はジャパニーズ・ソール・フードなんです。お客が来るようにと、ミドリがフィンランド人に好まれるおにぎりの具を考えますが、なかなか上手くはいきません。

何日もお客が来ない日が続きます。何人か、店の中をのぞくのですが、なかなか入って来ないのです。年配の三人の女性、いつも怒りの表情の女性など。そしてお客様第一号の青年をはじめ、「かもめ食堂」に少しずつお客が集まるようになります。サチエとミドリとマサコは、つかず離れずのいい関係を保つことで、プライバシーを尊重し合っています。

許容量の広いサチエ役の小林がいいのです。ミドリの独特なキャラクターを強烈な個性の片桐が演じ、もたいがまたいい味を出していて、絶妙のコンビネーションなのです。(小林ともたいは、テレビ「やっぱり猫がすき」で共演してました)

そんな三人の「いらっしゃいませ!」はなかなか興味深いものがあります。ミドリはラフ過ぎて、マサコは丁寧過ぎ、サチエは…?

そして、「おにぎり」にまつわる思い出はやっぱり温かいんですね!だから日本食は素晴らしい!と再認識させられました。まさしく、ジャパニーズ・ソール・フード!心に響く映画で、しばらく余韻を楽しみました。


(最近、日本でロハスな生き方が話題に上りますが、「かもめ食堂」にはそのヒントが詰まっていました)




コメント (13)
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