エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#お得でも有害

2021-12-21 08:34:46 | エリクソンの発達臨床心理
 
#問いに応えるのは自分自身 と #粗末な関わり

 #不安になる素 と #陽気で楽しい歓びを生きる幸せのRecipe #思い煩い #生きている実感を押し殺す #絶望する自分の悲しき定めと誤解 #エリクソンの叡智......
 

「発達トラウマ障害 Enpedia」
は、内閣府情報調査室が情報操作をしているだろうGoogle検索ではなさらず、

MSN検索、あるいは、 Bing検索にて、ご参照ください。

としましたが、1日で、MSN検索、Bing検索にも、内閣府情報調査室が施したであろう、情報操作が入りました。

それだけ、「発達トラウマ障害 Enpedia」の真実が大事。

 

 Toys and Reasons『おもちゃ と 賢慮』 ,p.157から。
 今朝は、p.160の,第2パラグラフ,4行目からから。

 
 
 
 広がる悪夢
 
 
 
 アメリカ人の生き方で感じるものは,…,移民ですし,この本や初期の本でいろいろと記録してきたセラピストと子どもさん達です。毎日の暮らしを礼拝にすることは,アメリカ人の生き方にある夢ある未来の核心です。ところが,すでに選ばれている,毎日の暮らしを礼拝にする生き方の仲間になる生き方に対して,私どもがいまここで付け加えなくてはならないことは,「仲間内で互いに大事にする」生き方「計り知れないほど大きい」生き方です。
「仲間内で互いに大事にする」生き方「計り知れないほど大きい」生き方が実は,馬鹿でかい,自他を誤魔化すウソつきの生き方ををもたらします。国民のまとまりが進むだけではなくて,拡大する産業界も発展するに伴って,国や市民宗教は,様々な新しい取引を1つにしました(あるいは,新しい取引は1つだとウソを言いました)。その新しい取引は,様々な名前で呼ばれましたが,アメリカ人を1つにする一体感は,アメリカ人が新しさと大きなことを善しと信じていることにある,と主張したんです。
 しかし,歴史の真実は,確かな手応えのある事実に基づいている,という提案に戻って見ましょう。つまり,歴史の真実は,なるほど本当だね,という実感が自ずから湧き上がることに基づいてるんです。それに,歴史の真実は,仲間の努力で実現できることに基づいてるんです。心からの自由を国民が実感する一番目に見える元は,もちろん、土地がだだっ広いことと,土地が手に入るのは国境が安全だからということです。こういったすべての点で,アメリカは特別に,土地がただっ広く,安心して土地が手に入る所ですし、それを誰も否定できません。しかしながら,アメリカ人の夢には,よくよく調べれば,1つのヴィジョンが内包する,心からの自由を急に閉ざしてしまうトラウマがあるはずでしょう。生活の中にある(訳注:発達)トラウマとは,人にいつもあるはずの「陽気で楽しい遊び心」が2人の場から締め出されて,悲しくて辛くてたまらない,心も身体も痛む体験です。そういう,悲しくて辛くてたまらない,心も身体も痛む体験をしますと,少しも陽気で楽しい気分になれずに,繰り返し,心も身体も痛む体験をすることになります。自分の生き方で,新しくて大きいことが目立つと、2つのトラウマが幅を利かせます。2つのトラウマは、急に行き詰まる場合と人と合わせられないほどの行き過ぎる場合がありますます。歴史がトラウマを負わされた例があるとすれば,悪夢のような不愉快な想いが分かるはずです。悪夢のような不愉快な想いこそ,国民が抱く夢に繰り返し現れ,いわば,気付かずに国民が抱く夢の中にあるものです。平和な時や毎日の暮らしでは,アメリカが豊かであるために気が付かない,努力と困難があるからこそ,「善くなる」人たちに,安心して善くなるチャンスが巡ってくる,という希望を抱いてアメリカ人は暮らしています。ところが,大恐慌が示したのは,物が豊かであることに頼ることには,限界がある,ということでしたね。それでも,アメリかの国土は,いつでも当てにしていたのは,自由に手に入る,「外側の」場が,見渡す限りある,ということでした。