2013-09-05 03:38:11 | エリクソンの発達臨床心理
コペルニクスの太陽中心説(地動説)は、私どもの意識が、自己中心であることを認めてもらわなければ、始まらないことに反するところがあります。人間は、この矛盾にどう折り合いをつけていくのでしょうか?
コペルニクスの大転換は、自分(地球)が宇宙の中心でないことを、私どもに教えます。それは文字通り、宇宙に1人放り出されたような「宇宙の孤独」を感じる時なのかもしれません。
これに対して、優れた処方箋を出したのが、内村鑑三です。「楕円形の話」(旧『内村全集』第九巻p628-634)がそれです。
これは、昨年度の前期にNHKの「宗教の時間」で、鈴木範久先生が「道をひらく 内村鑑三のことば」という6回シリーズのプログラムをご担当されたことがありました。そのなかで、この「楕円形の話」を伺い、さすがは、内村は鋭いと感じましたね。内村はハッキリ言いますね。「真理は曲り形のいびつ即ち楕円形であると我等は言うのである」(前掲書 p629)と言います。
真理には二つの中心がある。「神と人」。「義と愛」。それは「地球その他の遊星の軌道は楕円形である」のと同じだと言います。
真理は楕円形ですと、その二つの中心の間に「対話」が生まれます。この「対話」を何よりも大事にすることが、真理と民主主義の「基本の『き』」ですよね。ですから、「対話」を何よりも大事にしたいものですね。
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