端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

冷 汁

2009-06-02 | 食べ物
衣替えも済んで 朝日が早く出る頃の朝 眠い目をこすっている時 台所から
母がすり鉢を 当たっている音が聞こえると 飛び起きたものです。
初夏から始まる 朝の冷汁を作る音です。

眠い目をこすりつつ すり鉢の淵を押さえ 豆腐屋のラッパの音を待ちます。
そうですあの頃 冷蔵庫もなく 傷みやすいお豆腐は 早朝と夕方自転車の豆腐屋のラッパの音で 鍋を持って走り出ていました。



すり鉢の中は炒ったいりこ 落花生 ゴマ などを粉状にして 味噌をすり込み 豆腐をいれ 熱湯を注いで 胡瓜 大葉 冥加などの千切りをいれ 麦飯にかけて食べるものです。

食欲の無い 夏 本当に美味しいものです。
昔のように 麦飯にかけたら美味しいだろうなあと思い つつ食べています。

この夏 初めて冷汁にしました。
この冷汁 二杯食べて 穴熊さんは ゴルフに出かけました。
私にとって懐かしい母の味であり 郷土の味です。

これから 夏に向けて 何回冷汁を作ることになるのでしょう。
ご近所の豆腐屋さんも無くなり スーパーでパックお豆腐を買うようになり
豆腐籠の出番もありません。

いい色になった 豆腐籠 まだ捨てられずに 持っています。