~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

父の庭

2008年08月18日 | 故郷便り
お盆中実家には、姉妹とその家族が徐々に集まり、チビッコたちもいっぱいで賑やかになりました。

「ただいま」と帰ると、やはり父は、汗でぐっしょりになりながら、門脇の植樹作業をしていました。
ショベルカーを自由自在に操って石の移動中。
それはもう、驚いてしまいますが、こんな大仕事をたった一人で黙々としている姿には本当に感心してしまいます。

父の庭は、父の心を映し出しています。石と苔の庭です。どこから見ても落ち着くものです。

少し父の庭を紹介したいと思います。
  

庭のシンボル台杉。
 これは、私の成長をずっと見守ってくれているこの庭で一番古い樹です。

大きなさるすべり。
 薄桃色の花がほわっふさっと風に揺れます。

御影石の敷石。
 玉竜との絵が美しい。

杉苔が貼られています。
 四十雀の親子が時折遊びにきます。

玄関からの眺め。
 石は勘だけを頼りに置いていったそうです。一石入魂!?

父が、「朝、庭に水を撒いている時が一番幸せだな」としみじみ申しておりました。
庭のところどころに鉄砲百合が植えてあります。蕾がふっくらしていました。
「もう少しすると花が開いて、緑の中に白くぽっと浮かびあがって、それがなんともきれいなんだよなぁ」と目を細めて話していました。

私も時折、この庭を縁側から静かに眺めました。
父の静かな心を感じました。

この庭の完成はまだまだずっと先。
父の歴史と同じだけ息吹を与え続けられていくはずです。


おまけ

見上げてみたら軒下にとっくり蜂の巣。
 これはすばらしい芸術品


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