風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

フランスパンをパクリ…①

2006年09月24日 | 食(食材 料理の効能etc)
昨日は用事があり、末娘の運転で出かけた。
目的地に着いたが、門が開いていない。
「おかしいな。平日はやってるはずなんだけど」
「案内板にも書いてあるよね。どうしたんだろう?」
ゲートにはしっかりと鍵がかかっている。
「土曜日だけど、今日祝日なんじゃないの?」
と娘がいった。
また、ドジをしてしまった。
秋分の日だったのだ。

朝、家を出る時、空を見ながら娘がつぶやいた。
「もう、秋の空だね。秋の空気だよ」
「まだ、夏のなごりがあるよ。なんかもの寂しいね…」と私。
すると、娘が「わたしは、寂しくないよ。冬が好きだから…」
「そう?夏生まれとしては、なんかね…」
そんな話をしていたのだ。
途中、道端にコスモスや曼珠沙華(まんじゆしやげ)が咲いていた。
「もう彼岸の中日…」真っ赤な花を見て時間の経過の速さを思ったのだったが…。
すっかり忘れてしまったのだ。

「お母さん、R市はここから遠い?」
「少しね。どうして?」
「私、行きたいとこあるんだけど…。いい?」
という訳で、山林を越えてR市に向かうことになったのだった。
無駄足だったのを、挽回したい気持ちも手伝い…。
それじゃあと、近隣二市のベーカリーを訪ねることにした。

R市のパンの店は、娘も私も前から行きたいと思っていた。
以前訪ねた時は定休日だったので、外観だけ見て帰ったのだった。
その時もパン好きの彼女と一緒だった。

しばらくぶりだったので、うら覚えの道を走ることになった。
しかし、検討つけた場所をぐるぐるまわったが、店が見つからない。
このまま帰るのも残念だと思いあぐねていたが、その店をよく知る人がいたことを思い出した。
さっそく、電話をした。
今いる場所を説明して尋ねるのだが、要領を得ない。
それじゃということで、店の電話番号を教えてもらった。
すぐかけてみる。店の近くにいることを確認し、詳しい道順を聞く。

久し振りに来たR市。
そのベーカリー周辺は、様変わりしていた。
「なんだか、街が動いているね」
「人も車も多いね」
そんなことを話しながら、ビデオ屋の後の駐車場にまわると…
「こんな感じだった。でも薬局だったよね、ここ」
「そうだね。あ、あった!あの店じゃない?お母さん」
「そうそう。あのパン屋だ!」
やっと、気になるベーカリーにたどり着いた。

大通りの目印になるドラッグストアがビデオ店になっていた。
分からないはずだ。
ドラッグストアーを目印に探していたから、迷子になってしまったのだ。
店に着いて、オーナーから聞いて、ドラッグストアが閉店し、ビデオ店になったことを知ったのだった。

「おう、結構お客さんいるね」
「ほんと。並んでるよ」
手づくりパンを求めて、遠方から買いに来るのだろう。
対面販売の小さな店には、50種類ほどのパンが並んでいた。
天然酵母を使うなど身体に優しいパンが人気のようだ。
店頭には、パン関連の本も置いてあった。
白神山地の天然酵母「ホシノ酵母」を使い国内産小麦粉で焼いたパンはすでに売り切れ。
バゲット、調理パン、クルミパン、ハードパン…美味しそうなパンが並んでいる。
どれにするか、迷うのもうれしいものだ。
美味しそうなパンに、お客さんの顔もほっこり…。
順番を待ちながら、あれこれ選んでいると、オーナーらしき女性が出てきた。

(つづく)