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■ 下仁田温泉 「清流荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<下仁田温泉「清流荘」> (下仁田町吉崎769、11:00~14:30(繁忙時変更あり要問合せ)、800円、0274-82-3077)
オフィシャルHP

西毛下仁田にある日本秘湯を守る会会員宿。
ここは2002年の初秋に入っていますが、「源泉槽を新設」という情報をget、再訪してみました。

上信越道「下仁田」ICから10分程度の好アクセスですが、まわりに民家もない清流沿いの一軒宿は秘湯の趣。
13室(内7室は離れ)の宿ながら6万㎡という広大な敷地をもち、風情豊かな日本庭園もあります。
自家食材使用の猪鹿雉料理や自家農園の無農薬野菜など、料理にも定評があるようです。


【写真 上(左)】 母屋外観
【写真 下(右)】 帳場前

日帰りは男女別露天のみと思っていましたが、今回きいたところ内湯も可のよう。ただし露天か内湯どちらかの選択とのこと。
内湯にもそそられましたが、源泉槽が新設されたのは露天とのことなので、よんどころなく露天をチョイス。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 木組みの天井

敷地よこを流れる栗山川沿いに男女別の露天。
手前が男湯「仙境の湯」、奥が女湯「白玉の湯」です。
石のトンネルをくぐって入る野趣あふれるアプローチ、木組みの豪壮な天井、川風も通って開放感のあるいい露天です。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯 
ただ、竹垣に遮られ清流の眺望がきかないのは残念。それでも川向こうに咲いている紅梅が綺麗でした。

壁面にはたくさんの温泉掲示類と新設された源泉槽の説明文があり、お湯改善に対するお宿の熱意が伝わってくるよう。


【写真 上(左)】 男湯源泉槽
【写真 下(右)】 女湯源泉槽

岩造り10人弱のメイン露天と、そのよこに目当ての源泉槽(岩+石造、2人)。
とろこどころに配置されている碧がかった岩は西毛の銘石、三波石だと思います。
源泉槽はスペースはそれなりにありますが、槽内に大きな石が据えられているので2人入るとちと窮屈。でも鮮度や湯温維持のためにはいたしかたないのかも。


【写真 上(左)】 男湯メイン露天の湯口
【写真 下(右)】 女湯メイン露天の湯口

メイン露天には、大がかりな岩組みの湯口からあつめのお湯を投入。
湯口まわりはクリーム色の石灰華で見事にコーティングされていて、裾野は千枚田状態。
源泉槽は細めのパイプが2本ある湯口から投入。この日は左のパイプからぬるめの源泉が少量投入されていました。
冬場は源泉に加温するとの掲示があったので、たぶん加温があったのだと思います。
源泉槽まわりも石灰華の盛大なコーティングがあります。

メイン浴槽・露天とも排湯は不明。ただ、どちらもとなりの女湯とお湯の行き来があるので、女湯サイドから排湯しているのかも。
また、源泉槽は入るとメイン浴槽への少量の流れ出しがあります。
カラン2、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜12時で男女湯とも独占。
ただ、入るとき入れちがいで出たあともすぐにお客がきたので意外に日帰り入浴客がいるのかもしれません。

以前あった黄金色の源泉カランは雑巾を巻きつけられて封印されていました。

メイン露天のお湯は、ややぬるめで淡緑黄色ささ濁り、白い浮遊物がわずかにただよいます。
味不明でよわい消毒臭にまじって柚子のような独特な香りがあります。源泉槽にくらべ重曹泉系のツルすべが強いですが、それでもきしきしが卓越。
湯中の指先がよわいながら青白く発光していて硫酸塩泉の気配も感じます。
また、以前よりもお湯の鮮度があがっているような感じがしました。


【写真 上(左)】 男湯源泉槽の湯口
【写真 下(右)】 女湯源泉槽の湯口

さて、問題の源泉槽です。
湯温は20℃台前半と思われかなり冷たく、湯色はうすく茶色のにごり。湯中にはこまかな気泡と白い浮遊物がみっしりとただよっていて、ごくわずかにアワつきもあったような・・・。
青白発光はメイン露天より強いもの。

