ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

転院2日目にして……

2017-07-14 21:37:19 | Care


リハビリ科のある病院に来て、どうやら始動。
午後2時半ころに病院に着きましたが、夫はリハビリ室に行くところでした。
午前中もリハビリだったそうです。
左半身も、わずかづつですが動いています。


その後、夫はテーブルに向かって、車椅子に座って読書しました。
椅子にいられる時間も増えてきました。
寝ている時間が減りました。その分表情が明るくなりました。

相変わらず「小林秀雄」ですが、詩人についての考察にふれた部分を指して
私に読ませようとしました。今までなかったことでした。
そして、リハビリの方々には「妻は詩人なんですよ。」とのたまう。
「詩人ですよ。」と言われても、相手の方は返事にこまるだけでしょ。

夕方に私が帰宅の準備を始めた頃には、テレビ体操の時間でした。
数十人の老人たちが、動かせるところを生かして体操していました。

転院前の病院でのリハビリの成果は、こちらの療法士さんを驚かせていました。
どういうこと???

転院はしたものの……。

2017-07-13 21:47:58 | Care
車椅子ごと乗れるという介護タクシーに乗って転院。料金6,800円でした。

無事到着。
病院側から質問責め。頭がパンクしそうな書類にサイン。
リハビリについての説明よりも、自宅の間取り図を要求されました。
帰宅してからの住宅事情を知りたいそうです。
場合によっては、自宅訪問もあるとのこと。
まだ帰宅できない状況なのに……。

まだ未経験の介護保険についても後日、ケースワーカーさんのお話があるそうです。

リハビリをどのようにするのか、まだ説明がありません。

すっかり、夫は身体不自由の人間にされています。
今から、夫がリハビリでどこまで回復するか?その望みのための転院ではないのか?

転院

2017-07-12 20:32:13 | Care


理学療法士さん。作業療法士さん。言語聴覚士さん。

夫の脳梗塞のリハビリには、こうした3人の方々が、毎日訪れてくださいました。

6月26日(月)に救急車にて入院。
そして明日の7月13日(木)は転院です。

総合病院の脳外科病棟から、リハビリ科のある病院へ。
そこでは、今までのリハビリのレベルではなくて、一日中がリハビリだそうです。
「患者を夜だけしか寝かせない、というレベルだそうです。」
……と、理学療法士さんがおっしゃっていました。すごい。

夫は頑張れるだろう。スポーツ好きな人ほどリハビリの成果は早いとのこと。
その言葉を信じてみよう。夫はマラソン好きだったから。
ただし、マラソン好きは、この病気の原因でもあるのだけれど。
つまり、たくさん汗をかくと、老人は血中濃度が高くなる。
それを補いきれないのが老人だと言うわけ。
スポーツには水分が大事よ。老体には水分が大事よ。

猛暑のなかを、毎日夫を見舞う私も水分が必要よ。
夫がそれに気づくのは、まだまだ先のことね。

病気と希望の秤

2017-07-10 20:33:14 | Care


人間が困難な病気を抱えた場合に、最悪の事態を想定して、そこから出発するのか?
あるいは、「希望を棄てない。」という出発をするのか?
そのあたりのことは、わからない。

時間の経過の過程で、徐々に現実に向き合っていこうと思う。
良い現実か?不幸な現実か?
それは誰にも想定はできない。冷静に日々を重ねてゆくだけです。


今日は、Y君からのお手紙が2通ポスティングされていました。
日曜日は郵便配達がないし。
毎日ありがとう。

入院14日目

2017-07-09 13:03:32 | Care


6月26日に救急車で入院してから、14日目となる。
朝、夫より電話。私の目覚まし時計の時間が過ぎてからかけてくる心遣いがあった。進歩(笑)。
リハビリの効果は微々たるものではあるが、入院日と比較すれば変化はある。

「なんとか、自分で動けるような体になって帰りたい。」と言った。

夫はひどい精神的混乱もなく、この言葉に至った。
しかし、本を読むことと、書くことが今まで通りにできないことが辛いらしい。
そして、何よりも私がそばにいないことが、一番の淋しさ。電話は2度あった。

入院患者には、様々な方がいらっしゃる。
「家族がなかなか会いに来てくれない。」と嘆く方が多いそうです。
「僕は幸せだ。感謝している。」と言う。

今日は日曜日。
仕事を持つ娘が「私が休みの時には、お母さんは休みなさい。」と言って
娘が1人でお見舞いに行ってくれました。
娘の仕事も多忙な時期なのだが……。

孫のY君からの励ましのお手紙は毎日届きます。
このY君を励ましているのは、その両親だろう。

みんな、ありがとう。


北原白秋・五十音

2017-07-09 00:11:03 | Care
脳梗塞による左半身麻痺には、様々なリハビリが行われる。
まずは手足のリハビリで、同時に言語のリハビリがあります。

ほぼ3人の理学療法士の方が、「手」「足」「言葉」の分野を担当して下さっています。

その「言葉」の訓練用として、様々な言葉ゲームがありますが、その一つは北原白秋の詩「五十音」でした。
その一篇の詩は、いつもそばに置いて、毎日声に出して読むような指示が出されていました。



