マルティンが見つけた自分の声は、マルティン自身が自分を確かにする、手ごたえのある道を示しました。それは同時に、同時代を生きる人々にも、自分を確かにする新たな道と時代精神をも示すものでしたね。
ですから、私どもは次の過程に集中することにしましょう。つまり、青年マルティンが、陰気で味気ない子供時代を終えるときには、深刻な、自分を確かにする危機に陥った様子はどんなだったのか。マルティンが求めた自分を確かにする道は、修道院生活の沈黙の中で、遅くなりましたが、同時に、癒しが与えられました。沈黙の中で時を過ごしながら、マルティンが「取りつかれた」様子はどのようだったのか。取りつかれながら、マルティンが次第に新しい言葉を話せるようになった様子はどんなだったのか。「マルティン」の言葉、それは、マルティンがそれを話すようになってから、修道院から出て自分自身を語り、ローマ教会を出て、自分の国について語るばかりではなく、自分自身にためであると同時に、人類全体のために、真新しい、倫理的な気付きであると同時に心理的な気付きを、はっきり言葉にする様子はどうだったのか。最後に、この気付きも、悪霊達がどのようなものであっても、その悪霊達によって損なわれた様子はどうだったのか、これらの過程に集中することにしましょうね。
闇の中に光が見えてくる、その過程をよくよく見ていこう、ということですね。楽しみですね。
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