弱炭酸味+旨味。成分的にはけっこうあるはずの塩味と重曹味は旨味に圧倒されてほとんど感じられず。
また、前回は感じられなかった西毛の湯特有のセメント臭がここではしっかりと感じられました。

重炭酸土類泉系のギシギシと硫酸塩泉系のきしきしが卓越し、ツルすべはあまり感じられません。
肌につもるようなデリケートな浴感であたたまりはよわいですがあとからほこほこ、浴後もほとんど冷めません。
硫酸塩と重炭酸土類と食塩がないまぜになったような非常に複雑なお湯で、スペック以上の濃度感を感じます。

浴後は肌に張りがでてしかもつるつるに・・・。重曹泉と硫酸塩泉のいいとこどりをした「美人の湯」だと思います。

炭酸泉の炭酸冷感や収斂感はさすがにほとんど感じられませんでしたが、鮮度感のあるそうとうに質の高いお湯です。
なお、源泉槽は女湯にも新設されていて、連れが褒めていたのでやはり似たようなお湯なのでしょう。


【写真 上(左)】 雑巾で封印された源泉カラン
【写真 下(右)】 紅梅

それにしても、この源泉槽新設でこの露天の価値がどれだけ上がったことか。
正直、前回のお湯では「再訪はもういいや(^^)」と思いましたが、今回のお湯なら再訪必至。
浴中のあたたまりはさほど強くないので、次回は暑い時期に非加温源泉をまったりと楽しみたいと思います。

湯量はけっして多くはないものの、くふう次第でここまでのお湯を実現できるとは正直おどろき。他のお宿も見習ってほしいものです。

含二酸化炭素-Ca・Na-炭酸水素塩冷鉱泉 12.0℃、pH=6.0、10L/min自然湧出1,000m引湯、成分総計=2.02g/kg、Na^+=116、Ca^2+=113、Mg^2+=21.4、Fe^2+=3.34、Cl^-=40.0、SO_4^2-=6.05、HCO_3^-=649、陽イオン計=259、陰イオン計=696、メタほう酸=6.32、遊離炭酸=1020 <H8.10.31分析> (源泉名:清流の湯)

<温泉利用掲示>(露天)
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

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〔 2002年9月19日レポ 〕

<下仁田温泉「清流荘」>(群馬県下仁田町、時間要問合せ、800円、0274-82-3077)

上信越道下仁田ICから10分程度ですが、まわりに民家もない清流沿いの一軒宿には秘湯の趣があります。
12室(内6室は離れ)の小規模な宿ながら6万㎡という広大な敷地をもち、風情豊かな日本庭園もあります。
自家食材使用の猪鹿雉料理や無農薬野菜など、料理にも定評があるようです。


【写真 上(左)】 庭園&離れ
【写真 下(右)】 以前の男湯-1

日帰りは男女別露天のみ。本館から離れた湯屋のなかにあり、石のトンネルをくぐって入るなかなか野趣あふれるもの。
清流に面していますが、竹垣に遮られ眺望がきかないのは残念。
カラン2、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし。土曜12時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 以前の男湯-2
【写真 下(右)】 以前の女湯

岩造り6.7人の露天には、岩組から20L/min程度のお湯が注がれています。
この湯口はクリーム色の見事な石灰華に覆われ、裾野は千枚田状態に。
女湯湯口には目立った石灰華はなく、赤茶に変色しているのみとのことで不思議です。
男湯と女湯は竹垣を隔ててつながっており、男湯には排湯口もオーバフローもないので、女湯湯船底からの排湯のようです。
川沿いなのでアブがいました。かなり凶暴なやつが3匹、タオルで撃墜に成功 ^^)


【写真 上(左)】 以前の男湯の湯口
【写真 下(右)】 以前の女湯の湯口

お湯は、淡緑黄色ささ濁り、ほぼ無味でわずかに葡萄の皮のような甘渋味があります。
キシキシ感のある適温のお湯はよく温まり、浴後にしっとりペトペト感が出ます。


【写真 上(左)】 以前の男湯の湯色
【写真 下(右)】 見事な石灰華

洗い場の横に金色のカランがあり、捻ると人参ジュースそっくりの強烈な色の水が吹き出してきてびっくり(源泉??)。
鉄サビか?と思ったが、いつまでたっても透明にならない。
おそるおそる口をつけてみると、甘渋金気シビレ炭酸味のなんともくせのある味(滝沢に似ている)。
泥臭+金気臭。湯おけに注ぐとすぐにオレンジ色の細かい沈殿物が溜まりました。
淡酸味もあって新鮮な感じなので、酸化鉄による赤味ではないような気がします。
これを湯船にためると凄いことになりそうです。温泉ファン以外は躊躇すること必至?