詩がこんなところで生きていました。


帰宅してから、手元にある「日本まざあぐうす・谷川俊太郎編」から、これをみつけました。
プリントして、届けました。


早口唄   


瓜売りが瓜売りにきて
瓜売れず売り売り帰る      (山梨)


わしの山に鷲がいて
わしが鉄砲で打ったなら
鷲がびっくり わしもびっくり  (奈良)


隣の竹兵衛なぜ竹立て掛けた
竹立てかけたかったで
竹立て掛けた          (新潟)


蛙ぴょこぴょこ 三ぴょこぴょこ
合わせてぴょこぴょこ
六ぴょこぴょこ         (新潟)


一いち聞けば二くらしい
三ざんなこと四やがって
五うつくばりの六でなし
七めんどうだ八っとばせ
九せになるから十つかまいろ   (栃木)

 *    *    *

いっちゃんちのにいちゃんが
さんちゃんちでしこたれて
ごめんも言わずにろくでなし
七面鳥にはたかれて
靴も履かずに飛んでった     (多分、栃木)

(↑↑これは、子供時代に私が聞いたことのある歌です。本には載っていません。


言葉は生き物ですね。

本好きのアイディア

2017-07-08 10:43:43 | Care


人間の体に左右があって、手足が2本あることがあたりまえですが、
この当たり前が、欠落してしまうこともある。

夫は左手と左足の麻痺のリハビリ中。
それでもなんとか右手だけで本を読みたい。

小林秀雄のCDだけでは足りない。
いろいろと考えている。
ページをめくって抑えるのに、大きな洗濯バサミを使う。
本が倒れないように、胸の上にブックスタンドを置く。

ハードカバーよりもソフトカバーの単行本がいい。
単行本でも重い。文庫本がいい。

そうやってやっと「小林秀雄」の文庫本一冊読了。

「今度は、『古井由吉の詩への小路』を持ってきてほしい。」
「単行本は重いからダメだと言っていたでしょ。」
「いや、読めるような気がする。」
「じゃぁ、古井由吉の単行本と、小林秀雄の文庫本『直観を磨くもの』を持ってきます。」

さてさて、どうなるか?
看護婦さんと、理学療法士さんの報告では「疲れて眠ってしまうこともありますが、
熱心に読んでいますよ。」とのこと。

リハビリも真面目に頑張っている。

Yくんのお手紙

2017-07-06 20:05:26 | Care


7月3日の「お誕生日おめでとう。」から始まって、Y君から夫へのお手紙は毎日届きます。

「早く元気になってね。」
「リハビリがんばってね。」

子供の時間感覚と、老人の時間感覚との差異を感じながらも、嬉しいお便りを受け取りました。
子供が毎日お手紙を書くということは、驚きに値します。ありがとう。
いつも表書きを書いて下さるママにも感謝します。

リハビリは、欠かさず御三人の理学療法士さんが、それぞれに行ってくださいます。
わずかづつながら、機能はそれなりに回復を目指しています。

13日(木)には、リハビリテーション専門の病院に転院します。
そこで、さらに頑張りましょう。

この段階では、妻にはできない仕事ですので、よろしくお願い致します。

台風接近中 悩ましいなぁ。

2017-07-04 14:41:37 | Care


今日はY君から、大きなバースディ―カードが届きました。ありがとう。

台風接近中ということで、早朝に病院の夫からお電話。「来なくてもいいよ。台風は相当荒れるらしいから。」
……ラジオの天気予報を聞いたらしい。天気予報が好きな人なの。

それで、今日はお休みということで、のんびりしていたら、再度お電話。  
「今日は来ないんだよね?」
「来なくていいって言ったでしょ。」
「そうだけど……。」
「じゃぁ、明日ね。」
「うん……。」

気になったから、雨はまだ降りだしていないので、「行こうかな?」と思ったら、降りだしたので、気持がめげた。ごめんね。

あら。今はまた止んだ。空に八つ当たり。「はっきりしろよ!」

夕べはいろいろ考えました。「脳梗塞」は、おかしいな?と思ったら即病院へ。
フラフラする。握力が落ちる。これが始まりです。
当人が「大丈夫だ。」「休めば治る。」と言っても強引に病院へ。
早ければ早いほど、後遺症は軽減されます。

今日は誕生日

2017-07-03 20:18:38 | Care


同年同日に生まれた夫婦です。今日がその日です。

「誕生日だね。」とおっしゃる。
プレゼントはお互いにないが、食事制限がわずかに緩和されたので、好物のクリームパンをひとつだけ。

ケースワーカーさんと、転院のお話をしました。
「治療はここまで。リハビリテーション専門の病院へ。」とのことです。
受け入れ側の病院のお返事待ちです。

今日で入院8日目。
点滴は一本減りました。リハビリの効果はわずかに。

右片手だけでは、好きな読書が思うようにできません。
大きな洗濯ばさみを使って、本を押さえたり、読書用のスタンドを胸の上に乗せてみたり……。
いろいろ考えるものです。

目下どうにか楽しめるものは、「小林秀雄講演」のCDですね。

子供たちの提案である「アイパッド……だったかな?」はいかがかな?
どんな本が読めるのだろうか?