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■ 寄居 「かやの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<寄居 「かやの湯」> (埼玉県寄居町大字秋山480、時間要問合せ、500円、0493-82-1260)
紹介ページ(民宿ナビ)

東秩父登谷山のふもとにある鉱泉民宿。
まえから「かやの湯」というバス停があり気になっていましたが、温泉三昧さんのレポがあったので追っかけで行ってみました。
場所は東秩父から寄居に抜ける県道294坂本寄居線から山手に少し登ったところ。(→ ここ


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 脱衣所

たたずまいは民家そのものですが、この日は大宴会開催中でにぎやかでした。
感じのいい女将さんは、浴場まで案内してくださいました。
浴場は内湯と別棟の岩風呂の2ケ所、それぞれ男女別です。
内湯は準備中看板が出てましたが、ちょうどお湯が貯まったところで入浴OKに・・・。
土曜14時ですべての浴場が独占。


【写真 上(左)】 渋い岩風呂のたたずまい
【写真 下(右)】 ケロリン桶


【写真 上(左)】 岩風呂-1
【写真 下(右)】 岩風呂-1の湯口

木枠の広い窓がある渋いつくりの岩風呂(岩造3-4人、ジェット2本付)は、岩づたいの投入(×2)で、少量のオーバーフローと側面排湯があります。
適温で無色透明無味無臭のお湯には、とくに浴感は感じられませんでした。
カラン2、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 岩風呂-2
【写真 下(右)】 岩風呂-2の湯口

内湯(総檜造2-3人)は、竹樋の湯口からの投入で上面のスリットから排湯。
この浴槽はとても入りごこちのいいものです。
べつにクリーム色の析出の出たお湯カランがあり、これはおそらく加温源泉かと思います。
カラン3、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 内湯-1
【写真 下(右)】 内湯-2

微黄色にわずかに濁ったお湯には薄茶色の細かな浮遊物がただよいます。
お湯カランは無味でかすかに焦げ系の湯の香。岩風呂よりあたたまる感じです。


【写真 上(左)】 内湯-1の湯色と湯口
【写真 下(右)】 分析書

都心から近いのに秘湯の趣のある面白いお宿かと思います。のんびりとした雰囲気も○。
泉質云々よりも、この鄙びた雰囲気を楽しむお湯のように感じました。


【写真 上(左)】 源泉?
【写真 下(右)】 ボイラー?

水1種、蒸発残留物=164.0mg/kg、pH=7.82、K^+=2800、Na^+=9.000、Ca^2+=27.50、Mg^2+=4.908、Fe^2+=0.600、Cl^-=5.293、SO_4^2-=44.44、HCO_3^-=111.6、メタけい酸=25.40 <S47.3.14分析>

天正年間から湧出する歴史ある鉱泉とのことで、しっかり分析書もありました。
でも分析値がなんか変。
あやしげなK^+=2800を桁替えして蒸発残留物を概算すると、0.28で167.1、2.8で169.6となるのでどちらかの誤記だと思います。

〔 2009年7月14日レポ (2002年10月27日レポに加筆・画像追加) 〕
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■ 宮沢湖温泉 「喜楽里 別邸」



<宮沢湖温泉「喜楽里 別邸」> (埼玉県飯能市大字宮沢27-49、9:00~24:00、原則無休、1,000円(21~ 800円(土休・特定日900円))、042-983-4126)
オフィシャルHP

※ 館内撮影厳禁のため、館内の写真はありません。

スーパー銭湯チェーン「湯楽の里」を展開するサンフジ企画が5/20に飯能にオープンした新顔施設。
「喜楽里」は大人向け新業態で、現在、溝口店と流山豊四季店(非温泉)の2店。
既存2店は小学生以下入館不可ですが、ここは郊外の観光地にあるためか、小学生以上は入浴できます。
「喜楽里 別邸」とあるので、本施設がどこか近くにあるのかと思いましたが、どうやら先行2店に対する「別邸」ということのようです。

場所は日高から飯能へ南下する県道、「宮沢湖入口」交差点を湖側に入ってすぐの取付道路を右に入ってあとは道なり。かなり奥まった丘の上にあります。
施設前のP台数はさほどないですが、手前に超巨大Pあり。
このあたりはR463所沢入間バイパスが開通して、所沢方面からのアクセスがとてもよくなったところです。
また、西武池袋線「飯能」駅とJR川越線「武蔵高萩」駅からそれぞれバス便(イーグルバス/施設前にバス停)があります。


【写真 上(左)】 目の前がバス停
【写真 下(右)】 案内板

典型的和風スパ銭ですが、ワンランク上を狙ったのか、それなりの質感もあります。
イメージとしては湯楽の里レギュラー店と小川(花和楽の湯)と深谷「花湯の森」と箱根「天山」を足して4で割った感じか・・・(笑)

館内には、四季菜ビュッフェ「湖畔茶寮」「そば処玄水庵」お休み処(仮眠所)やリクライニングスペース、ボディケアルーム、ラウンジ、2階に温熱房&岩盤浴&涼みカフェなど盛りだくさん。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 夜のエントランス

廊下を渡った休憩スペースの奥に浴場。
質感を追求している施設なのに、脱衣所はみょ~に狭くてごったがえしているのはいただけません。

内湯ゾーンも意外にこぢんまり。
入って正面にかけ湯&水風呂。右手に展望サウナ&塩サウナ。展望サウナは木立にはばまれさして展望はありません。

左手手前に「高濃度炭酸泉」とその奥に「白湯槽」で、内湯ゾーンはすべて真湯使用。

露天ゾーンは、手前に「源泉風呂」(石枠鉄平石造5-6人、屋根付、やや熱め)とその奥に「展望風呂」(同、屋根なし、適温~やや熱)。
「展望風呂」は湖寄り下段に金属パイプ製背もたれのついた座湯×3と手前上段に通常浴槽の合計11-12人くらいか・・・。
全体に段差がはげしくお年寄りなどはかなり神経をつかうのでは・・・。
さらに曲がってその奥、内湯の脇に「寝ころび湯」があります。

露天風呂は雑木林越しに宮沢湖をみおろす高みにあって、東京近郊とは思えないなかなかのロケ。夜はまわりがライトアップされて雰囲気があります。
「展望風呂」の屋根はがっしりとした木づくりで、和風のあかりが灯されて風情あり。
「展望風呂」から湖側に流し出すザアザアというお湯の音も耳にここちよいです。
あちこちにデッキチェアやベンチがおかれて涼めるのも好感。

カラン18(個ブースタイプ3+セパタイプ15)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜18時で30人以上と盛況でしたが、オープン後の週末夕方、そしてこの立地にしては入場制限がないだけまだましかな?

水風呂は3人くらいの小ぶりのもので、カルキ気はあるものの、弱キシキシと弱とろみもあってなかなかに入りごこちのよいもの。
かなり冷たかったので、ほとんどだれも入っていません。

内湯「高濃度炭酸泉」(6-7人)はやたら強烈で人気。入ってすぐにアワアワにつつまれます。
その奥の「白湯槽」(6-7人)はあまり人気がありませんが、弱キシキシと弱とろみがあって硫酸塩泉的なイメージはたぶん水風呂と同じものかと。
よくあたたまり浴後肌つるつるになりますがカルキが残念。

露天「源泉風呂」はなかにパイプを仕込んだおおきな石の湯口から熱湯を投入。
槽内注排湯はみあたらず「展望風呂」へ流し出しのかけ流し。
「展望風呂」は「源泉風呂」からの流し込みと底面注入で、湖側と手前側への大量の上面排湯。

「源泉風呂」のお湯は灰白色で透明度30cmくらいのにごり湯。
湯口そばではこまかな気泡がただよい、よわいながらアワつきもありました。
ごくよわいたまご味と僅微重曹味にかすかな苦味。湯口のそばでごくよわい甘イオウ臭。
湯面では奥多摩、奥武蔵や秩父あたりのお湯によくある紙パルプ的な臭い。
はっきりとしたツルすべとよわいとろみ。濃度感はよわいもののよくあたたまるお湯です。

「展望風呂」のお湯は、イオウ臭とアワつきを感じないくらいで、「源泉風呂」とさしてちがいはありません。
悪くいうと「源泉風呂」が力不足、よくいえば循環の「展望風呂」が健闘しているかと・・・。

それにしても、この灰白色のにごり湯にはびっくり。
ふつうこのくらいの白濁だと、もっとイオウ気を感じるか、どろどろになまっているかのどちらかですが、どちらでもないので、このにごりはイオウによるものではなく、源泉固有の湯色(たとえば揚湯時に細かな白砂がまじるとか・・・)のような感じがしました。

イメージ的には、寄居(かんぽの宿)小川(花和楽の湯)玉川~奥多摩(十里木・長岳温泉 「瀬音の湯」など)の流れのなかにある一湯で、高pH、重曹系の弱イオウまじりの疲れない軽い浴感。
成分総計=825.5mg/kgと、このあたりのアル単としては濃い目ですが、濃度感はあまりなく、浴後すっきり爽やかなのはF^-=9.5のシワザか?

それでも白濁にごり湯が大好きなふつうのお客には見た目からして濃く感じるらしく、「濃い温泉だね。」という声多数 (^^;)
たしかにあたたまりは強いので、よけいにそう感じるのだと思います。

四季菜ビュッフェ「湖畔茶寮」で夕食を食べましたが、雰囲気よく地産地消っぽいメニューのバイキングは印西の「ヒーリングヴィラ印西」と似たような感じでなかなか楽しめました。
(味はふつうでしたが、サラダは美味しかった。話題の”チョコタワー”もありました。昼1,600円、夜1,800円。)

タオル・バスタオルレンタル付、時間制限なし、休日割り増しなしで1,000円はかなりリーズナブル。
館内着を着ていたお客が多かったので、1日ゆっくりすごす人も多いのでは?

白濁ににごったツルすべ湯は一般受けするし、施設のできやロケもいいのでこれから人気の高まっていく施設だと思います。

エリア的にはサイボク天然温泉「まきばの湯」とバッティングします。
お湯についていえば個人的にはサイボクのほうがぜんぜん上だと思いますが、人気の白濁にごり湯だし、料金も安めだし、施設的にはこっちの方がトレンディなのでがっぷり四つか?

