端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

墨 壷

2009-01-23 | Weblog
先週 年明けて初めて 友達といつもの古布のお店に 行きました。
お店は 木綿 絹等の古布が沢山揃っていますが 骨董品とよばれる物も
あります。
いろいろと 布を見ながら話が弾みましたが ふと目にした
棚の古い墨壷が 気になって仕方ありませんでした。


子供の頃 家の建築現場で 大工さんが この墨壷から糸を出し 
人差し指と 親指でパチンとはじくと まっすぐに細い線が 走って
いました。

そういえば近頃 そんな作業もこの墨壷も見かけません。

お店の棚の墨壷 手にとって見ると 池の周りには 鶴と亀が彫刻して
あります。
それは見事な彫刻です。
材質の木材の木目も 見事です。 ケヤキかな?と素人目で思いますが色が
黒く分かりません。  




こんな 手の込んだ墨壷を道具として 使っていた棟梁 きっと立派な
仕事のできる 職人だったのだろうと 想いがよぎります。
大事に使われたことは 一目で分かります。

女の癖に 欲しくなりましたが もう一人の私が戒めます。
それから一週間 頭の中をあの墨壷が 離れません。

今日 私のものにしました。
何にするか 決まっています。



ちなみに 近くで建築中の現場の 若い大工さんに 今時の墨壷見せて
いただきました。


スマートな形で ポケットから出して見せてくれました。
これでも 名前は「墨つぼ」だそうです。

時代と共に 道具はより便利で機能的になりますが 昔の人の知恵と技術で
念入りに作られた道具が 忘れられるのは寂しい限りです。
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