ビョークのライヴDVD『Vespertine Live - Royal Operahouse』をゲオでレンタルして鑑賞。
終始厳かな雰囲気のかなり演出の凝ったライブ構成で、それはまるでオペラでも見ているかのよう。
本作は、ハープ奏者のジーナ・パーキンス、とてもマトモとは思えないプログラミング担当のMatomosという2人組み、そして指揮者サイモン・リー氏率いるフル・オーケストラという構成で、ロンドンのロイヤルオペラハウスで行われたライヴ映像である。
あ、そしてもうひとつ、グリーンランド出身の12人の娘から成る聖歌隊が加わっております。
ビョークがグリーンランドに旅行中、急に思いついて現地で聖歌隊を募集したのだそうだ。まぁよくもこんな田舎くさい小太り娘が集まったもんだ(ひとり私の後輩にクリソツの娘がおった)。ほとんどがシロウトだそうで、荒涼とした大自然の土地に根ざした人々の民族的な歌の要素を加えたかったと予想される。こういった着想はアイスランド出身のビョークならではといったところか。
まずは羽根が天井からヒラヒラと舞う中、ビョークがオルゴールを奏でながら登場します。
そしてサントラ『セルマソング』のオープニング曲“Overture”がオーケストラの厳かな演奏で会場に響きわたる。なんという壮大なる幕開けでありましょう!その場にいたら鳥肌モノであっただろう。
名曲“All Is Full Of Love”に続いて、グリーンランドでも見れるのであろう“Aurora”の出だしでは、Matomosが実際に発泡スチロールの粉を足で踏み鳴らしてるのがおもしろかった。ただ、サビの「ア~ア~ア~ア~ア~~♪」のコーラス部分は聖歌隊に歌わせてて力強さに欠けました。ここはビョークが歌うべきだったと。
そういうこともあり、このシロウト聖歌隊は最初かなりの不安材料に感じましたが、次なる“Undo”ではビョークとの調和のとれた絶妙なハーモニーを見事に形成しており、“Hidden Place ”では聖歌隊のひとりがソロコーラスも披露するという、かなり牧歌的な効果をもたらしていた。
Matomosの2人は曲の間中なにやらマウスをクリックしたり、トランプをきったり、いろんな小道具を取り出して滑稽な電子音を繰り広げておった。相方の背中にセンサーを当てがいなでくりまわし出した時は、ホモセクシャルな2人の関係を想像しないではいられなかった。
ちなみに彼らはアルバム『Vespertine』のレコーディングにも参加しており、ビョークに「ネコヤナギのつぼみが開く音を録れない?」などという無理難題な要求をされて困っていたのだとか。
ジーナ・パーキンスのギターみたいにアームを駆使したりするハーププレイも圧巻で、ビョークとの一騎打ちを披露した“Generous Palmstroke ”でのハープ乱れ弾きはかなりの迫力だった。彼女のハープはオルゴール的な旋律を演出する重要な役割を果たしておったのだと思う。
初期の代表曲“Human Behavior ”、“Hyperballad”などもこの面子で再構築されており、特に“Isobel”はオーケストラと聖歌隊の壮大なハーモニー効果が遺憾なく発揮されて、ビョークの優雅な舞いも加わって極上のライブアレンジに仕上がっている。
日本では、2001年に東京オーチャード・ホールでヴェスパタインツアー公演が行われたらしいが、当時一般にはほとんどチケットが回らず、ビョークのビの字も知らんようなVIPな日本の芸能人や、業界関係者が観に行けて、本当に観たい人が見れないという嘆かわしい状況だったらしい。
そういえば宇多田ヒカルがこのライヴを生で観て「ビョークはすごい!」みたいなこと言ってたのをどっかの雑誌でみたな。
ビョークはドキュメンタリー映像でこうコメントしているそうだ。
「わたしはVIPのために曲を書いてんじゃない!わたしの曲を聞いてくれる人のために書いてるのよ」
今日の1曲:『Pagan Poetry 』/ Bjork
終始厳かな雰囲気のかなり演出の凝ったライブ構成で、それはまるでオペラでも見ているかのよう。
本作は、ハープ奏者のジーナ・パーキンス、とてもマトモとは思えないプログラミング担当のMatomosという2人組み、そして指揮者サイモン・リー氏率いるフル・オーケストラという構成で、ロンドンのロイヤルオペラハウスで行われたライヴ映像である。
あ、そしてもうひとつ、グリーンランド出身の12人の娘から成る聖歌隊が加わっております。
ビョークがグリーンランドに旅行中、急に思いついて現地で聖歌隊を募集したのだそうだ。まぁよくもこんな田舎くさい小太り娘が集まったもんだ(ひとり私の後輩にクリソツの娘がおった)。ほとんどがシロウトだそうで、荒涼とした大自然の土地に根ざした人々の民族的な歌の要素を加えたかったと予想される。こういった着想はアイスランド出身のビョークならではといったところか。
まずは羽根が天井からヒラヒラと舞う中、ビョークがオルゴールを奏でながら登場します。
そしてサントラ『セルマソング』のオープニング曲“Overture”がオーケストラの厳かな演奏で会場に響きわたる。なんという壮大なる幕開けでありましょう!その場にいたら鳥肌モノであっただろう。
名曲“All Is Full Of Love”に続いて、グリーンランドでも見れるのであろう“Aurora”の出だしでは、Matomosが実際に発泡スチロールの粉を足で踏み鳴らしてるのがおもしろかった。ただ、サビの「ア~ア~ア~ア~ア~~♪」のコーラス部分は聖歌隊に歌わせてて力強さに欠けました。ここはビョークが歌うべきだったと。
そういうこともあり、このシロウト聖歌隊は最初かなりの不安材料に感じましたが、次なる“Undo”ではビョークとの調和のとれた絶妙なハーモニーを見事に形成しており、“Hidden Place ”では聖歌隊のひとりがソロコーラスも披露するという、かなり牧歌的な効果をもたらしていた。
Matomosの2人は曲の間中なにやらマウスをクリックしたり、トランプをきったり、いろんな小道具を取り出して滑稽な電子音を繰り広げておった。相方の背中にセンサーを当てがいなでくりまわし出した時は、ホモセクシャルな2人の関係を想像しないではいられなかった。
ちなみに彼らはアルバム『Vespertine』のレコーディングにも参加しており、ビョークに「ネコヤナギのつぼみが開く音を録れない?」などという無理難題な要求をされて困っていたのだとか。
ジーナ・パーキンスのギターみたいにアームを駆使したりするハーププレイも圧巻で、ビョークとの一騎打ちを披露した“Generous Palmstroke ”でのハープ乱れ弾きはかなりの迫力だった。彼女のハープはオルゴール的な旋律を演出する重要な役割を果たしておったのだと思う。
初期の代表曲“Human Behavior ”、“Hyperballad”などもこの面子で再構築されており、特に“Isobel”はオーケストラと聖歌隊の壮大なハーモニー効果が遺憾なく発揮されて、ビョークの優雅な舞いも加わって極上のライブアレンジに仕上がっている。
日本では、2001年に東京オーチャード・ホールでヴェスパタインツアー公演が行われたらしいが、当時一般にはほとんどチケットが回らず、ビョークのビの字も知らんようなVIPな日本の芸能人や、業界関係者が観に行けて、本当に観たい人が見れないという嘆かわしい状況だったらしい。
そういえば宇多田ヒカルがこのライヴを生で観て「ビョークはすごい!」みたいなこと言ってたのをどっかの雑誌でみたな。
ビョークはドキュメンタリー映像でこうコメントしているそうだ。
「わたしはVIPのために曲を書いてんじゃない!わたしの曲を聞いてくれる人のために書いてるのよ」
今日の1曲:『Pagan Poetry 』/ Bjork
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