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・Cl型) 32.4℃、pH=9.5、67.0L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=825.5mg/kg、Na^+=267.9mg/kg (95.28mval%)、Fe^2+=2.2、F^-=9.5、Cl^-=146.3 (34.65)、HCO_3^-=288.3 (39.61)、CO_3^2-=63.4、メタほう酸イオン=16.8、陽イオン計=278.6 (12.23mval)、陰イオン計=527.0 (11.92mval) <H19.12.18分析>(源泉名:宮沢湖温泉 喜楽里)
※ 敷地は西部鉄道の所有らしく、温泉分析申請者は同社になっています。

<温泉利用掲示>
〔源泉風呂〕
 加水:あり(湯張り時のみ) 加温:あり かけ流し 塩素系薬剤使用:あり

〔展望風呂・寝ころび風呂〕
 加水:あり 加温:あり 循環:あり 塩素系薬剤使用:あり

 ※ 循環:衛生管理のため、新しい温泉を常時補給しながら循環ろ過装置を通年使用しています。

〔 2009年7月3日レポ 〕
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■ おがわ温泉(小川湯元天然温泉) 「花和楽の湯」

写真補強&最新レポ追加で再UPです。



<おがわ温泉(小川湯元天然温泉)「花和楽の湯」> (小川町大字角山26、10:00~24:00、1,350円(18:00~ 1,100円)、0493-73-2683)
※料金内には・浴衣貸出・タオルセット貸出・岩盤浴「瓦黄房」「暖欒」専用ウェア貸出・茶菓子サービス(お食事処 楽膳)を含む。
※入会金300円で、大人同伴3名様までの入館料が100円引きになる会員制度あり。
オフィシャルHP

2004/4/27にオープンしたばかりの新鋭の日帰り施設。
みしゅらん秩父オフ会でも立ち寄りました。
瓦工場の跡地に開発された日帰り施設。純和風のコンセプトで統一された建物はなかなかの仕上がりで、随所にオーナーのこだわりが感じられます。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 エントランス

ただ、温泉稀少エリアの小川町に立地する割には施設は小ぶりで、連日入場制限が実施されているようです。
昼前にいきましたが、駐車場は満車ぎりぎり、受付も入場制限ぎりぎりでした。(退館した13時頃には入場制限)
基本コースが浴衣・タオル付の時間制限なしなので、どうしても滞在時間が長くなってしまうようです。館内には浴衣を着た客があふれていますが、浴場は意外と空いていました。
ただ、週末には設計収容数以上に客が入り込んでいるようで、とくにP台数とロッカー数と洗い場数とドライヤー数とトドになれる場所が不足しています。


【写真 上(左)】 粋なあしらい
【写真 下(右)】 男湯入口

回廊式の構成で中庭には檜舞台(のようなもの)が設けられ、コンサートも開かれます。
「レストラン楽膳」のほか、「Cafe&Bar花音」、手もみ処「はんなり」、アロマトリートメント「香來」、ネイルサロン「いろ花」など付帯施設も充実。なるほど女性に人気があるワケです。

どこかにえらく似た施設があったな~と思ったら、秩父吉田の「星音の湯」でした。オープンは「花和楽の湯」のほうが先なので、いろいろと参考にしたのかもしれません。

受付奥に男女別の浴室、左が男湯、右手が女湯でその奥に岩盤浴場。ほかに別料金ですが貸し切り個室 「雲隠」「楽恋房」「朝凪」「夕凪」もあります。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

浴室は、内湯(みかげ石枠タイル貼12人位)、水風呂(同3.4人)、かけ湯、蒸し風呂、大露天(岩枠石敷)、中露天(同12人以上、東屋付)、小露天(みかげ石枠タイル貼10人位、東屋付)と多彩。
露天はゆったりと配置されロケもいいです。
大露天は見かけは30人以上いけそうな感じですが、寝湯ゾーンや浅湯ゾーンが大きく、肩まで浸かれるのは7.8人程度。中露天も浅めです。
カラン13、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。連休昼頃で浴場全体で20~30人。

3つの露天にはその後それぞれ「信長」「秀吉」「家康」という愛称がつけられ、ネーミングのいわれが書かれていてなかなか読ませます。
こういうちょっとした遊びは、できそうでなかなかできないものです。


【写真 上(左)】 露天の湯色
【写真 下(右)】 露天の湯口

露天の白濁湯が話題となっていますが、かるく白濁があったのは大露天と中露天。
秩父の「満願の湯」「クアパレスおがの」あたりでみられる程度の濁りで、さほどインパクトはありませんでした。
湯面ではイオウ臭は感じられず「玉川温泉保養所」に似た感じの焦げたような臭いがありました。(成分的にも浴感も「玉川温泉保養所」に似ている感じがします)

明瞭なヌルすべ湯は秩父あたりに多い美人の湯系です。
どちらも竹の湯口がありますがほとんど投入されておらず底面注入のみ。オーバーフローはないので、底面にある排湯口から軽く引くか自然流下しているのでは? 
竹の湯口は源泉ぽかったので注意していたところ、中露天のが一度だけ投入されました。甘いイオウ臭にたまご味のイオウを感じさせる、いいぬる湯でした。
プレオープンのときはこのお湯が浴槽に満たされていたのかな?


【写真 上(左)】 小露天
【写真 下(右)】 内湯の湯口

小露天は、鬼瓦の湯口から間欠投入でかるいオーバーフローがありますが、ほぼ無色透明のお湯にはカルキ臭がただよい、硬い浴感からは温泉を感じられませんでした。

内湯ゾーンの2槽では「金の湯」と呼ばれる鉄泉系の冷鉱泉が使用されているようです。
内湯は鬼瓦の湯口から間欠投入で、かすかに黄色がかった透明のお湯はほぼ無味で微かにカルキ臭があったような。ここもとくに特徴のある浴感は感じられず。


【写真 上(左)】 水風呂
【写真 下(右)】 水風呂の湯口

水風呂はえらく冷たくてあまり人がいません。翠がかったささにごりの水を鬼瓦の湯口から投入し、たぶん全量をオーバーフロー。
プレオープンでは赤茶色のにごり水だったようですが今回は違いました。
鉄イオン=25mg/Lとのことですが、鉄分を感じさせる味臭は感じられませんでした。(なぜか重曹水っぽい味がした)
でも鉄泉系らしいキシキシを感じられる、なかなかいい感じの水です。

なお、現在、お湯(とくに内湯)の感じはかなりかわっています。
詳細は↓をご覧ください。

この施設で岩盤浴込み1,050円(今は現在は1,350円)はたしかにリーズナブル。
食事処のメニューは多彩で味もなかなかなので、もう少し落ち着いてくれば、ゆったりと過ごせるいい施設になると思います。

アルカリ性単純温泉(Na-(CO3)・HCO3型) 27.8℃、pH=10.1、100L/min(掘削揚湯)、成分総計=0.188g/kg、Na^+=58.4mg/kg (93.73mval%)、Fe^2+=0.6、F^-=1.8、Cl^-=5.1 (4.95)、HS^-=1.0、HCO_3^-=37.4 (21.55)、CO_3^2-=35.6 (42.05)、HSiO_3^-=32.1 (14.84)、陽イオン計=62.5 (2.71mval)、陰イオン計=125.7 (2.83mval)、硫化水素=---- <H14.12.2分析>

●内湯壁面に温泉コンサルの手による「金の湯」の解説がありました。
「深度40mの井戸2本を掘削、13.0℃、pH=6.71、Na=28mg/L、Cl=15.3、Ca・Mg=146、鉄イオン=25、蒸発残留物=547」のデータとなぜか「含鉄-Ca・Mg-炭酸水素塩泉に匹敵するとみられます」という表記???。
さらに、有馬「金の湯」、長野松代などを挙げ「泉質が類似しているといえます」としているのは???、成分濃度が全然ちがうのでは?

〔 2004年5月4日レポに加筆・修正 〕
※写真はおおむねレポ当時のものです

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〔 2009年3月8日レポ 〕

2004/4/27のオープン直後にレポしていますが、先日、ひさしぶりに行ったところ(3回目)お湯の感じがかわっていたので再レポです。

週末の20時、そろそろお客も引きはじめている頃かな? と突入するが、Pはほとんど満杯。館内にもいるわいるわ・・・(^^;)。
それがみな、若いカップルばかりでな~んか異様。
当初あった一浴コース(735円/80分)は廃止され、料金も1,050円から1,350円に上がっているのにこの集客力はたいしたもの。
料金内には、浴衣貸出・タオルセット貸出・岩盤浴「瓦黄房」「暖欒」専用ウェア貸出・茶菓子サービス(お食事処 楽膳)を含んでいてしかも時間無制限なので、一日のったりするならむしろ安いかも・・・。

狭めの脱衣所はごったがえし、からだを拭かずにあがってくる不心得もの多数で床はびちゃびちゃ。スタッフが必死に拭いているが追っつかず。

浴場はあらためて見てもなかなかのでき。内湯内にロウリュのアロマ香がほのかに香っているのもなかなかよいです。
館内はごったがえしていましたが、浴場は意外に空いていて20人くらい。

露天もうしろの丘がよい借景になっていていい雰囲気。空が広く感じます。広い露天好きにはたまらんでしょう。

浴場のつくりは↑をご覧いただくとして、今回はお湯メインにいきます。
中露天と大露天は塩ビ&竹パイプからおそらく非加温源泉を少量投入で、これにはしっかりとした甘イオウ臭とたまご味があります。
お湯がいちばんよかったのは中露天(右手のほそ長いやつ)で鮮度感があり、よわいながらアワつきさえありました。これだけの入り込みでこの鮮度を保つとはたいしたものです。

とても複雑な湯づかいですが、岩のまわりに白い析出が出ているところのお湯がいいです。
小露天はこの日はゆず風呂で、近くの農家でとれたらしいゆずがたくさん浮いていました。
露天は以前よりもいいお湯に感じましたが、わりによくあるイオウまじりのアルカリ泉で、泉質的にはさほどのインパクトはありません。

これに対して、今回おどろいたのは内湯系のお湯です。

内湯ゾーンには、内湯と水風呂のふたつの浴槽があります。
ここでは露天とはちがう鉄泉系の冷鉱泉「金の湯」が使用されています。
内湯(みかげ石枠タイル貼12人位)はさほど大きくないものの、まんなかに木枕が渡されていて大人数をコンパクトに収容できます。
鬼瓦の湯口から投入で、ときおりぬる湯(源泉?)を大量投入します。
うすく緑茶色に色づいたお湯はほとんどカルキ臭も感じられず、ほてりはよわく肌にしみこむような独特な湯ざわりがあって、以前よりはるかによくなっています。

