エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

高橋源一郎さんから教わったこと

2014-06-23 05:11:55 | エリクソンの発達臨床心理

 

 先月末の高橋源一郎さんがしたためた「論壇時評」、溜飲が下がる思いで繰り返し読みました。私事にわたって恐縮ですが、じつは、先月下旬、自宅を開ける事情があり、その間の新聞が、新聞受けに埋もれていて、5月の論壇時評を読むのがつい先日になってしまった、という事情がありました。

 少数者が「ありがとう」と言えるシステム(「少数意見の尊重」という原理)が、民主主義に必須であるとすれば、「私たちの国には、まだ民主主義は存在しない」ということです。異論のある方があることを百も承知で申し上げるのですが、少数意見を圧殺する点で、日本は、北欧やオランダのように民主主義が徹底している国よりも、はるかに北朝鮮の親戚です。日本は少数者を強制収容所で殺す、まではしないけれども、少数者の意見を圧殺、排除するだけではなく、少数者そのものを存在しないかのように振る舞っているからです。無実の人(と思われる)袴田事件の被告人を半世紀近くも監獄に入れておいて、平気な国、福島とその近隣の人々が日々放射能被曝を今日もしているというのに、その人びとの健康調査とそれに基づく医療保障もしていない国、毎日1,000人の人が自殺している国、毎日10万人以上の子どもが、学校には行けない事情を抱える国、6人に1人の子どもが、物理的に飢えいる国、愛情に飢えている子どもは、6人に1人どころじゃない、半分くらいはきっと、愛情に飢えている国、乳呑児を抱えた母親でも、8時間どころか、12時間以上は働き(通勤を含む)、サービス残業と言う強制労働を強いられた挙句、「早く帰る」などと皮肉や嫌がらせまでも受け、わが子と「共に居る」ことができない国…。

 日本に愛着障害の子どもがこれほどあふれかえっているのは、日本が北朝鮮に似た、非民主主義の「独裁国家」だからです。そのことをこの際、はっきり申し上げておこうと思います。

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