【写真 上(左)】 黄金源泉カラン
【写真 下(右)】 源泉

群馬でも屈指の泉質ときいたことがありますが、この個性あふれる源泉?に思わず納得です。
それにしても西上州には面白いお湯が多いですね。

Ca・Na-炭酸水素塩冷鉱泉 15.1℃、pH=6.2、湧出量不明、成分総計=1.75929g/kg、Na^+=142、Ca^2+=140、Mg^2+=32.0、Fe^2+=0.02、Cl^-=54.8、SO_4^2-=3.5、HCO_3^-=842、陽イオン計=319.54、陰イオン計=901.25、メタほう酸=9.1、遊離炭酸=484 <S61.11.11分析> (源泉名:清流の湯)
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■ 伊豆高原(大川)温泉 「東急ハーヴェストクラブ天城高原」



<伊豆高原(大川)温泉「東急ハーヴェストクラブ天城高原」>(静岡県伊豆市(旧 中伊豆町)冷川1524、15:00~21:00(時間確認要)、1,000円(貸タオル付)、0557-29-1234)
オフィシャルHP

中伊豆、遠笠山の北麓、ベゴニアガーデンのよこにある会員制施設&リゾホで、大川温泉から延々10kmあまりを長距離引湯しています。
手入れのいき届いたゆったりとした館内には落ちついた空気が流れ、リゾホとして安定感があります。
ここは泊まりで入りましたが、日帰り入浴も受け付けているようです。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 男湯

最上階にある展望風呂は露天はないものの、真っ正面に愛鷹山をしたがえた富士山。右手に初島が浮かぶ相模湾、左手には駿河湾がのぞめる絶景温泉。
これほどすばらしい眺望風呂はちょっと記憶にありません。お湯はそっちのけで(笑)、胸のすくような雄大な眺望を楽しんでいました。

浴室は、大浴槽(黒みかげ石枠タイル貼20人位)、サウナ(石焼式)、休憩所兼ミストサウナと水風呂(かなり冷たい、水位連動投入)。
カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。

大浴槽はよわく赤茶に色づいた白みかげ石の湯口から大量投入+熱湯の側面注入で、窓側側溝への流し出し+かるいオーバーフロー。
適温のお湯はほぼ無色透明で少量の茶色の浮遊&沈殿物。弱苦味微塩味でカルキ臭。
夕方入ったときはカルキ臭強く苦味は明瞭。夜はカルキ臭苦味とも弱まっていました。
よわいキシキシのあるお湯でかなりの温まり感があります。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 男湯の浴槽

水風呂はカルキ臭なくきもちのいいもの。
掲示によると水道水のようですが、肌ざわりはやや硬めながら、なぜか手足が硫酸塩泉的に青白く発光していました。

リゾホのお湯ということで、ほとんど期待もせずにいきましたが、10km引き湯し循環しているわりにはしっかりと温泉らしさがあったのには拍手。
これは総計4gの含塩化土類食塩泉という、源泉の力のなせるワザかと・・・。
なにより、このすばらしい眺望は体験する価値ありです。

Ca・Na-塩化物温泉 52.0℃、pH=7.8、湧出量不明、成分総計=4.230g/kg、Na^+=828.4mg/kg、Ca^2+=690.0、Cl^-=2091.0、SO_4^2-=517.8、メタけい酸=49.3、メタほう酸=10.4 <H11.12.22分析> (源泉名:伊豆観光開発4号泉 大川14号)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環濾過:あり 塩素系薬剤:使用

〔 2006年9月26日レポ (2006年2月入湯) 〕
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