最初にあったのは「西部」でしたし,その次は,「海外のいろんな戦場」で,そこには,アメリカ軍が「海外派遣部隊」として送り込まれるのが常でした。それはアメリカの大地に,不埒な考えの輩が入り込むのを防ぐためでした。あるいは,忘れてはいけないのは,海外派兵を手配する輩は,「昔馴染みの親」を亡き者にするも同然なんだ,ということです。「昔馴染みの親」は,ご先祖様たちの父親となり母親となりました。しかし,核の時代がとうとうアドベント(到来)して,アメリカが大きくなっていく夢と輝かしく一致するように最初は見えるけれど,人を2つに分けるあらゆる境界線が,自然にできた境界線でも,人が描いた境界線でも,意味のない物になりました。
 時代に流れの中で,本当の自分を作るアメリカ人が,物事の組合せ方を知っていて,人間が育つ出会いのお手本になりましたでしょ。「メイド・イン・アメリカ」のモノを売り出すことは,モノがあればあるほど是とする夢を売り出しているみたいでした。この夢は,儲かりまっせという人が目論んだものでした。自由に起業し,人にお構いなく拡大する者は,してやられたな,仲間外れにされたな,バカにされたな,と感じる人たちにも,「僕が悪い訳じゃないから」という感じです。自由に起業し,人にお構いなく拡大する者は,1人がすべてを支配することにはなりませんでした。それは,アメリカ人がどうやったら育つのかを知っている時はいつでも,素晴らしい一体感(スーパーマーケット【市場より良い売り場】が「あちらのソ連圏」も羨むピッタリなシンボルです。)が生まれるのは,全てを相手にする中でした。
 アメリカの科学技術の勝利が絶頂に至ったのは,月面をテレビで見ることが出来たときです。1人の宇宙飛行士は,ゴルフクラブを月に持って行くことで,新しい楽しみの中で古い楽しみをして見せました。しかし,「月面着陸は,神の創造以来,最高の出来事だ」,「宇宙飛行士は『神が見る様に』地球をいま見ている」と大統領が述べた様に,なんとなく罰当たりでしたね。科学技術が絶頂に浮かれている時に,科学技術による新しい「死の道」とは,すなわち,実感を失って殺人兵器を用いることですが,広島において既に頂点に達していたんです。しかし,いのちの実感を見失った輩がなかなか気付かないのは,ローレン・アイズリーが「いのちが一巡しない致命的な危機」と呼んだことの一番現代的なものがすでに到来しているという運命的な事実でしたね。アラモゴード(訳注:最初に原爆が爆発実験が行われた地)と広島(それから月面で)で,アメリカ人の夢が,「こんなはずではなかった」ということになりました。アラモゴードや広島が暴いた力の勝利は,あまりにも多くの人が感じている,生きる意味はないし,どうせ言っても無駄だからという無力感に苛まれるロボットに今の暮らしがなっているという見通しを拭ってはくれません。見通しが本当になるは,ギュッと詰まった見通しがある智慧があるおかげであるのみならず,容赦なく変化していく変化に繰り返し対応していくおかげでもある訳です。しかも,人と人を繋ぐ新しい人なしで,日々新しい人に出会うことなしに,形ばかりの応えたフリしかできません。
 新しい人が少しずつ作り出してきたものを楽しむゆとりが,どれだけ広がりを見せたか,どれだけ作り出せたか,というだけでも,お互い様を大切にする暮らしの質をひどく脅かすことになります。アメリカ人は,夢を見て,その夢を計画に仕立て直しますから,大きすぎる会社組織,細かいルールの作りすぎ,細かいルールの守りすぎ,仕事の細かくなりすぎが起きます
 
 
 
 加藤周一さんも指摘するように,「システムが大きくなればなるほど,個人が限りなく0になってしまいます」から,自分の仕事が全体の中でどう役立っているのかも考えないのが普通です。あるいは,最近のニッポンではこの方が普通になっていますが,組織内ではお得でも,全体にとっては有害であることを,見て見ぬふり。エリクソンも,そのことを指摘していると考えますね。
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