エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

ウソとゴマカシだらけのニッポンの、反面教師

2016-03-14 05:40:53 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 
「あなたは特別です」 内村鑑三と教育 part2 さらに改訂してみました
「上州かるた」から  内村は教員としては、失敗者でした。しかし、失敗者は「辺境者」でもありますね。マックス・ウェーバーの辺境変革説は、教育の世界でも当てはまる...
 

 

 心の病は、ウソとゴマカシから生じてきます。しかも、は、そのウソとゴマカシに付き合い、そのウソとゴマカシを分かち合う相手が必要です。かくして、ウソとゴマカシは徐々に家族に、会社に、社会に広がっていきます。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog より、p.212、上あたりから。

 

 

 

 

 

 代理によるミュンヒハウゼン症候群の母親達は、非常に危険です。代理によるミュンヒハウゼン症候群の母親達は、何人もの子どもたちをまんまと殺した後に、ようやく逮捕されることになるのは、子殺しをする母親という考え方そのものが、あってはならないからです。子どもを失くした親に対する同情は、また当たり前で、自然に湧き上がってくるものですから、その子ども死は、徹底した取り調べが行われません。子ども達が赤ちゃんの内に殺されてしまう場合、その死は、乳児突然死症候群(SIDS)とされる場合が多いんですね。実際に、SIDSには遺伝的な原因がある、との主張をした元の研究は、5人に子どもが立て続けにSIDSのために亡くした1人の母親のケースに、主として基づいたものでした。その母親が実は、代理によるミュンヒハウゼン症候群であって、その子どもたちを絞め殺していたと分かりました。その母親は、殺しの確信犯だったわけです。

 

 

 

 

 

 「代理によるミュンヒハウゼン症候群の母親って、なんてひどい人なのかしら! 」とどなたでも感じます。「子どもを殺しても、自分が同情や温もりを人から貰いたい」と思っている人だからでしょ。でも、「お客の家が傾いたって、自分と自分の会社が儲かればいいやぁ」(三井不動産レジデンシャル)だとか、「放射能で市民が死んでも、国策に協力した方が得だなぁ」(東京電力)だとか、「子どもが死んでも、組織の暗部はウヤムヤにした方が良い」(大川小学校の教育委員会)は、もっとひどいでしょ。

 ウソとゴマカシだらけのニッポンでは、代理によるミュンヒハウゼン症候群の母親は、私どもの反面教師とすべきでしょう。

 

 

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