東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

先を見据えるということ③ 中学生のうちから大学入試を意識することは必要か? その2

2018-05-14 08:23:10 | 日記
 「中学生がお勉強をする過程で、必ずしも先(大学、そしてその先)を見据える必要は必ずしもない」ということ。ここに関して、私は教える仕事を始めた頃からほとんど変わっていません。

 しかしながら、中学生を指導する指導者が先を見据えなくてもいいわけではありません。

 教え子たちが先へ進もうと思ったときに、教え子たちが幼い頃に受けた指導が「あっ、このことだったのか!」と生きるように指導をするべきだと考えるわけです。

 大学へ進学するということは、大学に進学しないと身に付かない能力を獲得するということです。高校までの学習では獲得できない高等教育を享受するということです。ただ単に「大卒」という資格を得るために進むわけではないと思うのです。

 巷の指導者の考え方として「大学進学ありき」というものがあるように見受けられます。国公立大学や関関同立や東京6大学に進むことが正義ではないわけです。教え子たちが中学から高校へ進み、視野が広がって自分の進路を真剣に考えたとき、その先の進路を切り開くための力を備えてもらうための指導をするべきだと考えています。
 
 そのためには、指導する側が教えるべき中身を取捨選択するべきではないと考えます。義務教育で学習すべき内容ごときで「効率の良いお勉強」をする必然性を感じないんです。その生徒が将来必要になるかどうかなんて、指導者が判断できる事柄ではないと考えています。

 ・私立高校の受験に際して、なんでもかんでも上のコースを選択すればいいというものではありません。
 ・指定校推薦を狙うためには、受験のレベルを下げておくほうがいいと思います。
 ・内申点が心もとないので、私立高校の専願がいいでしょうね。

 こうした事柄もまた「へえ、あなたは教え子がその進路指導で1番伸びるんだと断言できるんですね。すごいですね」と思うんですよ。

 私は、小学生~中学生の大切な時期を預かる指導者が、教え子たちの可能性にふたをするような指導をすることがあってはならないと思います。だからこそ「努力する過程で、努力は結果に正直であることを体得してもらう」ことをお勉強を通して学んで欲しいと思いながら指導をしているのです。

 先を見据えるとは? 私ごときの指導者では教え子がどんな将来を描くかなんて分からない。だからこそ、どんな未来を描いても描ききることができるように、教え子の将来の設計図を少しでも大きく修正のききやすいものにしておくこと。そのために必要な知識を取捨選択したり、効率に頼ったお勉強をしないように導くことだと思っています。

 私自身は大学のときに「既知の知識を使って未知の事柄の解明に立ち向かう」という自然科学の本質を付いた探究をする経験をしました(これは大学の入試制度がどんなに変わろうが、大学で行われるべき教育の本質だと思いますよ)。そのためには、「効率の良いお勉強」は邪魔にしかなりません。泥臭く物事に愚直に取り組まないといけないのです。未知の事柄を探求するためには「お手軽さ」は足かせにしかならないのです。
 教え子たちにはそんな指導(教育)はしたくありません。だからこそ、暗記に頼らずできるまでやること。でもその礎となる「覚えておくべき基礎基本」はそろばん指導を通して徹底的に鍛えること。

 私が先を見据えて行っている指導とはそういう意味合いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

通う意味合い~低学年向けの学習教室の場合~

2018-05-11 00:32:35 | 日記
 ここが、様々な指導者の中で1番意見が分かれるところではないでしょうかね。

 まあ、あえて実名はやめておきますが(笑)、全国的に展開されているプリント式の教室や、小学生向けの学習教室がここの範疇に当てはまるのではないかと思います。

 いいところは「全国どこでも教室さえあれば、一定水準以上の指導を受けることができる」という点ですね。ここは私どもそろばん教室ではどうにもならない部分です。昨今はそろばん教室でも全国展開されている教室がありますが、まだまだ少数派です。そろばん教室は、教室の数だけ指導法があるといっても過言ではありません(そろばんの弾き方はそんなに種類はありませんが、教室のカラーも含めた指導方法という点からみれば。という意味ですよ)。
 保護者の方の都合で引っ越すことになっても、教材のレベルをそのまま引き継いで指導を受けることができます。ここが最強にして最大の強みでしょうね。