水風呂(みかげ石枠タイル貼3-4人)は逸品です。
緑茶色にうすにごった水はかなり冷たく、うす茶の浮遊物が舞っています。
ただ、源泉温度13℃までは冷たくないので微加温はあるのかも。
金気味はなくごく弱い収斂味でほぼ無臭。肌にしみ渡るような弱酸性系硫酸塩泉特有の湯ざわりときしきし感があって、水中の指先が青白く発光しています。
やたらあとをひきまくる水で、冷たいですがなかなか脱出できません。
内湯や露天で温まってはなんども突入(^^;)。
とくにツルすべアルカリ泉の露天と肌が引き締まるような水風呂のコントラストが絶妙。

個人的には本泉(露天)よりもぜんぜん好みのお湯(水)です。
あと、ひょっとすると洗い場カランもこの冷鉱泉かと・・・。
掲示によると「pH=6.71、Na=28mg/L、Cl=15.3、Ca・Mg=146、鉄イオン=25、蒸発残留物=547」とのことですが、もっとpHが低く、SO4が多いように感じ、イメージ的にはほとんど緑礬泉系。
埼玉でこんなクセもの源泉を楽しめるとは正直おどろきです。
(↑のレポで書いた温泉コンサルによる意味不明の「金の湯」の解説は、なぜか今回見当たりませんでした(^^))

コンセプトやイメージのよさのみがクローズアップされがちな施設ですが、すくなくとも冷鉱泉「金の湯」は一級品。近くにあったら(で、もうちいと料金が安ければ ^^;)、ぜったい通うと思います。
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■ さよなら 所沢「湯楽の里」

さよなら 所沢「湯楽の里」 〔 2009年2月19日レポ 〕

昨秋、所沢「湯楽の里」のお湯が急変してから、さらに3回行きました。
お湯はもとに戻るどころかますます質の悪いものになっていて、やっぱり「ほんとにたまたまあの晩だけ調子が悪かったのよ・・・」ではありませんでした。

とくに先日いったときには露天岩風呂(かけ流し槽)のお湯からもはっきりと消毒臭がただよっていました。湯口のお湯を口に含むとかなり強い薬品味。おぞぞ~ん。

ほとんど無色透明と化したお湯には湯の花のかけらもありません。
強消毒湯特有の硬い湯ざわりで、あたたまりも以前のお湯には及ぶべくもありません。
それでも消毒臭の裏から必死にあたまを出そうとしているお湯がとっても辛そう。源泉がかわいそうです。

私はかなりの消毒湯に入ってもけっこう平気(^^;)なんですが、強消毒湯に刺激されたためか、不快なかゆみが出たのにはさすがに閉口。とうていお湯を楽しむどころのさわぎじゃありません。
循環系の浴槽はさらにものすごく、ほとんど消毒液につかっているよう。
保健所からすると模範的な施設でしょうが、消毒するにもおのずから限度というものがあるかと・・・。

浴場からあがるとき、からだにしみついた消毒湯を洗いながしながら、あまりの切なさにおもわず涙がでそうになりました(^^;;)

このお湯では、最近さらに調子をあげてきている「彩ゆ記」「王様の湯志木」はおろか、さりげによくなってきているふじみ野の「真名井の湯」に比べても勝負になりません。

温泉導入から4年弱、通い詰めた所沢「湯楽の里」ですが、こんなお湯ではもういくことはないでしょう。
お湯も雰囲気も大好きなお湯だっただけに、かえすがえすも残念です。
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■ 新木鉱泉 「新木鉱泉旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<新木鉱泉「新木鉱泉旅館」> (秩父市山田1538、12:00~21:00、900円、0494-23-2641)
オフィシャルHP

秩父市街の北東、横瀬町との境にちかいあたりにはいくつかの鉱泉があって、高篠温泉郷と呼ばれます。
札所四番金昌寺にほど近い秩父を代表するこの15室の老舗旅館はそのなかの一湯で、これまで幾度となく入っている近場のお気に入りです。
文政十年のむかし、初代おきくばあさんが鎮守様(恒時神社)のお導きで発見したという古いお湯で、「御代の湯」ともいわれ「秩父七湯」のひとつとされます。
木造民芸調の重厚な建物は風情があり、館内もしっとりと落ち着いた雰囲気。


【写真 上(左)】 高篠温泉郷の看板
【写真 下(右)】 玄関

別棟の浴室は、内湯(木枠石貼7.8人、ジェット3付)、源泉槽(樽造1人、水風呂)、サウナ、露天(木造円形2.3人)、小露天×2(木造各1人)と多彩。こぢんまりとした蔵造り風の浴室は独特の趣があります。


【写真 上(左)】 帳場
【写真 下(右)】 浴場入口

露天は木塀に囲まれていますが、風通しよく、隙間から畑が見えてのどか。
カラン8、シャンプー、ドライヤーあり。土曜18時で男湯4~2人と空いていました。


【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 浴室入口


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 内湯

”卵水”といわれるお湯は青みがかって薄く白濁。甘いイオウ臭と燻したような臭いが混ざった独特の温泉臭があります。
源泉槽以外は槽内注吸湯ありでオーバーフローなく、たぶん循環ですがカルキ臭はなし。アルカリ性と重曹系のツルすべが明瞭で、湯あがりさっぱりの典型的な美人の湯です。
ただ、日によってコンディションの差が大きいのが難かな。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天

ここのおすすめはやはり源泉槽かと。コックをひねって冷たい源泉を自分で溜めます。Maxで5~10L/min程度の供給量ですが、浴槽が小さいので、すぐオーバーフローします。
甘いイオウ臭とたまご味がある投入口にはコップがあって飲泉もできます。


【写真 上(左)】 源泉水風呂
【写真 下(右)】 分析書

この日はとくにコンディションがよく、内湯の湯口からもときおりイオウ臭香るぬる湯(源泉か?)を投入していました。う~ん、入り心地のすこぶるいい内湯でこれは快適。

やはり秩父屈指の良泉かと思いますが、このところマスコミ露出度も高くてけっこう混むようです。宿泊客で混み合う15~18時くらいは避けた方がベターかも。
当日も満室でしたが、宿泊客宴会中の18時過ぎに突入したので、ゆったり入れました。

なお、これまで昭和38年の分析書しか見あたりませんでしたが、平成17年1月に分析がなされ、総硫黄6.1mg/kgの堂々たる硫黄泉であることが証明されています。

単純硫黄冷鉱泉(Na-HCO3型)
14.8℃、pH=9.4、8.5L/min自然湧出、成分総計=0.599g/kg、Na^+=156.1mg/kg (94.83mval%)、Cl^-=17.1、OH^-=0.3、HS^-=6.1、チオ硫酸イオン<0.1、SO_4^2-=56.5 (16.50)、HCO_3^-=295.6 (67.69)、CO_3^2-=7.1、陽イオン計=161.9 (7.16mval)、陰イオン計=391.7 (7.15mval)、硫化水素=<0.1 <H.17.1.14分析> (源泉名:新木鉱泉) 〔 2003年7月21日レポに加筆・修正 〕

一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

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<「新木鉱泉」>(埼玉県秩父市、時間要問合せ、900円、0494-23-2641)

秩父札所四番金昌寺にもほど近い秩父を代表する老舗の湯宿。「御代の湯」ともいわれ「秩父七湯」の一つです。
秩父に通っていた時期があり、「満願の湯」「丸山鉱泉」とともにホントによく行きました。
木造民芸調の重厚な建物は、住宅地&畑の中にあるのにしっとり落ち着いた雰囲気。
別棟の浴室は、内湯(木枠石造7.8人、ジェット付)、源泉槽(樽造1人、水風呂)、サウナ、露天(木造円形2.3人)、小露天×2(木造1人)とけっこう多彩。
広くはないですが趣があります。
露天は木塀に囲まれていますが、隙間から畑がのぞめてのどか。カラン8、シャンプー、ドライヤーあり。土曜18時で男湯独占~5人と空いてました。(独占は初)

”卵水”といわれるお湯は青みがかって薄く白濁。甘いイオウ臭といぶしたような臭いが混ざった独特の温泉臭。源泉槽以外はたぶん循環ですがカルキ臭は皆無。
アルカリと重曹のヌルすべが強く、湯あがりさっぱりの典型的な美人の湯です。

ここのおすすめは源泉槽。コックをひねって冷たい源泉を自分で溜めます。(使用後はコックを止めるのがルール)
投入口では甘いイオウ臭とたまご味があって飲泉もできます。
冷たいのでサウナと交互に入るのが○です。

※分析表掲示はないですが、源泉槽の横に下記のような説明板があります。

含硫黄アルカリ泉? 15.5℃、pH=9.5、11.4L/min、蒸発残留物=45000PPM、ヒドロ炭酸=34400PPM、総硫黄=5.71PPM <S38.11.12分析>

〔 2002年6月3日レポ 〕
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■ 下津谷木温泉「クアパレスおがの」 〔 Pick Up温泉 〕



<下津谷木温泉「クアパレスおがの」>(小鹿野町般若359-1、10:00~21:00、木休、800円(/3h(土休日))、HPに100円引クーポンあり、0494-75-1123)
オフィシャルHP

秩父、小鹿野町のはずれにある公共系日帰り施設。”般若の丘”とよばれる高台にドイツあたりの古城を思わせる重厚な外観をみせています。
3層の建物で、1階は温浴施設ゾーン、2階はフロントとレストラン、3階は宴会場。


【写真 上(左)】 古城のような外観
【写真 下(右)】 広~いロビー
 
温浴ゾーンは浴場と水着着用のクアゾーンにわかれています。別に岩盤浴(別料金1,950円(50分)、2005年7月新設)もあり。ONKEN21さんの詳細レポあり。


【写真 上(左)】 クアゾーン
【写真 下(右)】 内湯 

クアゾーンにはサウナ、ボディシャワー、ハーブ湯、歩行浴、気泡湯などたくさんの浴槽がありますがすべて真湯かゲキ希釈?。

浴場は手前が男湯、奥が女湯の固定制。内湯は中央に内湯(赤みかげ石枠石タイル貼10人以上、ジェット&流水浴付)ととなりあって右手に漢方薬湯。薬湯は6種類の薬草をブレンドした"智光"を使用でかなり強烈な臭いと浴感。浴室内に薬湯の臭いが充満しているのはいただけません。


