子どもの不思議 : 子どもが真実を知っている不思議子どもの面接をしていると、「子どもは不思議」と思うことによく出会います。子どもは誰に教えられずとも、人間の真実を知っている、ということに繰り返し出会うからかも...
宮城まり子さん。御年88才。女優、そして、ねむの木学園の創立者。ねむの木学園設立は、1968年創立ですから、三年後に創立50周年を迎える、寄宿舎付き身体障害児学校、という位置づけでしょう。
私も、いまから6年前に、施設・学校を見学したことがあります。北欧の福祉事情を知っている者にとっては、ああいう田舎に、障害者だけを集める施設や学校を作ることが、果たしていいものかどうかには、私は疑問を感じています。今もその気持ちに変わりはありません。施設・学校としては、美術教育、表現活動に特化した教育をしていている感じを強くしましたね。しかし、一番印象に残ったのは、そのことではありませんでしたね。
私が印象に残ったのは、創立者の宮城まり子さんが作ったという、ねむの木学園のシンボルですね。それは、女の人と、子どもが、同じ方向を≪共に見る≫浮彫です。正確に申し上げれば、大人の視線よりも、子どもの視線の方が、やや上向きの浮彫です。
≪良い良心≫、すなわち、寛容で鷹揚で、自分と人の自由を大事にする良心を育むために、この施設・学校を作ったことが、ハッキリ分かります。そう、≪良い良心≫が子どもの中にできる時、大人とその子が同じ方向を見ていながら、しかも、現実には、子どもの方が高みを見ている感じが強いですね。大人よりも、子どもの方が、「上」なことが、本物の臨床をしていれば、圧倒的に多いからですよね。それはね、心理的支援でも、教育でも、変わらないでしょう。
このシンボルは、≪良い良心≫が出来る時の、心の在り方を見事に表現している、と強く感じた次第です。下の写真が、そのシンボルです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます