【映画 予告編】 秋の理由
2000年に出版された福間健二氏の詩集「秋の理由」の言葉たちが、映像のなかに時々落葉する。詩人である福間健二氏の独自の映画作法のように思える。
この映画は、福間監督作品のなかで、私は一番好きだなぁ。K’s cinemaにて16日に。
声が出ない作家が書けなくなる。(演じた俳優さんは、現実にも声が出ない。)
編集者は本をつくることができない。
初老を迎えた二人の男が、互いの才能を認め合いながら、最も不幸な関係に陥ってゆく。
その男たちの間で揺れる、作家の妻。
そして、妖精のように大きな樹の後から突然現れる、愛らしい女性。魔法の粉を振りまくように、大人たちの世界に、ささやかな奇跡を起こす。
人生の秋をどうやらくぐり抜けて、死も退けて、ラスト・ランに向かう男たち。
人生はさらに続く。「ぼくはまだ黒い芯を昂ぶらせている」と。
ゆるされたと思うのは錯覚だが
この世界はいい匂いがする
自分の力でわかったことも少しはある
旅をして
長い列のうしろに並んで
キンモクセイの坂道の下
わたしは
顔や手に粘りつく暗示を洗いおとして
誰かが泣いているために
秋が来たわけではないことを知った
(秋の理由より。最終連。)

2000年に出版された福間健二氏の詩集「秋の理由」の言葉たちが、映像のなかに時々落葉する。詩人である福間健二氏の独自の映画作法のように思える。
この映画は、福間監督作品のなかで、私は一番好きだなぁ。K’s cinemaにて16日に。
声が出ない作家が書けなくなる。(演じた俳優さんは、現実にも声が出ない。)
編集者は本をつくることができない。
初老を迎えた二人の男が、互いの才能を認め合いながら、最も不幸な関係に陥ってゆく。
その男たちの間で揺れる、作家の妻。
そして、妖精のように大きな樹の後から突然現れる、愛らしい女性。魔法の粉を振りまくように、大人たちの世界に、ささやかな奇跡を起こす。
人生の秋をどうやらくぐり抜けて、死も退けて、ラスト・ランに向かう男たち。
人生はさらに続く。「ぼくはまだ黒い芯を昂ぶらせている」と。
ゆるされたと思うのは錯覚だが
この世界はいい匂いがする
自分の力でわかったことも少しはある
旅をして
長い列のうしろに並んで
キンモクセイの坂道の下
わたしは
顔や手に粘りつく暗示を洗いおとして
誰かが泣いているために
秋が来たわけではないことを知った
(秋の理由より。最終連。)