 一方で悪いところは「指導者が千差万別である」というところでしょう。ここは本当に大きな問題だと思います。「教育」の一端を担うにも関わらず、こうしたお教室の指導者は「教育の専門家」でなくてもなれてしまうのです。もちろん、教育の専門家でなくても素晴らしい指導者はたくさんおられますよ。それでも「看板」は必ずしも指導者の質を担保しないということですね。

 そして、「教育的な意義」をきちんと理解していない指導者に指導されると、その教材から得ることができる「教育」はかなり効率の悪いものになってしまいます。場合によっては「後の学習にとって悪い影響しか残さない」という場合すらあるのです。

 例えば、そろばんでは「10」と「5」の数を徹底的に練習します。そして詳しくは省略しますが、その計算結果がそろばんの盤面上にそのまま目で認識できる形で表示されます。これは「繰り上がり・繰り下がり」と「10進位記数法」をきちんと学習することになります。しかしながら低学年の間に「繰り上がり・繰り下がり」を「覚えてしまう」方法で身につけてしまうと、かけざん・わりざんの筆算で「繰り上がり・繰り下がり」の数を書き忘れるという「数字を意味を持たない記号」として認識してしまうことがあります。
 数字はその「数字自体が意味を持つ文字」ですから、その意味をきちんと理解した上で反復練習をしなければ、「数の感覚」が正しく身に付かないという事態を招く場合があります。

 私が実際に大学生を指導した実体験ですが、600前後のデータの平均値が600後半の数値になっても、そのまま考察をしていたレポートを見たことがあります。その学生に「おかしいと思いませんか?」と尋ねたところ「パソコンが間違うとは思えませんが…」という返答でした。このオチは「600いくつのデータのうちひとつを6000いくつ」と一桁大きく入力していたことで、平均値が大きくなったと言うものでした。
 数の感覚が正しく身についていればこうした事態はおこらなかったはずですよね(ちなみにこの学生は奈良県でもトップの進学校出身でした。私はこうした学生に興味が会ったので、個人的にデータを集めていました。この学生は低学年のときは「プリント式」のお教室に、学習塾もいわゆる大手進学塾でしたね)

 私は基本的にこうしたお教室は「指導者の資質をきちんと見極めて、看板が担保する以上の指導を受けることができると判断された場合」には、お子様をお預けするに十分な価値があると思います。

 結局「看板」よりも「指導者」を見ていただいたほうがいいでしょうねというなんともありきたりなところに着地するわけですね。全部で3回にわたったこのシリーズも結局は「指導者」に帰結すると。まあいつも同じ結論で申し訳ないですが、まあそういうことです。

 だから
 「そんなこともわからんの? 死んだらええねん」と生徒の前で平気で言える指導者とか、
 「また成績下がったん。もううちの塾辞めてくれ」と生徒に平気で言える指導者とか、
 「試験前の貴重な時間に、パソコンで遊んでいても叱らない」指導者とか、
 「定期試験対策をワンコインで」なんて、そんな意味のない付け焼刃を教えて平気な指導者とか、
 
 まあ、そんな指導者にお子様を預けるのは辞めておいたほうがいいんじゃないですか? というお話でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新年度の募集について~2018年度~5月14日から募集を再開いたします~

2018-05-10 00:03:37 | そろばんに関する中身
 <瓢箪山教場>

 新5年生の募集は5月末日で終了いたします。


 ※月・水・金コース
  小学1年生:平成30年度は1年間募集を停止いたします。
  (小学校未就学児に関しましては14:20~15:10の時間帯に通学できる生徒限定での募集となります。)
  小学2・4・5年生は各学年若干名の募集です。(新小学3年生のみあと1名です)
  6年生以上は原則として締切です。

 ※火・木コース
  平成30年6月が最短のご入学となります。(※原則として募集は2年生以上です:1年生以下は入学資格を満たせばご入学いただけます)
  :詳しくはこちらをご覧ください)
  小学2・4・5年生は各学年若干名の募集です。(新小学3年生のみ定員のため締め切りました)
  6年生以上は原則として締切です。


 <石切教場>
 現在は一時的にご入学を止めさせて頂いております(体験予約はお受けしております)。受け入れ態勢が整い次第順次ご案内をさせていただきますので、ご希望の方はまずはお問い合わせをお願いいたします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伝説の東大入試問題ってご存知でした?

