発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもは、普通の日常生活を送るのも、大変です。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.248、第3パラグラフから。
しかし、言葉のもう1つの落とし穴は、自分達の考えは、「つじつまがあ」わなければ、容易に正すことが出来る、という幻想です。認知行動療法の「認知」の部分は、このような「うまく働かない考え」を変えることに焦点を当てます。これはトップ・ダウンのアプローチで変えるやり方でして、そのやり方では、セラピストは、否定的な認知に挑戦し、「その枠組みを変える」ものです。たとえば、「ご自分がレイプされたのは自分が悪いと責める気持ちと、ことの実際とを比べてみてくださいね」とか、「あなたが運転する時の怖さと、現在の交通安全の統計とを比べて下さい」とかいうことです。
認知行動療法の認知は、その枠組みの展開が、実感の変化を伴って、ようやく、「枠組みが変わった」ということが出来ます。しかし、「枠組み」が変わっても、それに伴って、「なるほど」「確かに」と言う実感を伴うことがなければ、本当には「枠組みが変わった」ということにはなりません。
この辺は、ヴァン・デ・コーク教授は、臨床心理学の基礎を教えているみたいですね。
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