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東京は桜が満開である。
昨日の日曜日は、汗ばむほどの陽気になり、
近所の公園の桜並木でも、大勢の花見客で賑わった。
その様子を見て、ふと思い出した・・・
18年前。
私は当時、合唱団のサークルに入っていた。
まだ、入団して半年ほどだったのだが、
春の声を聞く頃の話である。
その団では毎年、花見をするのだが、
皆、とにかく場所取りをいやがって、
いつも同じ人に任せている、という話を聞いた。
その人も、もう降りたいらしい。
私は迷わず手を上げた。
「場所取り、やります。最高の場所を取ってきます!」
東京・井の頭公園。
全国でもお花見のメッカである。
私は、ブルーシート三枚を抱えて、
始発の電車に乗って、井の頭へ向かった。
すでに、あちこちに敷物が敷かれていたが、
私は、大きな桜の木の真下を確保して、
三枚を目いっぱいに広げて、
大の字になって、仲間を待った。
当時、私は独身である。
同じく、独身の仲間が、男女問わず、
まだ開始前の、早い時間から集まってきてくれた。
「まあ、一杯やってようよ」と酒を持ってきてくれた男性。
「はい、差し入れ」といって、暖かい甘酒を作ってくれた女性。
聞くと、毎年始まる前から、そんなに集まることはないという。
私が快く手を挙げてくれたから・・らしい。
嬉しかった。
しばらく、独身の仲間と「プレ花見」。
やがて、団長さんや年配の人たちがやってきて、
花見は盛大に開かれた。
「今までで、一番いい場所だったよ」 「最高だったよ」
感謝の言葉を戴き、恐縮しきりだった私。
でも、花見そのものより、
独身仲間といたプレ時間が、かけがえのないものとなった。
始まる前に、おにぎりやおかずを一通り、
持ってきてくれた女性がいた。
彼女は、それだけ置いて、私に「頑張ってね」と言い残し、
そのまま仕事へ向かった。
日勤の看護婦さん。 この日は、残念ながら仕事だった。
しかし、私が場所取りと聞いて、差し入れを持ってきてくれたらしい。
お菓子の袋で手を切った仲間(男性)がいた。
それを見て、すかさずバンドエイドを巻いてあげて、
しばらく手を握っていた女性がいた。
「え・・? この二人って・・」
その年の夏、ふたりは結婚した。
団員の、誰も気付かなかった。
そして・・、差し入れをした看護婦さんは、
私の、今の妻である。
18年前の、桜の木の下には、
いろいろなドラマがあった。
この時、「プレ花見」を楽しんだメンバーのうち、
三組が、その後夫婦となった。
とかく、暗いイメージのある「花見の場所取り」だが、
私には、桜のピンクと青いシートと、
真っ白なおにぎりの色が、
仲間の思い出とともに、鮮やかに記憶されている。
昨日の日曜日は、汗ばむほどの陽気になり、
近所の公園の桜並木でも、大勢の花見客で賑わった。
その様子を見て、ふと思い出した・・・
18年前。
私は当時、合唱団のサークルに入っていた。
まだ、入団して半年ほどだったのだが、
春の声を聞く頃の話である。
その団では毎年、花見をするのだが、
皆、とにかく場所取りをいやがって、
いつも同じ人に任せている、という話を聞いた。
その人も、もう降りたいらしい。
私は迷わず手を上げた。
「場所取り、やります。最高の場所を取ってきます!」
東京・井の頭公園。
全国でもお花見のメッカである。
私は、ブルーシート三枚を抱えて、
始発の電車に乗って、井の頭へ向かった。
すでに、あちこちに敷物が敷かれていたが、
私は、大きな桜の木の真下を確保して、
三枚を目いっぱいに広げて、
大の字になって、仲間を待った。
当時、私は独身である。
同じく、独身の仲間が、男女問わず、
まだ開始前の、早い時間から集まってきてくれた。
「まあ、一杯やってようよ」と酒を持ってきてくれた男性。
「はい、差し入れ」といって、暖かい甘酒を作ってくれた女性。
聞くと、毎年始まる前から、そんなに集まることはないという。
私が快く手を挙げてくれたから・・らしい。
嬉しかった。
しばらく、独身の仲間と「プレ花見」。
やがて、団長さんや年配の人たちがやってきて、
花見は盛大に開かれた。
「今までで、一番いい場所だったよ」 「最高だったよ」
感謝の言葉を戴き、恐縮しきりだった私。
でも、花見そのものより、
独身仲間といたプレ時間が、かけがえのないものとなった。
始まる前に、おにぎりやおかずを一通り、
持ってきてくれた女性がいた。
彼女は、それだけ置いて、私に「頑張ってね」と言い残し、
そのまま仕事へ向かった。
日勤の看護婦さん。 この日は、残念ながら仕事だった。
しかし、私が場所取りと聞いて、差し入れを持ってきてくれたらしい。
お菓子の袋で手を切った仲間(男性)がいた。
それを見て、すかさずバンドエイドを巻いてあげて、
しばらく手を握っていた女性がいた。
「え・・? この二人って・・」
その年の夏、ふたりは結婚した。
団員の、誰も気付かなかった。
そして・・、差し入れをした看護婦さんは、
私の、今の妻である。
18年前の、桜の木の下には、
いろいろなドラマがあった。
この時、「プレ花見」を楽しんだメンバーのうち、
三組が、その後夫婦となった。
とかく、暗いイメージのある「花見の場所取り」だが、
私には、桜のピンクと青いシートと、
真っ白なおにぎりの色が、
仲間の思い出とともに、鮮やかに記憶されている。
桜の季節になると、この日を思い出します。
花見らしい花見をしたのも、この時だけでしたし、
その時のパートナーもまだいるし(笑)、
18年経っても、忘れることはありません。
桜って、緑に帰ると、人の目に留まらなくなってしまう。
そして、翌年の春まで、目立つことなくじっと佇んでいます。
でも、青葉をつけて季節を過ごすんですよね。
青葉さんの名のように、人の心を元気にさせてくれますよね。
また来年、お互いに桜を語りましょう。
妻と合唱団で知り合って結婚した、って言いましたっけ・・。
私、なんでもしゃべってるんですね(笑)
厳密に言うと、お付き合いを始めたのは、この一ヵ月後でした。
この花見の時は、実はお互いに、別の人が好きだったんですよ。
人生、どう転がるかわかりませんね(笑)。
この年を境に、合唱団の花見メンバーが、若い人中心になりました。
翌年以降の花見でも、結婚したカップルが誕生したとか・・・
いろんな意味で、思い出に残った一日でした。
もう葉桜になってきてしまいました。昨日鮮やかな緑を見て、ふと、悲しむ事はないんだ、と想いましたよ。
素敵な想い出話をありがとうございます!!!
以前、合唱団の方とご結婚されたことを聞いていましたが、
出会いは、お花見前のプチ時間だったのですね。(笑)
ほのぼのとしていいなぁ~
でも、合唱団で日頃練習している時から、お二人は意識していたのかなぁと想像が膨らみました。
場所取りを名乗り出たカノンさんも素敵だけど、おにぎりなどの差し入れしてくださった奥様はもっと素敵ですね。
今日は、例の話題は出さないで帰ります・・・