エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

名づけの効用

2016-02-12 06:27:48 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
不思議の国のアリスちゃん 改訂版
  虫眼鏡の向こうの世界は、子どもと歩む「不思議の国のアリス」ちゃん。 『The Sense of Wonder 不思議を感じる心』から p76の第2パラグラ...
 

 

 トラウマのことは、丁寧に言葉にすることが、治療の始めの印らしい。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.234の、ブランク後の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 自分は自分の悲しみ、恐れ、恥を、黙っていても、コントロール出来ると思うかもしれません。でもね、気持ちを名付けることは、別のコントロールを手に入れることになります。アダムが『旧約聖書』の「創世記」で動物界の王様になった時に、アダムが最初にしたことと言えば、生きている創造物ひとりひとりに、名前を付けたことでした。

 

 

 

 

 気持ちに名前を付ける。当たり前だと思うかもしれませんね。でもね、名前を付けることはとっても大事です。病気でも、気持ちでも、それにドップリと浸かったままでしたら、いつもでも抜けきれませんよ。

 北海道の浦河町や札幌で、向谷地さんらが実践している「当事者研究」でも、最初にするのは、自分の病状を名付けることでしたね。それをみんなの前で発表し、皆が分かるように説明することが「当事者研究」でした。それが治療の第一歩になる例に「当事者研究」は満ちてますもんね。

 

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