2018-05-05 23:47:51 | 学習・塾に関する中身
 Π(パイ)>3.05を証明せよ


 これが2003年東大前期課程での入試問題です。「えっ、円周率が3.14は常識じゃないの?」とお考えの皆さんは多分私と同世代が上の世代の方なんでしょうね。いわゆる「ゆとり教育」の時期に「円周率は3として扱う」「小数第3位以下の数を含む計算は、電卓を適宜用いて指導すること」という時代があったんですね。

 円周率ってそもそもどういうものかといいますと「円周の長さと直径の比の値」です。直径を「1」として考えると、この比の値がそのまま円周率になります。で、詳しくはググッていただくとしまして、当時は「円周率を3として扱う」と「円と正六角形は同じ形になってしまう」という言い方で、ゆとり教育を象徴するものとして世間の耳目を集めていました。

 ここに、東大がこうした基礎的な問題を入試問題として出すことで、話題の俎上にあげて問題提起をしたんだろうなあと、教育者の立場に立ってみると考えることができます。
 ちなみにこの問題は、普通の高校で普通に数学を学習すれば現高2以上は解けるはずです(というか、高1レベルの数学知識のみしか必要としません)。

 で、ここに私の先のブログのこだわりがあるわけですね。

「中学生の段階で大学入試を意識する必要性を感じない」


 以前に書いたことがありますが、「既知の知識の組み合わせで、未知の課題の解決を考えることこそ学問(研究)である」と私は考えています。だからこそ、中学生には中学生の段階で必要な「知識」と「所作」をきちんと身につけることができるように物事に取り組ませることが肝要だと考えています。そうなんですよ。その時点で必要な「既知の知識」が正しく身に付いていなければ、「未知の課題」に対応なんかできるわけがないんですよ。だから私は効率を求めるお勉強が大嫌いなんです。
「試験範囲500点分のうち、よく出る200点分を丸暗記して70点を取るお勉強より、なんとか400点分お勉強して85点を取る」ことのほうが、よっぽど知識の積み上げた量は大きなものになります。
 そしてこの努力を繰り返すことで「未知の課題」に対応できるだけの「既知の知識」が積みあがっていくというわけです。

 日本の最高峰といわれる東大の入試問題ですら、こうした基礎を問われることがあるのです。(ちなみに、入試問題ではないですが、京大のある授業の試験で「分数を小数に直すプログラムの組み方を説明せよ」という問題で、ほぼ全滅だったことがあったと私が学んだ先生からお話を聞いたことがあります。私は「えっ? 分子÷分母のプログラム組むのってそんなに難しいですか?」とお聞きしたところ「そうじゃなくて分数がわり算の表記だと言うことをほとんどの学生が失念していたんだよ」とお答えをいただいたと記憶しています)

 もちろん、全ての問題がこんな基礎的なことを問うものばかりではありません。しかしながら学問の最高峰ですらこうした基礎的な知識を問うこともあるぞ!というアナウンスをしておかないと、テクニックに偏った学生ばかりが受験し、部分点の寄せ集めの答案で採点ばかりに時間がかかり、かといって回答者が問題の本質を理解しているかどうかが怪しい解答が増えてきていると、その先生とお酒の席でお話をしたんですよ。

 私が大学院生~そろばんの先生を始めた頃のお話;約20年前ですから(そろばんの先生を始めてからも数年は、野外実習の講師や修士論文の学術論文化のために大学に足しげく通っていましたからね)今ではさらにこうした状況はひどくなっているんだろうなと思います。

 私は、私自身が大学で学び、学会で発表しはるか雲の上のレベルの先生方と質疑応答をさせていただき、大学の後輩たちを直接指導した経験をもって、今の私の教え子たちに身につけて欲しいことを指導することを常に意識しています。

 とはいえ、「効率の良いお勉強で、まずは結果を出してお勉強への取り組みの意識を上げていく」というお考えであればそれもありだと思いますよ。点数の上昇に伴ってお勉強のコツをつかみ出してから物事の本質へといざなうのであれば素晴らしいですよね(でもそんなお教室は私は、私の教え子通える範囲にあることを寡聞にして知りません。もしおられたらゴメンナサイ。ぜひともご連絡ください。お伺いします!)

