エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 子どもの遊び と サイコセラピストの一本道

2017-03-29 02:31:29 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
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 私はサイコセラピストとして、1番好きなやり方はプレイセラピーです。しかも,いわゆるプレイルームでやるプレイセラピーよりも,子どもの日頃の遊びにつき合うプレイセラピーが大好きですね。非構造化プレイセラピーなどと呼べば,呼べるのですが,難しそうな言葉を使う必要は少しもありません。

 自閉症の子どもと足掛け12年くらい付き合って,子どもの遊びが,いかに素晴らしいものなのか,≪本当の自分≫を生きる上で,欠くことのできないものである,エッセンシャルであると,腹の底から実感させてもらいました。そのおかげで,エリクソンが,ritualization,と名付けたことが,聖書で言っている「礼拝」だということも,教えられたんです。その自閉症の「みっちゃん」,もう20歳を超えてしまったけれども,その「みっちゃん」のお陰です。

 遊びの大切さを教えてくれているエリクソンの言葉です。

 Toys and reasons. P.54。下から5行目あたり。

 

 

 

 

 

 子どもとサイコセラピーをしていますでしょ,するとだんだん,子どもの遊びには,最深欲求に応えて,≪本当の自分≫を生かす何かがある,という確信が深まってきましたね。

 

 

 

 

 

 いつもは回りくどい,その分,もともとは不安が強かったと思われるエリクソンが,ここでは,簡単明瞭にズバッ,と言ってくれています。

 子どもの遊びは,その子どもが≪本当の自分≫を生きる上でなくてはならないものだ,エッセンシャルなものだ,という確信です。

 私がみっちゃんのお陰で,気付かせてもらったことを,エリクソンも,子どもと遊びをする中で,気付かせてもらったんですね。サイコセラピストとしての成長する道は,実は一本道なんですね。政治屋の世界とは違って,抜け道はありません。

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