エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

シンクロニシティ 子どもの不思議 その2

2014-12-12 13:44:31 | エリクソンの発達臨床心理

 

 リンゴ

 

 

 リンゴを ひとつ

 ここに おくと

 

 リンゴの

 この 大きさは

 この リンゴだけで

 いっぱいだ

 

 リンゴが ひとつ

 ここにある

 ほかには

 なんにも ない

 

 ああ ここで

 あることと

 ないことが

 まぶしいように

 ぴったりだ

 

 これは まど・みちおさんの有名な詩、「リンゴ」ですね。

 生かされていることが、実にまぶしいことだ、ということがよく分かる、体感的な詩でしょ。

 先日、小学校5年生の女子のコラージュの後に、読んでもらおうと思って、小学校にまど・みちおさんの詩集を持って行きました。

 その女子は、初めてのコラージュ。やり方を説明して、コラージュを始めました。すると、その女の子は、桃、梨、リンゴ、ミカン、柿と5種類の果物を切り貼りしました。

 不思議でしょ?

 まど・みちおさんの詩を後で読むからね、とあらかじめ伝えてあったんじゃぁない。

 でもね、この女の子の心の向きと、私の心の向きが重なっていたんでしょう。生きていることの不思議を詠った詩と、生きることの不思議を実感したい女の子の思いが重なった、シンクロニシティ。

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