6月2日 火曜日 雨。
9時。
雨粒が蛍に見えてしょうがないくらい、光る。
しかし、青白く点滅しないので、蛍ではない。
オレンジ色の外灯の欠片である。
それでも蛍を待っていると、一人のおいちゃんがやってきた。
蛍ば見ようとね。
今日は出とるね。
おいちゃんが話しかけてきた。
まだ、未確認です。
雨粒がついた葉っぱをみながら、外灯を背にして、帽子をかぶったおいちゃんは。
暗闇でよく見えないお顔をにこにこさせているように、思えた。
手になにか持っている。
猩々(しょうじょう)が酒の入った瓢箪をもっているようにもみえたが。
手に持っていたのは、紫陽花であった。
おいちゃんは、
こればやるけん、みつけんしゃい。
と、いいながらくるりと背を向けて帰っていった。
蛍の代わりに、紫陽花が雨粒をうけてちらちらと光っていた。
9時。
雨粒が蛍に見えてしょうがないくらい、光る。
しかし、青白く点滅しないので、蛍ではない。
オレンジ色の外灯の欠片である。
それでも蛍を待っていると、一人のおいちゃんがやってきた。
蛍ば見ようとね。
今日は出とるね。
おいちゃんが話しかけてきた。
まだ、未確認です。
雨粒がついた葉っぱをみながら、外灯を背にして、帽子をかぶったおいちゃんは。
暗闇でよく見えないお顔をにこにこさせているように、思えた。
手になにか持っている。
猩々(しょうじょう)が酒の入った瓢箪をもっているようにもみえたが。
手に持っていたのは、紫陽花であった。
おいちゃんは、
こればやるけん、みつけんしゃい。
と、いいながらくるりと背を向けて帰っていった。
蛍の代わりに、紫陽花が雨粒をうけてちらちらと光っていた。