エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

過去と現在 意識にも影響し、無意識にも影響するもの

2014-02-09 08:28:29 | エリクソンの発達臨床心理

 

 ルターは、上昇志向が強い父親の強い影響を受けながら、それに強く反発を感じていたのでしょう。

 

 

 

 

 

 歴史資料が、政治経済の変化全体に関するもので、過去を遡ってみる視点に立って初めてハッキリと際立ってくる場合は、特定の地域の特定の個人にとっても重要で、当人が意識している願いや心配事にとっても大事で、しかも、意識していない願いや適応にとっても大事であると、その歴史資料から確かめることは、難しいのが常です。ハンス・リューダーの時代の神聖ローマ帝国や中世ローマ教皇は、今日諸国を脅かしている、科学技術の発展と政治の発展とが結び付くことによって、活気づいたり、脅かされたりしました。かつて存在し、今も存在するもの。「地理的空間のコントロール」。つまり、地球は、新大陸につながる水路によって回れました。いまや、空路でも宇宙軌道でも、回れます。「コミュニケーション」。つまり、印刷が発達したので、私どもは、イメージと声の力を強めもし、弱めもする際に関わる問題に、遠くから近くから直面してきました。「聖戦」。イスラムの世界を守ろうとしたり、壊そうとしたりする試みと、アラブの思想家たちの哲学的・科学的思想から徐々に学んだ中世の知識に対抗すること。今日、経済思想が科学思想や社会的価値と戦う戦いがあります。

 

 

 

 

 

 歴史資料には、実に様々なものがありますね。それが、個人の意識ばかりではなくて、無意識にまで影響することを、エリクソンはどのように位置付けていくのでしょうか?

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