久しぶりに夜空を見上げて帰りました。
美しい満月。金色に輝いています。
朝の大雨嵐が嘘のようです。
私のたからもの絵本『ぼく、お月さまとはなしたよ』(評論社1985年初版)のお月さまは、まあるくて、黄色いお月さまです。
いつも、私のすぐ側にいます。
私の誕生日ももうすぐ。今月の増田書店のお話会の誕生会は私もハッピーハッピーの仲間入り、今月のスターさんなのだー
この絵本は、くまくんが、お月さまに誕生日の贈り物をあげたいなと思うところから始まります。
そして、お月さまと話しをするために、山の頂上まで歩いていきます。
そこで、「誕生日、いつですか?おしえてください」「誕生日になにがほしいですか?」と聞きます。
すると、お月さまも同じように聞き返します。
くまくんはちょっと考えて「ぼく、ぼうしがいいな」。
「ぼく、ぼうしがいいな」とお月さま。
そこで、早速くまくんはお月さまにきれいな帽子を買いました。
お月さまがよく見えるようにと木の枝に帽子をかけておきました。
それはそれは、のぼってきたお月さまにぴったり。
朝、くまくんのおうちの前にも、ぼうしが。お月さまからの贈り物!
ところが、風に吹かれてどこかへ。
がっくりしたくまくんは、お月さまにいいます。
「ぼく、あなたがくれたぼうしをなくしちゃったんです。」すると、お月さまも同じ言葉をいいます。
「いいですよ、そんなこと。だってあなたが好きだもの!」とくまくん。
「いいですよ、そんなこと。だってあなたが好きだもの!」とお月さま。
「お誕生日おめでとう」「お誕生日おめでとう」
さぁ、絵本の中は、どんなに素敵な優しい絵で描かれているでしょう。
国立増田書店で読みまーす。一番最後お誕生会で。
今月のお誕生会は、おはなし会に集まった5,6月生れみんなです
どうぞ楽しいひと時を一緒に過ごしましょう。(25日11:00~、自由参加)
実は、この絵本には、忘れられない思い出が幾つかあります。
私がこの絵本を「愛を生む魔法の絵本」と呼んでいる所以です。
そのひとつとして。
去年の話になりますが、三鷹の大人のためのお話し会で、私がお誕生日におすすめの絵本としてこの本を紹介したところ、参加された女性が「あとで、来ると思いますが、今日は主人の誕生日なんです。」とおっしゃるので、とっさに「じゃ、私からプレゼントとして、ご主人のためにこの絵本読みましょう」と言ってしまいました。言った後でとても照れくさかったのですが、しばしご主人を待ちました。
ご主人は会社から駆けつけてくださいました。
最後のお話しの余韻が静まった頃、ハッピーバースデーを歌い私は約束通り、この絵本をゆっくりと心を込めて読み始めました。
ご主人が真っ直ぐ絵本を見ています。すると、奥様は隣でポロポロポロポロ涙を流されています。
距離が1メートルも離れていませんから、みんな視界に入ってしまいます。
読み終わると、奥様が何度も何度も「良かったね、良かったね、嬉しいです。ありがとうございます。」と、もう涙でいっぱいでした。
ご主人は、奥様に言ったのです!奥様の涙をぬぐいながら「ありがとう。」とみんなの前で。
お二人の愛が周りに溢れて、誰もかれも幸福な気持ちになりました。
私は、あんなにも優しい気持ちで絵本を読めた喜びに浸っていました。
まさに、愛を生む絵本でした。
巷で流行っている、「R-35」だかのCDより、私はこのハイネのような愛を語れる素敵な絵本をおすすめします。
「あの素晴らしい愛をもう一度」
愛する人に読んでください。この本は愛を生む魔法の絵本なのです