十五夜
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Identity and the life cycle p.60の第2パラグラフから。
とにかく,赤ちゃんの時のいろんな経験においてこそ,人間の赤ちゃんがその文化の根源的な人生の習慣に出会うのです。一番単純にして,一番最初の人生の習慣は,「取り入れる」ということです。これは,「取って来る」という意味ではなくて,与えられたものを受け止め,受け入れる,という意味です。これは,言うは易く行うは難し,です。なぜなら,手探りで,不安定な,生まれたばかりの赤ちゃんが,この「取り入れる」人生の習慣を身に着けることになっているからです。しかも,赤ちゃんが,陽気で楽しく取り入れる自分の気持ちと,赤ちゃんが取り入れるいろんなやり方を心響く行動にまとめ上げるのを,許してくれる,1人のお母さんの,いろんなやり方とを,馴染ませなくちゃいけないけど,その馴染ませ具合は,そのお母さんが,自分が与える,いろんなやり方を育み,心響く行動にまとめ上げる具合と,ちょうど同じだけ,赤ちゃんが,「取り入れる」人生の習慣を身に着けることになっているからなんすね。精神分析から申し上げれば,「与えられたものを取り入れる」ことにおいて,すなわち,誰かが,自分のために,自分がそうしてほしいことを必ずしてくれる,と(訳注:信頼できるように)学ぶことにおいて,その赤ちゃんは,与える者になるのに不可欠な土台も育むことにもなる訳です。すなわち,気前よく与えるお母さんと「一緒」です。
ここは,エリクソンの神髄が示されているところですね。
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