先週の金曜日から今週いっぱいはほぼ連日小学校訪問が続きます。
インフルエンザによる学級閉鎖の影響がでました
10月に予定していた学校も延期になってしまったところが多く、今月から来年2月までの間に分けて、持ち越されるような状況になってしまいました。
秋の季節に合わせたプログラムでしたので、ちょっと残念ですが、また、新たにプログラムを変えて臨みたいと思います。
でも、今、一たびの恐ろしい峠は越え、子供たちの明るい声が戻りつつあるのは嬉しいです。先週金曜日の訪問時は、みんな元気いっぱいでした
ところで、二学期は特に3,4年生を中心に学校訪問しております。
秋は、学芸会などもあり、物語に触れることも多いので、お話の世界で、より豊かな想像力を広げてほしい願いと、もうひとつ、読書活動を高めていくにはとてもいい時期だと思っているのです。
また、この頃は、絵本や初期児童書から読み物への以降の時期であり、同時に読書離れも始まる時期と言われていますので、良き読書活動への導き手ともなれるように、学校生活真ん中は、中学年の子どもたちにと、心を懸けています。
子供たちも、少し長めの作品を好むようになっています。
昨年は、『ならなしとり』『かちかち山』『かにむかし』日本民話、『ごんぎつね』新見南吉、『モンゴルの白い馬』モンゴル民話、『泣いた赤鬼』浜田広介、『ブレーメンの音楽隊』『ヘンゼルとグレーテル』グリム童話、『蜘蛛の糸』芥川龍之介などを語ってきましたが、今年は、少し長いかな、少し難しいかなと思いながらも、宮沢賢治の作品、オスカー・ワイルドの作品、アンデルセンの作品、創作民話など、30分を超える作品を語っております。
15分のおはなしから30分以上のおはなしにするのは、3,4年生の子供たちにとって大変かなと思っていたのですが、長い話には、予想のつかない展開があり、それは、秘密であったり、不思議であったり、悲しみであったり、そして、優しさとユーモアがたっぷり味わえるものでもあります。
私が今語っていきたいと思うのは、あまり劇的なクライマックスのないお話です。
芝居でも、映画でもないので、見せ場を作らなくて良いのです。
おはなし全体から、じんわりとそれぞれが想いを広げてほしいのです。
ゆっくり、少しずつ味わってもらえたら良いのです。
そのおはなしと長い付き合いをしてほしいのです。
今この言葉が大好きです。
よく、聞かれるようになってきました。
「短いお話じゃなくて、長いお話にして!」
「もう一度、この前のお話が聴きたい。長かったから忘れちゃったところもあるから。」
可愛いですね。
グリムの会でお話を始めて13年。
細々と地味に続けてきて良かったと思います。
私の語りの目標は「寄り添う語り」です。
子供たちの周りに、身近なところに、小さな野の花をいっぱい咲かせたい。
私には、芸術的な奥の深い語りは、まだまだできませんが、
「行って、そばに行って、共に笑い、少し泣き、大いに楽しむ」
野の花の花束を届けるような語りになるようにしたいです。
『しあわせな王子』『みにくいあひるの子』『セロ弾きのゴーシュ』
の感想を寄せてくれる子供たちが多いです。
おはなしで聴いて、本で読んで、きっと、ずっと好きなお話になると思います。
なると嬉しいです・・・
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