 私は、目先の効率よりも、物事の本質を重要視した指導を続けていきたいと考えています。というお話でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関西珠算瓢箪山教場のご案内

2018-05-05 00:03:37 | 瓢箪山教場

 関西珠算瓢箪山教場


教室所在地    東大阪市昭和町18-9
電話番号     090-8937-6458(森本)


授業曜日・時間

★月・水・金コース (能力別クラス指定制)
         15:20~16:20(1年生以下の専用クラスです)
         16:20~17:30(初歩~7級程度)
         17:30~18:40(7級~4級程度)
         18:40~19:50(4級程度以上)
         入学資格:幼稚園年中相当児以上で、1人でおトイレに行けること、
              10までの数字が分かること、自分のお名前を読めることが必要です。
入学金・授業料  入学金¥6000+消費税
         入学時諸費用¥5000+消費税(通学かばん・教材一式・生徒団体保険登録料含む・そろばんは含みません)
※令和6年3月改定                    


授業料:月額¥6900+消費税(教材費・検定試験受験料・各種大会参加費などは都度徴収します)
                             (令和6年3月より税込¥7590)

 

★火・木コース
 入学資格:原則として2年生からお受けします
 ※1年生以下は体験授業で
  A)ひらがな・カタカナの読み書きがほぼ完全にできる(拗音・促音・撥音も含みます)
  B)10までのたしひきが2分間で40問題程度指を使わずにできる
  C)自分のお名前が漢字で書ける(帰国子女・外国籍の場合は日本語で書けて、日本語が通じれば結構です)
  D)こちらの指示に問題なく従うことができる
  E)1人でおトイレにいくことができる
 を完全にできることが確認できればお受けできます。ひとつでもできない場合は、入学をお待ちいただきます(月・水・金コースではお受けできます)

①(能力別クラス指定制)
         16:20~17:30
         17:30~18:40
         18:40~19:50
入学金・授業料  入学金¥6000+消費税
         入学時諸費用¥5000+消費税(通学かばん・教材一式・生徒団体保険登録料含む・そろばんは含みません)
※令和6年3月改定

授業料:月額¥5800+消費税(教材費・検定試験受験料・各種大会参加費などは都度徴収します)
                             (令和6年3月より税込¥6380)

 ※夏休み期間中は「サマータイム」を実施します。通常授業時間帯が約2時間繰り上がります。
         他の習い事と重なってしまう場合は、サマータイム期間中のみクラスの変更を先着順でお受けしています。
         詳しくは直接お問い合わせください。

 
授業内容     珠算・珠算式暗算・フラッシュ暗算・算数基礎計算
         ※月・水・金コースのみ漢字指導を実施 ※28年4月より、火・木コースも漢字指導をスタートしました。
         ※学習イベントとして都道府県・県庁所在地の学習や、古文・銘文の暗誦など能力開発も実施しています。

         ○私立小学校へ通学中の生徒さんは入学をお受けしておりません
          小学校未就学のときからご入学いただき、私立小学校へ進学された場合こちらの指定時間に通学する場合のみそのま
          ま学習していただけます。
          小学校への通学時間による、クラスの変更は一切お受けいたしません。その旨ご了承ください
        
               




特色       ○上写真のとおり、パソコンを各席に1台完備しており、席に着いたままパソコントレーニングが可能です。
         ○1クラスの定員を16名に設定しており、目の届くきめ細かな指導が可能です。
         ○教室には待合室を完備しております。図書を多数準備しており、読書をすすめています。
         ○教室・待合室にはそれぞれ花粉症などアレルギー対策に空気清浄器を完備しています。


         ○毎月希望される方には個人懇談をおこなっております。そろばんのこと以外に学校でのお勉強をはじめ、
         お子様に関わる全般の事柄についてお話しさせていただいております。(中・高理科専修免許状を所持しております)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする