エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

エリクソンの叡智:  #アクチュアリティ #カイロス #永遠のいま #温もりに満ちたやり取り

2017-06-28 03:05:55 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

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正反対とど真ん中
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  今宵のエリクソンは、Insight and Responsibility 『自分を内省していたら、相手の気持ちがまるで手に取るように、スゥーッと理解来ますから、相手の気持ちに応答できますから』の、p.164.

 新しい改訳版によって45年、間を置いて出した改訳本の翻訳者は、学会の理事長は出来ても、、訳者あと書きとは裏腹に、エリクソンが言いたい、肝心な真髄が理解できていない,ということを示す一つです

 

 

 

 

 

 私が信じて疑わないことは,このように雁字搦めになっている状況を打開するためには,realityに関する私どもの概念から,非常にあいまいな意味を持つ概念を区別しなくてはならない,ということなんです。そのあいまいな意味を持つ概念とは,actualityでして,このactualityとは,≪いまここ≫に夢中になることと,温もりに満ちた≪やり取り≫の中で,手応えが実感できる(確かにされる)世界のことです

 

 

 

 

 

 ここは,改訳版の翻訳では

「この動きの取れない拘束着から解放されるためには,不明瞭な意味内容を持つ英語の現実(reality)の概念から,直接の接触と相互作用の中で確かめることができるかかわり関与(actuality)の世界とを別々にしなければならないと思う。」

となっていますが,これは高校生の翻訳以下です。

1)「区別する」を意味するseparateの目的語が,「非常にあいまいな意味を持つ概念(one of its more obscure implications)」なのに,「世界」を目的語として取り間違えていますし,さらには,「非常にあいまいな意味を持つ概念」を,「現実」を修飾する修飾句とする間違いも犯していますね。ここで2点,間違いです。これは英文法の初歩もできてないことを示します。

 でも,それは小さな間違いにすぎません。

2)決定的な間違いは,このactualityは,キリスト教の深い次元の時間の概念カイロス,≪永遠のいま≫のことを言っているのに,この改訳者は,そのことが皆目分からないことですimmideate immersionは,「直接の接触」ではなく,「≪いまここ≫に夢中になること」です。interactionは,相互作用」というような冷たい物理学の言葉では全くなく「温もりに満ちた≪やり取り≫」という意味です。

 

 

ですから,この翻訳者の理解は,「臨床家としてのエリクソンの真髄」には,遠く及ばないものです。

 私は,出版社には申し訳ない感じもありますが,

  この翻訳本読まないほうがいいと考えます。

 

 

 

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