【写真 上(左)】 露天全景
【写真 下(右)】 露天

2001年1月に増設された露天は、展望よく広々として風とおしもいい気持ちのいいロケ。
東屋つきの露天(鉄平石造5-6人)ひとつを配置。以前、露天の湯口にいた”カバ”こと”パレオパラドキシア”がなぜか姿を消していました。(女湯にはいたそうです^^;))
内湯は赤みかげ石、露天は石の湯口からの投入。各槽とも槽内注排湯のある循環仕様で、オーバーフローはほとんどありません。
カラン10以上、土曜19時で20以上とけっこうな入りで、とくに露天は混んでいました。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口 

お湯は微白濁で独特の温泉臭あり。
ここは何度かきていますが、今回はツルすべも弱く???でした。
以前、平日19時過ぎにきた時は、露天がガンガンオーバーフローしていてすごいツルすべ&甘イオウ臭があったのですが・・・。
源泉じたいの力はあると思うので、もっと頑張ってほしいところです。

〔 2001年10月28日レポに加筆修正 〕

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〔 その後の状況 〕

ここはタイミングによってお湯のイメージ(とくに露天)がかなりちがいます。(お湯はつねに露天のほうがいい。)
露天の湯口はふつう循環湯を投入していると思いますが、たまに非加温非加水と思われる源泉を大量投入するときがあって、そのときはかなりのオーバーフローがあります。

そんなときのお湯はこんな感じです。
灰白色に懸濁した(透明度はかなり変化する)お湯は、湯口で甘イオウ臭、たまご味+重曹味+αの複雑な味。湯面でも甘イオウ臭がするのにはおどろき。(たいていは酸っぱいようなイオウの残留臭がしている。)

重曹系のツルすべが卓越していますが、その裏に肌にくい込んでくるような硫酸塩泉のキシキシとした力感を秘めていて、かなりあたたまります。
あとひき系のお湯で、しかもぬるめなので、このようにコンディションがいいときはほとんど脱出不可能に・・・(笑)
泉温からしても、源泉水風呂がほしいところです。

内湯は当初感心しませんでしたが、ある時点から非加温源泉を間欠的にどこどこ投入するようになり、その時の湯口まわりだけかなりいいお湯になります。

浴後はほどよいあたたまりが残り、肌がすべすべになってしっとり落ち着く上質なもの。とある”美人の湯ランキング”で首都圏第1位になったこともあるようです。

HS^-=13.2、SO_4^2-=177.3ともに秩父では屈指(というか、ほとんどほかに例がない)の成分量。調子がいいときはこのスペックがいかんなく発揮されていたわけです。
とくにSO_4^2-は秩父では突出した成分量で、これによる複雑な浴感は、いわゆる”たまご水”とはあきらかに一線を画しています。

ただ、ここの施設構成&営業施策ですが、どうにもチグハグ。
サウナの場所は、どうみてもクアゾーンでなくて浴室でしょう。(というか、浴室とクアゾーンを分離するメリットが最近ではもうあまりないので、接続して内湯を一気に拡充すべきでは?。男湯と女湯でクアゾーンを挟んでいれば、クアゾーンを2つに区切って両方から接続すればOKですが、男湯しか接していないので、女湯との接続がむずかしいところ。)


【写真 上(左)】 レストラン
【写真 下(右)】 泉源施設? 

料金も800円と高めで、岩盤浴はゲキ高。割引券乱発するくらいなら、入浴のみ(クアゾーン利用不可)500円くらいのコースを設置してみては?
レストランの味も悪くないのに、PR不足なためかいつも空いています。
「クアパレスおがの」というネーミングも、和風施設全盛の昨今ではいまいち生彩を欠きます。
1994年オープンという公共日帰り温泉の先駆け的施設なので、いろいろと後追い対応がでてしまうのはしかたのないところかもしれませんが・・・。

含硫黄-Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 17.5℃、pH=9.10、成分総計=1.312g/kg、Na^+=413.0mg/kg (98.30mval%)、Cl^-=301.0 (42.07)、HS^-=13.2、SO_4^2-=177.3 (18.29)、HCO_3^-=305.1 (24.78)、CO_3^2-=78.0 (12.88)、陽イオン計=148.8mg/kg (18.27mval)、陰イオン計=874.6mg/kg (20.18mval)、硫化水素=- <H5.6.24分析>(源泉名:下津谷木温泉)

〔 2008年12月22日まとめてレポ 〕

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〔 「クアパレスおがの」12/24から休業へ 〕

エントランス横にこんな掲示がでていました。
「さてこの度、当館の指定管理者から経営不採算を理由に指定管理者辞退届が提出されました。町では、現在の指定管理者による経営の継続は困難であると認め、平成20年12月24日(水)をもちまして当館を休業することといたしました。現在、新たな指定管理者の指定に向けて鋭意努力しております。(以下略) 小鹿野町」
フロントで詳細を確認したところ「再開の方向で動いているが、いまのところいつごろになるかはわからない」とのこと。

ここの源泉は秩父屈指の実力派で、これまで何度も入湯していただけに残念です。
源泉はよく、建物じたいの質感もあるので、じっくり手を入れ”和”の要素を付加して営業戦略を立て直せば、まだまだやっていけそうな気もするのですが・・・。

〔 2008年12月22日レポ 〕
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どうなる? 所沢「湯楽の里」

ひさしぶりのレポがこんな内容になるとはなんとも残念です。

じつはここ、所沢「湯楽の里」、その後も2週間と空けず通っていました。
浴感はとても等張性土類食塩泉のものではないですが、なぜか妙に気に入りのお湯でせっせと通っていました。

ところが、今晩・・・。
露天岩風呂の前に立ったときからどうも変な感じがしたんです。
湯口からの投入量がいつになく多く、お湯の色味がとなりのメイン露天とほとんど変わりません。
入ってみると、信じられないことに異臭がしました。
ふだんなら、やわらかな湯の香か弱焦げ臭が迎えてくれるのに、この日はマッチを擦ったときのようなとんがった臭い。消毒をかけたとき、磯の香にいく一歩手前の臭いです。
いつものやわらかな湯ざわりはなく、硬く肌をさすようなそれ(泣)
湯口のお湯をおそるおそる口に含んでみると、いつもの貝汁重曹苦味はまったく感じられず、人工的な薬品味のみ・・・(号泣)
希釈感があって消毒剤が出張ってきている、入っていて心地よくない”スジのわるいお湯”です。

湯温が妙に高いので、いちおうあたたまりますが、すぐに冷めてしまいます。
いつものここのお湯はうすめながらあたたまりが強く、浴後もほかほかとしたぬくもりと適度な湯づかれ感が残るのですが、今晩は感じられず。
それどころか、ここはもう100回近くも入っているかと思いますが、はじめて湯冷めしました。

翠色にうすにごった湯色も、湯中にただよううす茶の湯の花も、湯滝にうっすらとでているイオウの析出も、どれもこれも今晩は影を潜めていました。
じつはこれらの特徴は、ここのお湯のよさを演出するもので、誤解をおそれずにあえて一言でいうと”山の湯”です。
けっして濃くはないですが、鉄やイオウや重曹や(たぶん)硫酸塩が微量ながら複雑にまじりあって、奥ぶかくデリケートな浴感を産みだしていました。

お湯のインパクトやわかりやすさからいえば、「彩ゆ記」「王様の湯志木」のほうがはるかに上です。
でも、この平地では稀少な”山の湯”を楽しめたので、せっせと通い詰めたのです。

それもこれもすべて今晩は台無しになっていました。
考えてみると、今晩は浴場じたいの勝手がなんとなくちがい、「管理責任者がかわったのでは・・・?」と感じるところがありました。
水風呂の温度が高めになっていたり、トルマリン風呂や真湯浴槽のカルキがよわくなっていたり、よもぎむし風呂の温度が上がっていたり、露天にトレリス&プランターが置かれていたり・・・と、全体に快適度が上がる方向にかわっているのですが、肝心の露天岩風呂があのていたらくでは・・・。

もし、管理責任者がかわっているとしたら、その新任者は温浴施設のオペレーションには長けていても、温泉好きのマインドはまったく理解していない人です。(そんなの相手にしてない、といわれればそれまでですが・・・)

温泉導入から3年半、通い詰めた「所沢湯楽の里」ですが、あと1回いってみて、今晩のお湯の状態がつづいているようだったら、もう通うのはやめにします。
今晩のお湯の質では、最近さらに調子をあげてきている「彩ゆ記」「王様の湯志木」とはまったく勝負にならないし、しかもこの2湯のほうが家から近いからです。

「ほんとにたまたまあの晩だけ調子が悪かったのよ・・・」であることを祈りたいです。


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〔 所沢「湯楽の里」 やや復調 (2010/05/21レポ) 〕

先日、所沢「湯楽の里」にいきました。
前回いったのが昨年2月(→レポ)なのでじつに1年数ヶ月ぶりです。

”所沢 湯楽の里”でググると、このレポがオフィシャルHPのつぎにでてくるので、ひょっとして、湯楽の里サイドで閲覧して湯づかい改善してるかも? とかすかに期待しつつ。

平日の22時、館内はかつてないほどに空いていました。
これは、湯づかいのせいというより、「小さな旅 川越温泉」オープンの影響が大きいのでしょう。

さて、問題の源泉槽です。
結論からいうと、かなり復調していました。
よわい消毒臭はしているものの、お湯じたいの質感やあたたまり感はかなりもどってきていました。(むろん、以前の好調時にはくらぶべくもありませんが・・・)
湯口はよわい重曹味+微苦味に弱薬品味。この弱薬品味がなくなるときが、たぶん本格的な復調を果たすときでしょう。
なので、今回はまだ回数券は買いませんでした。

それにしても、ここはとくに広いわけでも、つくりが凝っているわけでもないのに、なんでこんなに居ごこちがいいのでしょう。コンパクトながらすべてが過不足なくまとまっています。
それに水風呂は19.5~20.0℃の絶妙水温、カルキはほとんど感じず、これまででベストかも?
真湯槽もこれまでになく湯質のいいものになっています。(こんなによかったか?? と思いかえすほど・・・)
これで源泉槽が復調すれば、以前よりさらにパワーアップした施設になることはまちがいありません。

ここの源泉はやっぱりすばらしい資質をもっていますが、ひじょ~にデリケートなお湯なので、ちとつよめの消毒をくらうとひとたまりもありません。
「彩ゆ記」「おふろの王様 志木店」「真名井の湯」「サイボクまきばの湯」など、競合施設の湯づかいはこのところさらによくなってきていますが、このお湯が本気だせば(=消毒を感じない以前の湯づかいに戻れば)湯質的には十分対抗できると思います。

復調まであとすこし。
なんといっても、ダントツに回数入っている気に入りのお湯だったので、ここまでくるとふたたび応援したくなります。
すくなくとも、「さよなら 所沢『湯楽の里』」は撤回しときます(^^)
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■ 七福の湯戸田温泉 「七福の湯 戸田店」



<七福の湯戸田温泉「七福の湯 戸田店」> (戸田市喜沢南1-4-56、10:00~25:00、800円(土日祝850円)、048-445-2617)
オフィシャルHP

2008年7月1日にオープンした新顔温泉スパ銭。ONKEN21さんの速攻レポあり。
場所はR17新大宮バイパス「早瀬交差点」を東に折れ、ひとつ目の「戸田公園西」信号を左折してオリンピック通りを進んであとは道なり。埼京線のガードをくぐり1kmほど走ると右手に大きなサインがみえてきます。
前沢化成工業の工場跡地につくられたスパ銭で駐車場はたっぷり。まわりはマンションと戸建てが混在する住宅地で徒歩や自転車客もけっこう見込めそう。

 
【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 泉源施設?

