端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

父の日

2006-06-19 | Weblog
昨日は 父の日でした。
母の日より 地味な気がしますが デパートなどは プレゼント
の買い物客で賑わったようです。

父の話で 思い出すのは 水上勉さんと窪島誠一郎さん父子の本です。
子供である 窪島さんは 幼い頃からなんとなく 親が生みの親では
ないことを感じ 自分で自分の生みの親探しをします。
色々 苦労の末たどり着いた 親はあの有名な 水上勉さんでした。
再会の機会が もたれ 晴れて親子と確認されたのです。
当時 朝日新聞に大きく載っていました。

そこで 水上勉さんつまり 父親探しや自分の思いを つづった本
(父への手紙 筑摩書房)が出版されました。
それまでの父への 思いや 自分の 今の生活を
本当に 手紙で届けられたのです。
偶然にも 当時 割と近くに住んでおられたようです。

それを受けて 親としての思いを 水上勉さんは
(骨肉の絆 筑摩書房)を書いておられます。
やむに やまれぬ事情で 可愛いわが子を 他人に託さなければ
ならなかった 親の事情 戦後の混乱 理屈なしの親のわが子を
思う気持ち が書いてあります。
その後 窪島さんは(母の日記 平凡社)で母も探し当てて 
おられます

そして 水上勉さんが亡くなり 改めて 亡きお父様への思い
を書いた本(雁と雁の子 平凡社)を書いておられます。
育ててくれた 親への感謝を持ちつつ 本当の親への思い
を 深めていきます。
そこには 人間の 血縁の切れない 絆を感じます。
あとがきに 父への恋文のようなもの と書いておられますが
男の子 と父親と 太い紐で結ばれて いるようです。