「七福の湯」はスパ銭チェーンで、ここは前橋の天の川温泉「七福の湯」の姉妹店です。
典型的な和風スパ銭で1階に食事処&休憩スペース&韓国風岩盤浴「チムジルジンスパ」。浴場は2階、男女交替制かどうか不明ですが、この日の男湯は右側でした。
さして広くない脱衣所は3段式ロッカーで混みあい、床は水切れの悪い素材でちと不快。

 
【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 浴場入口

浴室に入って左手が洗い場、右手は手前から遠赤サウナ、冷水風呂(中カルキ臭、かなり冷たい)、真湯の機能浴槽群。
左手手前に「天然温泉かけ流し(ぬる湯)」(石タイル貼4-5人)、奥に「天然温泉かけ流し(熱湯)」(同12人以上、電気風呂付、かなり熱め)、さらに奥の扉のそとに炭酸風呂(ぬるめの真湯でかなり炭酸きつい)。
カラン36、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜18時で常時60人はいましたが適度に分散してまあまあゆったり。

左手露天ゾーンは手前から「七福の壷湯」(陶製1人)×2、左奥に塩サウナ、中央奥にメインの「天然温泉岩風呂」(岩枠鉄平石&石タイル敷10人以上、TV付)その右上段に「100%源泉風呂」(同12人以上、屋根付)と多彩。
回廊状に配置された露天は広くはないもののデッキチェアやベンチがおかれ、風も通って居ごこちはいいです。
「天然温泉岩風呂」はTVが大人気で奥のTVディスプレイ側は誰も入らず、浴槽まわりはTVに見入っているトドが群らがっているので実質入っているのは5-6人。

すべての浴槽で槽内注入&吸湯があり、完全なかけ流し槽はないように思いました。
お湯は「100%源泉風呂」があたまひとつ抜けていて、つぎが「七福の壷湯」。あとは似たり寄ったりかな。
なお、掲示によるとおそらくすべて(浴槽の名称が錯綜してるのでよくわからん)の温泉浴槽が「入浴に適した温度に保つため加温しまた衛生管理のため循環ろ過装置と塩素系薬剤を使用しております。」とあります。
ONKEN21さんも指摘されていましたが、「天然温泉かけ流し」を乱発しているので、どうしてもかけ流し槽を期待しますが、やはり完全なかけ流し槽はないのでは?

「100%源泉風呂」のお湯は、濃紅茶色透明でわずかに白い浮遊物。かなり強い塩味+弱重曹味+微苦味があるので加水はないでしょう。
温泉臭は市原の「江戸遊」に似たアロンアルファじみた個性的なもの。
塩分強めの黒湯らしく、よわいツルすべとそうとうに強力な温まりがあって水風呂直行可。
他の浴槽もこれに準じますが、薬品臭が強く色味も濃度もややうすめのように感じました。
なんといってもこのお湯できわだっているのはその化学工場じみた強烈な温泉臭ですが、これが源泉起源なのか強い消毒によるものかはよくわかりません。(湯口でも臭う。)
この臭いをどう感じるかがこのお湯の好き嫌いに直結するように思います。

お湯はどの浴槽も大きな差はなく、よくいえばどの浴槽でも温泉らしさが楽しめます。
源泉じたいかなり力強いし、ここまで「天然温泉かけ流し」にこだわらなくてもいいのでは(笑)

同じ戸田市の氷川町にある天然戸田温泉「彩香の湯」とは車で数分の距離でもろに競合か。
個人的には源泉じたいの力は「彩香の湯」のほうが上だと思いますが、一時期いいコンディションだった「彩香の湯」の露天源泉槽がこのところ不甲斐ないお湯になっているので、お湯的にはいい勝負かな・・・。
このエリアでは高めの料金設定の「彩香の湯」がどう巻き返してくるのか、興味がもたれるところです。

Na-塩化物温泉 39.4℃、pH=7.9、423L/min(1,400m掘削揚湯)、成分総計=7031g/kg、Na^+=2332mg/kg、Mg^2+=35.7、Ca^2+=82.0、Fe^2+=1.5、Cl^-=3793、Br^-=17.9、I^-=5.1、HCO_3^-=562.9、陽イオン計=2548、陰イオン計=4380、メタけい酸=87.7、メタほう酸=11.4 <H20.4.1分析> (源泉名:七福の湯 戸田温泉)

<温泉利用掲示>
 加水:なし
 「かけ流し天然温泉」:加温循環・塩素系薬剤にて滅菌
 天然温泉岩風呂」「天然温泉あつ湯」「天然温泉ぬる湯」「つぼ湯」:加温・循環ろ過装置と塩素系薬剤使用

〔 2008年7月26日レポ 〕
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■ 秩父吉田温泉 「星音の湯」

<秩父吉田温泉「星音の湯」> (秩父市(旧吉田町)、10:00~23:00、900円(17時~700円)、0494-77-1188)
オフィシャルHP

以前レポしたリゾートホテル「ばいえる」のそばに2007/7/31にオープンした最新鋭の日帰り温泉施設。現在、原則日帰り不可になっている「ばいえる」とは同一経営・ 同一源泉です。場所はONKEN21さんレポを参照ください。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 正門

日曜夕方でPはほぼ満車、オープン人気がつづいているようです。
エントランスからして気合いが入っていて(笑)、前庭を配した純和風の構えはなかなか絵になります。
フロントまわりはせまく、施設規模もさほど大きくはないですが、施設配置に小ワザが効いていて、変化のあるつくりになっています。
調度などもよく練られていて、コンセプチャルな和モダン調は、ONKEN21さんご指摘のとおり、大ブレークした小川町の「花和楽の湯」にそっくり。
この手の雰囲気はじゃらん系カップルの大好物なので、当面盛況がつづくのでは?

フロント前の中庭に足湯(大人気)。左手廊下奥に自然食料理の「レストラン空楽」。凝ったメニューで和カフェ的な雰囲気もいいのでなかなかの入りでした。そのまわりに露天風呂付個室×3(1,000円/h)&個室休憩室×8。廊下右手の広い中庭には和風庭園と赤い橋があしらわれた和みの空間。カップルやファミリー客が縁台に佇み、おもいっきりヒーリングモードに浸っています。中庭の奥に仮眠用休憩室「満天」&休み処×2。設備はいいけどキャパが少ないのでゲキ混みか?


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 庭園

フロント右手は浴場エリア。入口でタオル・バスタオル・作務衣風館内着入バックを受け取り、館内では館内着ですごすシステムです。メイン浴場の他、溶岩浴・岩盤浴、整体・エステもあり。
浴室は手前に「大浴場『星の舟』・露天『星の森』」、奥に「大浴場『月の波』・露天『月の石』」。週毎男女入替制でこの日の男湯は奥でした。
脱衣所は狭くて感心しません。プール式の縦長ロッカーでごったがえしている上に、お湯を拭き取らないであがってくる不心得者多数で床がびしゃびしゃ(ふき取りはしてるが追いつかない)。冷水器が脱衣所の奥まったところにあるのもどうかな?

内湯ゾーンは手前左手に洗い場。カラン14でセパ式ですが、仕切壁が妙に低くてなんか変。シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。施設規模のわりに狭く天井低めでこもっています。

左手奥に内湯(石貼10人以上)、右手にサウナ&水風呂(15℃、冷たい)。
扉の外に露天ゾーン。左手前にメイン露天(岩組石敷10人位、屋根付)と右手奥に浅いサブ露天(鉄平石造10人、たぶん真湯)。左手奥にアカスリ。
メイン露天はかなりの広さがあるものの、岩や柱の配置がわるく少人数でイモ洗いモードになります。露天ゾーンじたいはゆったりと配置され、展望はないものの風がとおってベンチで和んでいるとなかなか快適。

内湯は石の湯口からの投入+熱湯の側面注入で側溝への上面排湯。露天は岩組の湯口から熱湯を投入で底面吸湯+排湯口からの上面排湯。内湯はかなり熱めなので空いています。そのぶん露天が大人気。日曜だったので客層は行楽モード炸裂。お子さま軍団が浴場のあちこちを走り回っていました。

お湯は緑がかったうすにごり。湯口で弱重曹味。弱い消毒臭に露天はきもちなまった臭い。かなりはっきりとした重曹系のツルすべと弱いとろみがあり、よく温まり浴後は肌がつるつるになります。
お湯はメイン露天より内湯のほうがいいような気がしますが、それでもくたびれたようななんとなく釈然としないお湯。

個人的にはお湯にインパクトは感じられませんでしたが、お湯にこだわらなければ充分温泉を楽しめるかと。
秩父では稀少な和モダン系施設だし、料金も安めなので、これからもっと人気が出ていく施設では? すくなくともセンター系メインだった秩父の日帰り温泉に一石を投じたことは確かだと思います。

Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 18.2℃、pH=8.3、32L/min動力揚湯、成分総計=3.91g/kg、Na^+=1299mg/kg (99.33mval%)、Fe^2+=0.04、Cl^-=1137 (57.07)、HCO_3^-=1374 (40.06)、CO_3^2-=41.6、Br^-=9.7、陽イオン計=1307 (56.9mval)、陰イオン計=2566 (56.2mval)、メタほう酸=21.9 <H15.7.15分析>(源泉名:星音の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置:使用

〔 2007年11月16日レポ 〕
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■ 秩父川端温泉 「梵の湯」

<秩父川端温泉「梵の湯」> (秩父市、9:00~22:00(土:~22:30)・月2回不定休、平日750円/時間制限なし(19~ 650円)・土日祝850円/3h、0494-62-0620)
オフィシャルHP

秩父市のオートキャンプ場「スプラッシュガーデン秩父」内に以前からあった日帰り温泉施設「凡の湯」のよこに2007/4/7オープンした新顔施設。
場所はわかりにくいのでHPの地図を参照ください。(位置的には荒川の北側、和銅大橋北詰と小柱交差点のあいだ)
やや上流の上空には皆野寄居バイパス延伸部の橋(新皆野橋/平成20年開通予定)。これができると寄居方面からのアクセスはよくなりそうです。


【写真 上(左)】 テラス
【写真 下(右)】 浴場入口

白壁瓦屋根平屋建のよくある外観。フロントは妙に広くて壁沿いに置いてあるスチール家具が違和感を放っています。館内も雰囲気のいいテラスのすぐよこに所帯じみた休憩所があったりしてなんとなくチグハグ。

脱衣所はせまめでチープなつくりですが、浴場は本格派です。
入ってすぐ右手が独立区画の洗い場。カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。その奥が内湯(石造20人以上、寝湯×3付)とその横に源泉水風呂(みかげ石造1人)。
内湯ゾーンは庭園の向こうに荒川をのぞみ、やや暗めながらシックな上質感があって、日帰り温泉というよりは気のきいた旅館の浴室のよう。
露天ゾーン手前には蒸し風呂的にこもった足湯。その奥に屋根付軒下タイプの露天(岩枠鉄平造12人以上)。すぐ脇を荒川が流れているのに開放感がないのは残念。
新設施設なのにサウナがないのはどうしたものかな? 足湯は「とりあえず足湯にしときました」といった感じのぞんざいな造りなので、サウナに転用の可能性もあるかも。
また、10/19に岩盤浴もオープンしています。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

ONKEN21さんのレポ(4/23)ではガラ空きだったようですが、日曜16時で2~7人とやはり空いていました。

内湯は石の湯口からの投入+熱湯側面注入で側溝への流し出し。旧館と同様、水位連動式の給湯システムでは?
源泉水風呂は側面の穴から冷水(たぶん源泉だと思う)を投(注)入。オーバーフローはなく底面からの自然流下?。
露天は岩からつき出た竹樋からの投入+側面注入で側溝への上面排湯。

露天はほとんど浴感を感じられずひょっとして真湯かも? 露天の温泉使用をあきらめ、内湯ゾーンの使用量を確保し湯質を保つ意図だとしたらむしろ快挙です。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 内湯の湯色

内湯は緑灰色のいい感じのささにごり。ほぼ適温でかなり明瞭な重曹塩味が感じられます。
湯口・湯面ともに弱いながら消毒臭を感じるものの、相当に強いヌルすべととろみがあって浴感充分。ONKEN21さんご指摘のとおり、ヌルすべは旧施設(凡の湯)より強いかも。

さらに楽しめたのが源泉水風呂。
25℃~30℃ほどの絶妙なぬる湯はで懸濁(色不明)し、こまかな気泡がただよっています。
かなりのアワつき&アワのぬるぬるもありますが、お湯じたいのヌルすべは内湯の方が強いと思います。


【写真 上(左)】 源泉水風呂1
【写真 下(右)】 源泉水風呂2

湯口では金気味+重曹味、金気臭+甘イオウ臭。オーバーフローがなく、湯面ではイオウの劣化した臭いがあるので一見なまったイメージがありますが、鮮度はけっこう高めかも・・・。泉質はなんとなく内湯と違うような感じがあり、ひょっとして、1・2号泉混合の内湯に対して、源泉水風呂は1号泉の単独使用かも・・・?
小さいながら、この浴槽がひとつあるだけで浴場の格があがっているように感じました。
源泉水風呂はほとんど無人だったので、内湯とここをひたすら往復していました。

ややチグハグながら施設もお湯も悪くないのに、この空きぶりはなぜ?
吉田にオープンした「星音の湯」(同じ日に行ったがごったがえし)に客をとられているのかな?(ここに限らず秩父の日帰り施設は「星音の湯」オープン以降、かなり空きが目立つような・・・。)

秩父らしい硫黄重曹泉を落ちついた浴室で味わえる、貴重な施設だと思います。
なお、旧「凡の湯」は引きつづき営業(600円)していますが、施設やお湯のよさから考えるとこちらがおすすめです。

Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 17.4℃、50L/min掘削揚湯、pH=8.9、成分総計=2.569g/kg、Na^+=865.3mg/kg (98.69mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=1177 (68.79)、HS^-=0.3、HCO_3^-=723.7 (24.58)、CO_3^2-=91.8 (6.34)、陽イオン計=874.7 (38.14mval)、陰イオン計=1658 (38.99mval)、硫化水素=<0.1、メタほう酸=20.0  <H18.11.20分析> (源泉名:秩父川端温泉 混合泉(梵の湯(1号井戸)・凡の湯(2号井戸)) <温泉利用掲示>(「梵の湯」内風呂)
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置:使用 塩素薬剤:使用

〔 2007年11月6日レポ 〕
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■ みずほ温泉 「埼玉スポーツセンター 天然温泉」 (旧 「むさし野温泉 彩ゆ記」)



みずほ温泉 「埼玉スポーツセンター 天然温泉」 (旧 「むさし野温泉 彩ゆ記」)
住 所 :埼玉県所沢市南永井1116
電 話 :04-2946-4126
時 間 :10:00~25:00 / 原則無休
料 金 :750円(土日祝 850円)会員各100円引
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (ぽかなび.jp)
※ 営業状況、時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

驚異の超広域看板で一部で有名な(笑)埼玉スポーツセンターが温泉を掘削、2007/5/30に日帰り施設をオープンしたもの。
R246川越街道東京方面からだと「みずほ台入口」交差点(角に珍来飯店あり)を左折、あとは道なり。
パチンコ、ボーリング、ゴルフ練習場、フットサルなどが揃う一大スポーツ&レジャーランドのはじに妙に上質感をただよわせミスマッチ的にあります。

オープン時には「むさし野温泉 彩ゆ記」と称していましたが、いまは「埼玉スポーツセンター 天然温泉」となっているようです。

 
【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 サインにも「源泉掛け流し」

埼玉らしからぬ(^^;)スパ銭系のワンランク上をいくアップスケール仕様。
ところどころに調度があしらわれ、照明も落として小じゃれた雰囲気。
飲食処「百花料爛」はクローズ型で落ちついていますが、ちょいとメニューを絞りすぎかな?
(註:その後、「百花料爛」はスタッフ、メニューとも大幅に入れ替えられ、日帰り温泉としては非常に味のよいメニューを展開しています。とくに刺身系メニューの質の高さにはびっくり!)

 
【写真 上(左)】 複合施設のなかにあります
【写真 下(右)】 外観

2Fには別料金の岩盤浴、1Fにカットサロンと洒落た茶処もあります。
ただ、無料のパブリックスペースがちとすくないかな・・・。

ふたつの浴場はほぼシンメトリで男女固定制。脱衣所はまあまあの広さでポーチには休憩(喫煙)コーナーもあります。
入って正面にかけ湯。左手に洗い場と内湯「静」(石貼8人位、適温)&寝湯ジャグジー「舞」。
内湯は露天に面し、広い窓が開放されていて気持ちがいいです。
洗い場ゾーンから室内通路が奥のサウナゾーンにつづいています。

ここには高温サウナ、ミストサウナと水風呂「涼」。
井水の水風呂は明瞭なとろみが、適温(20℃)で鮮度あり、カルキ臭もなくて入りごこちよし。
水中の指先が青白く発光し、硫酸塩泉系成分を含む井水かと思われます。

露天ゾーンには手前に数段ひくくあつ湯槽「熱」(岩+コンクリ造、広め、熱め)、その奥に井水の還元水浴「蘇」(円形石貼7.8人、屋根付、ぬるめ)、その脇に「独」(木枠石敷1人、適温)、露天中央にメイン露天「和」(木造8人、屋根付、ぬる湯)、「和」のよこの階段をのぼって左手に寝湯「夢」(石造×4人ジェット付)、その上段奥に「独」(木枠石敷1人、適温)、「和」の上段に「極」(岩+コンクリ造12人、適温)と多彩な構成。
掲示によると、うち、還元水浴「蘇」と水風呂「涼」以外は温泉。
露天の「極」は文句なしのかけ流し。これを流し込む「和」もタイミングによりかけ流しにちかいコンディションとなります。

都会的に洗練された浴場で、BGMは環境音楽。ヒーリングモード全開。露天も和風でシックで落ちついた雰囲気があります。
ただ難をいうと、ベンチがなくトドになるスペースがない、上空にゴルフ練習場のネットが無粋にそびえている、飲料水がぬるくて不味いことかな。
(その後、サウナよこに冷水機とベンチが設置されて快適度UP。)

「極」は赤茶に変色した岩の湯壺にかなりの量のあつ湯(たぶん加温源泉)をパイプ注入し、浴槽に流し込み。
槽内注入なく、底面排湯口不作動でおそらくほぼ全量を下段の「和」に流し出し。
「和」は「極」からの大量滝状流し込み&底面熱湯注入でオーバーフロー。他の浴槽は槽内注排湯ありの循環仕様。
カラン30(内セパ式12)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
ドライヤー10円/3分はセコい(と当初思いましたが、独占やムダづかいも減って意外に合理的かも・・・)。
平日21時で10~20人程度と空いていました。(その後はもっと入るようになっています。固定客多数。)

お湯は、かけ流しの「極」「和」とその他の温泉槽でちがいます。
「極」「和」は、「極」の湯口で弱金気味+弱重曹味、甘いモール臭+金気臭にかすかな甘イオウ臭が混じっているかと。
湯面では甘いモール臭がおだやかに香ります。
(註:その後、「極」では明瞭な甘イオウ臭が香るようになり、湯口ではよわいたまご味も感じられます。)

やや茶色がかって透明のお湯には細かな気泡がただよい、アワつきがあります。
アワつきは「極」湯口そばで多く、おそらく清河寺を凌ぐと思われます。
「極」全槽と下段の「和」でもアワつきがあったのにはびっくり。湯面には気泡も浮いています。
加温で重曹分が分解されよけいにアワが増えているのでは?

重曹系アル単のヌル(ツル)すべにアワつきのぬるが加わり、ぬるぬるすべすべ炸裂の文句なしの美人の湯。
鮮度感&ヌルすべ度は埼玉でも屈指でしょう。
鮮度が高いのでよく温まりますが、本質は重曹泉系の「冷の湯」で、浴後は上質な爽快感が出ます。
ただ、「極」はちょいと加温が強すぎかも。夏場は「極」をぬる湯にして、「和」を熱湯にしたほうがいいかもしれません。
循環系の温泉槽でもヌルすべはありますが、かけ流し槽には及ぶべくもありません。

桃猫。さんやONKEN21さんが山梨のお湯に例えられていましたが、たしかに近いものがあるかと思います。
ただ、山口やフカサワよりはモール気が弱く成分的にもうすいので、個人的には湯王「カアナパリ」に近いものを感じました。
周辺競合施設のなかでは濃度的にはいちばんうすいですが、お湯的にはトップクラスです。やはり温泉は鮮度が命かと・・・。

それにしても、この施設内容でスパ銭なみの料金設定は快挙。
平日の夜に鮮度感抜群のモール泉を楽しめるとは嬉。
ただ、コストパフォーマンスが高いので、週末はゲキ混み必至でしょう。
このあたりはスパ銭の激戦地で、競合は「真名井の湯」「湯楽の里 所沢店」「小江戸はつかり温泉」「おふろの王様 志木店」「さいたま清河寺温泉」「湯の森 所沢」「にいざ 彩泉楼」あたりになりますが、これらの施設がどのような対応策を打ち出してくるか、興味がもたれるところです。

〔 源泉名:みずほ温泉 〕
アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・Cl型) 31.6℃、pH=8.7、300L/min(1,200m掘削揚湯)、成分総計=0.5913g/kg
Na^+=154.1g/kg (96.88mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=55.6 (22.29)、HCO_3^-=309.1 (71.99)、CO_3^2-=11.4
陽イオン計=159.4 (6.92mval)、陰イオン計=376.8 (7.04mval)、メタほう酸=6.6 <H17.6.7分析>

<温泉利用掲示>
露天(極・和)
 水源:温泉 加温:あり ろ過運転:なし 滅菌:なし
内湯(静・舞)/露天(熱・独・夢)
 水源:温泉 加温:あり ろ過運転:あり 滅菌:あり
内湯(涼)/露天(蘇)
 水源:井泉 涼=減温・蘇=加温:あり ろ過運転:あり 滅菌:あり

〔 2007年6月7日レポ 〕→ 適宜追記あり


E139.32.4.899N35.49.13.711
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■ 蔵の湯鶴ヶ島温泉 「野天風呂 蔵の湯 鶴ヶ島店」

<蔵の湯鶴ヶ島温泉「野天風呂 蔵の湯 鶴ヶ島店」> (鶴ヶ島市、8:00~翌1:00、600円(700円(土日祝)※会員各100円引、8:00~10:00は420円、049-271-2614)
オフィシャルHP

4/25に天然温泉を導入した温泉スパ銭。桃猫。さん、ONKEN21さんのレポあり。
場所はHP&ONKEN21さんのレポ参照。

週末の21時頃でPはほぼ満車。典型的和風スパ銭。会員カードは蔵の湯他店(はつかり温泉をのぞく)のものもつかえるそうです。土日祝日会員600円時間制限なしは安い!
入ってすぐにオープンな食事処。週末夜とあってほぼ満席。ファミリー多くフードコート状態。他にマッサージ、ゴロ寝処、アカスリエステなどスパ銭標準施設。
当日は右手が男湯、ONKEN21さんは左手だったらしいので男女交替制か?

内湯ゾーンに北投石風呂&電気風呂&機能浴槽(真湯、カルキ臭)、湯腰掛、癒しのぬる湯(赤みかげ石枠石タイル貼4-5人、加温消毒かけ流し、36℃)、サウナに水風呂(18℃、カルキ臭)。カラン30、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。浴場全体で60人以上となかなかの盛況。
浴槽と洗い場の仕切のうえに青竹が渡されています。こういうちょっとしたあしらいでも趣向がでていいですね。
ただ、癒しのぬる湯はかなりの面積がありながら、浅くて寝湯状態になるので4.5人しか入れず、常時待ち状態なのは残念。

野天ゾーンに奥側に替り湯(これのみ真湯、月に9日ほど薬湯)と麦飯石スチームサウナ。手前に野天岩風呂(円形12人以上、鉄平石枠石タイル貼、適温)とつながってねころび湯(3人)。上段にふみ石湯(岩枠鉄平石敷7.8人、浅くてぬるめ)とさらに上段に生源泉つぼ湯(陶製2人、屋根付、30℃)×2と右手に打たせ湯(岩枠鉄平石敷×4、広いので他に5.6人入浴可、ややぬる)。さらに奥手に洞窟風呂(伊豆石造10人、やや熱)があり、洞窟風呂の奥から内湯に抜けられます。

内湯癒しのぬる湯は、備長炭の壁面づたいの投入+側面注入でオーバーフロー。
生源泉つぼ湯が、金属パイプからのぬる湯数L/min投入のオーバーフロー。
洞窟風呂は、熱湯底面注入で上面排湯+底面吸湯?と打たせ湯への流し出し。
打たせ湯は、洞窟風呂からの流入+打たせ湯投入でふみ石湯・野天岩風呂方向への流し出し。野天岩風呂は上方の浴槽からの流入+石の湯口+底面注入で槽内吸湯?。
うち、生源泉つぼ湯は非加温非消毒源泉、癒しのぬる湯と打たせ湯は加温消毒の源泉投入かと思います。

お湯は生源泉つぼ湯と癒しのぬる湯とその他の温泉槽でちがいます。
1.生源泉つぼ湯
かなり冷たい。うすく茶色に懸濁+少量の茶色の湯の花。気泡と湯口そばで少量のアワつき。湯口で弱塩味+微だし味+微苦味、ガス臭+弱貝汁臭。湯面で磯の香。弱いヌルすべがあり、癒しのぬる湯とはちがう湯ざわり。やわらかだが温まりは弱い。
2.癒しのぬる湯
うすく茶色に懸濁。弱塩味で小江戸はつかり温泉系の糊臭入った温泉臭。ややペトきしするが湯ざわりやわらかでなごめる。
3.その他の温泉槽
緑がかったうすにごりで磯の香+タール臭。消毒循環のせいかお湯はやや硬めながらそこそこの濃度感はあります。お湯のよさは、洞窟風呂 > 打たせ湯 > 野天岩風呂か?

生源泉つぼ湯はゲキ混みかと思いきや、回転が速く何度も入れました。みな大好きな壺湯めざしていちもくさんに駆け寄ってくる(笑)ものの、手を入れて断念するか、すぐに出てしまいます。当日は肌寒かったのでこんな感じでしたが、夏の昼など壮絶な場所とり合戦必至か?
館内アンケートには「壺湯が冷たすぎる」という意見がいくつかありましたが、ここをぬる湯~適温にすると、数十分も平気で独占する自己中おやじが必ず出現するのでトラブルのもとになるのでは?
(個人的には人気が集中する壺湯は真湯の循環で充分だと思っています。ただ、壺湯じゃないと非消毒かけ流しが許されないということなら、この方法もやむなしなのかな?)

各浴槽の湯づかい掲示はONKEN21さんレポを参照ください。
個人的にはサイボク「まきばの湯」のお湯のほうが好みですが、ここは安いし湯づかいにも気をつかっているので、温泉好きがいってもそこそこ楽しめるのではないでしょうか。

Na・Ca-塩化物泉 30.1℃、pH=7.5、294L/min掘削揚湯、成分総計=2.359g/kg、Na^+=670mg/kg (73.76mval%)、Ca^2+=162 (20.46)、総鉄イオン=0.66、Cl^-=1370 (99.35)、陽イオン計=878.06 (39.50mval)、陰イオン計=1385.82 (38.89mval)、メタけい酸=91 <H18.8.19分析> (源泉名:蔵の湯鶴ヶ島温泉)

〔 2007年5月27日レポ 〕
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■ よしかわ天然温泉 「ゆあみ」

<よしかわ天然温泉「ゆあみ」> (吉川市、10:00~23:00、850円(土日祝 950円)、048-982-2647)
オフィシャルHP

JR武蔵野線「吉川」駅前にあった日帰り温泉「エメラルド・マリン」がリニューアル、「ゆあみ」と改称し、昨年12/7にオープンしたもの。
エントランス、フロントまわり、食事処などが大幅リニューアル、和風に演出されています。

 

前回入ったとき(→レポ)とちがう浴場だったので断言できませんが、浴場構成に大きな変更はなさそうです。なお、前回入った露天の広い浴場はリニューアル後、女湯固定となっています。

2Fが脱衣所で浴場フロアは2Fと3F、内部階段でハダカ移動するのは以前とおなじ。
2F浴室は小さめで智光薬湯(これけっこう好き)、五行石五色の湯(ストーンパワーの湯、真湯、カルキ)、温泉槽(タイル貼4.5人)に色彩浴(?)。カラン10。
メインの3F浴室は手前から、洗い場(カラン20、スペースゆったりでつかいやすい)、機能浴槽(真湯、カルキ)、蒸し風呂、サウナ、水風呂(冷たい、強カルキ)、源泉槽(タイル貼3人)、温泉槽(同12人以上)、噴き出し湯(真湯、カルキ)と多彩。
露天ゾーンに寝ころび湯×2(真湯、強カルキ)と露天(自然石枠石タイル敷15人以上)。露天は軒下タイプながらよく造り込まれていて雰囲気があります。年始21時でけっこう空いていました。

2・3Fの温泉槽は、石の湯口から投入(3Fは+側面注入)、オーバーフローなく、底面からの自然流下?
源泉槽は石の湯口から投入で槽内注排湯はみあたらず、オーバーフロー。
露天は龍神のモニュメント付岩の湯口(当日は投入なし)と木樋からの投入+強力側面注入でオーバーフロー+ごく弱い側面吸湯?

お湯は緑茶色透明、露天と源泉槽で濃いめ。温泉槽2槽は中塩味+薬品味、源泉槽は強塩味+強薬品味、露天は強塩味+重曹まろ味+微金気だし味+僅微苦味。ほとんどの湯口と湯面で強いヨードチンキ臭ないしは薬品臭ですが、露天湯口のみ金気貝汁臭+メタンガス臭のやわらかなものなので、ここは薬剤投入がないかも?
で、お湯は”源泉槽”よりも露天湯口そばのほうがいいと思います。
露天はかなりの濃度感とほてりをともなう攻撃力(^^)の高いお湯で、長湯する客はほとんどいません。

それにしても、2Fは智光薬湯臭+カルキ臭、3Fは病院を思わせる消毒臭がたちこめ、臭いに敏感な人は露天しか逃げ場がないかも? シャワーで洗い流したのに、浴後肌にカルキ臭が残ったのにも辟易。

周辺には早稲田天然温泉「めぐみの湯」越谷天然温泉「ゆの華」大谷田温泉「明神の湯」など、湯づかいに定評のある施設がメジロ押しなのに、この湯づかいは疑問。1,200L/min自噴(日量・8,640本/200Lドラム缶 - 泉源よこ掲示より)の実力を感じられる浴槽がひとつでも欲しいと思いました。
それでも温浴施設としてみればメニュー充実しているし、料金もそこそこなのでお湯にこだわらなければリーズナブルな施設では。あと、4Fの食事処は日帰り温泉施設にしてはまあまあの味だと思います。

私の確認した範囲では館内に分析書や湯づかい掲示はみあたらず。以前ゲットしたデータを載せておきます。(リニューアルチラシには「噴出量/1分間に1,200L 源泉温度47.4℃」とあるので、再分析はしていないかもしれません。)

Na-塩化物強塩温泉 47.4℃、pH=7.39、1,200L/min(1,500m掘削自噴)、成分総計=21.69g/kg、Na^+=7740mg/kg (90.22mval%)、Ca^2+=362.0 (4.84)、Fe^2+=2.1、Cl^-=12720 (98.17)、Br^-=42.8、I^-=8.7、陽イオン計=8381 (373.2mval)、陰イオン計=13130 (365.5mval)、メタほう酸=138.2 <H9.9.24分析>

〔 2007年1月11日レポ 〕
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■ 宮の湯天然温泉 「小さな旅 むさしの湯」 (石の湯)

<宮の湯天然温泉「小さな旅 むさしの湯」(石の湯)> (さいたま市見沼区、10:00~24:00(土日祝9:00~)、600円(土日祝700円))、048-680-7634)
オフィシャルHP

7/31にレポした大宮「小さな旅 むさしの湯」ですが、かけ流し槽があるという「石の湯」に入ってきたのでレポです。
ここは男女日替わりで奇数日の男湯が「石の湯」です。
内湯は黒みかげ石と鉄平石と伊豆石を組み合わせた大浴槽(20人以上)、中浴槽(15人以上、ジャグジー付)、座湯、サウナに水風呂(冷たい、カルキ臭)。
大・中浴槽は真湯だと思いますが浴槽のところどころが灰褐色に変色し、当たりもやわらかいので井水かも?
カルキ臭もほとんど感じられません。

露天は大露天(岩枠鉄平石敷12人以上、軒下タイプ一部屋根付き)、壺湯×3(1人用×2、2人用×1、陶製)、スチームサウナに寝ころび処で全浴槽温泉利用です。
大露天は石の湯口からの大量投入&側面注入で底面吸湯+弱いオーバーフロー。
壺湯は木樋の湯口からの投入+底面注入(2人用はなし)。底面吸湯口は引いておらずかなりの量をオーバーフロー。
露天は「石の湯」のほうがひろびろとしています。
カラン25(内セパ式4)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜18時で50人以上となかなかの盛況。

大露天のお湯は適温でやや黄色がかった透明。味不明で消毒剤系の強うがい薬臭があり、あまり感心しませんでした。
壺湯の3槽はややぬるめで透明度60~70cmのにごり湯。湯口で強鹹味+金気だし味にアンモニア臭+金気貝汁臭。湯面ではアンモニア臭ベースに弱ヨード臭が臭います。
なぜかあまり温まりませんが、相当な濃度感があるのでのどが渇き発汗します。
ヌルすべがあって湯ざわりはやわらかです。

濃度や浴感じたいは「木の湯」と大差ないようにも思えましたが、「木の湯」にない金気がいいアクセントになっていてこれが高評価の理由では?。また、壺湯3槽では2人用がいちばん濃いように思いました。

壺湯と大露天の落差が大きいので、温泉好きらしい客は一目散に壺湯をめざし長湯モードに入ります。で、ほとんど空きがなく、熾烈な争奪戦が展開されます(笑)。
お湯はやはり「石の湯」の壺湯がベストかと思いますが、「木の湯」の『満天の湯』『杜の湯』あたりとさして差はないので、ゆったり入れる「木の湯」のほうがなにげにおすすめかもしれません。

Na-塩化物温泉 35.8℃、pH=7.3、461L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=14.403g/kg、Na^+=4742.3mg/kg (85.39mval%)、NH4^+=13.1、Mg^2+=243.8、Ca^2+=255.2、Sr^2+=1.7、Fe^2+=0.6、Fe^3+=4.1、Cl^-=8236.3 (97.38)、Br^-=30.7、I^-=5.7、HCO_3^-=356.3、陽イオン計=5318.2 (241.56mval)、陰イオン計=8629.0 (238.58mval)、メタけい酸=52.0、メタほう酸=24.9 <H17.9.29分析> (源泉名:宮の湯)

〔 2006年11月26日レポ 〕

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〔 2008年10月入浴 〕

その後、平日の夜に再訪しました。
壺湯のお湯は加水がきつくだいぶうすくなっていて、金気もさして感じられませんでした。
そのかわり、大露天のお湯はアンモニア臭ばりばりの入りごたえのあるお湯になっていました。
強鹹味があり、壺湯よりあきらかに濃度感があります。
平日20時で30人以下とゆったり、壺湯もいい感じで回転し、待ちはほとんどありませんでした。
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■ 王様温泉(志木の湯) 「おふろの王様 志木店」

<王様温泉(志木の湯)「おふろの王様 志木店」> (志木市、10:00~翌1:00、700円(土日祝800円)(会員各50円引)、048-485-2603)
オフィシャルHP

昨日10/19から自家源泉の温泉を導入した大手不動産DV東京建物系列のチェーン系スパ銭。浦所バイパス上宗岡信号を南下し、市民総合センター前の信号を左折してすこしいったところ。周辺は住宅密集エリアです。駐車場はかなり広いですが、平日22時でもほぼ満車。
典型的な和風スパ銭で、休憩スペースはあまりありません。脱衣所は狭いうえになんと4~5段ロッカーなので、ごったがえしています。脱衣所壁に貼られた湯づかい表示の”循環濾過”掲示に気分が沈んでいきます。
入ってすぐ、内湯と露天ゾーンの2つの入り口があります。これだと身体を洗わずに露天に直行する不心得者がでるかも・・・。

内湯ゾーンはすべて真湯で、各種機能浴槽、高濃度炭酸風呂、高温サウナ、蒸風呂に備長炭水風呂(18℃、カルキ臭、とろみあり井水かも)。高濃度炭酸泉はかなり強烈で、炭酸浴感とアワつきがあって楽しめます。
露天ゾーンに、源泉「王様の湯」(鉄平石造、7.8人)、岩風呂(岩+鉄平石造、12人以上、足湯3人付)、寝ころび湯、寝湯(×3、石造)、壺湯(陶製1人)×3と絹の湯(超音波風呂、真湯)、絹の湯以外はすべて温泉使用。「王様の湯」は温泉導入前は洞窟風呂だったようです。
露天はけっこう広いですが、混んでいるので開放感はさしてありません。
カラン32、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日21時で60人以上とかなり混んでいました。

王様の湯は、はやくも褐色&黄土色に色づいた岩の湯口から44℃くらいのお湯(たぶん源泉)を大量投入、槽内注排湯は不明で下段の岩風呂への大量流し出し。
掲示は循環濾過ですが、お湯のイメージは完璧にかけ流しです。
岩風呂は王様の湯からの流し込み+側面注入で側溝への上面排湯。

壺湯と寝湯はほぼ同様のお湯で、紅茶色?うすにごり、あざとい消毒臭でかなり明瞭なヌルすべがあります。
岩風呂は茶褐色のささにごりで、うがい薬系消毒臭があるものの、ツルすべ系の湯ざわりとしっかりとした浴感があって悪くないです。

源泉「王様の湯」は、すばらしいものです。
やや熱めのお湯は緑褐色のにごり湯(透明度40~50cm)。湯口まわりでは、圧倒的なメタンガス臭+金気貝汁臭+弱モール臭に重曹塩味+金気だし味。湯面でも好ましい温泉臭が香り立ちます。味臭からみて、湯口は貯湯なしの源泉直引きでは?
湯口まわりではかなりの量のアワつきがあり、浴槽のはしでもアワつきがあったのにはおののき。アワつきのヌルが強いですが、鉄分のギシギシが本質のような湯ざわり、pH低めのせいか重曹系のツルすべはあまりでてきていません。
とにかくお湯の鮮度感が抜群でお湯に勢いがあるので、湯温以上の温まり感があり長湯できません。総計2.5gのお湯とはとても思えない力感があります。
王様の湯に限っては、「湯都里」をきもち薄くしたようなイメージ。このコンディションが続くことを祈りたいです。

天然ガスのアワつき(王様の湯)と炭酸系のアワつき(高濃度炭酸泉)の比較ができる貴重な施設でもあります。炭酸系の方がアワつきによる滑性が弱いような感じがしました。

平日夜でも混んでいて、しかも21時ころまではしつけの悪いガキどもが荒れ狂っているので(^^;)、あまりゆったりできません。週末はたぶん修羅場でしょう。
で、狙い目は平日の夜おそくかな?
自宅からいちばん近いお湯がこんなすばらしいお湯とは、正直びっくり。
ただし、癒し系ではなく戦うお湯系(笑)なので、まったりしたいときは「湯楽の里所沢」「清河寺」、ビシっといきたいときには「志木」と、贅沢なつかいわけができそうです。

Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 34.4℃、pH=7.8、313L/min(1500m掘削揚湯)、成分総計=2469mg/kg、Na^+=786.8mg/kg (95.13mval%)、Fe^2+=1.3、Cl^-=864.0 (67.19)、Br^-=2.9、I^-=3.4、HS^-=0.03、HCO_3^-=712.3 (32.17)、陽イオン計=822.5 (35.93mval)、陰イオン計=1590 (36.27mval)、メタけい酸=39.5、メタほう酸=9.6 <H18.4.3分析> (源泉名:王様温泉 志木の湯)

<温泉利用掲示>
(王様の湯) 加水:なし 加温:あり 循環濾過:あり 消毒:なし
(他の浴槽) 加水:なし 加温:あり 循環濾過:あり 消毒:塩素系薬剤使用

〔 2006年10月20日レポ 〕
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