端縫い
猛暑の夏が続いています。 暑さに参り お昼を済ませると すぐにプールで 一時間のウオーキングです。 そのあと 小一時間横になるので 夜中に 目が覚めて 眠れなくなるのです。 夕べも眠れなくなり テレビをつけたら ハイビジョンスペシャルをやっていました。
なんのことはありません 再放送です。
秋田県の羽後町の < 西馬音内の盆踊り> ドキュメント番組でした。
まだ仕事をしていた頃 灯篭を頭に静な幻想的な 熊本の山鹿灯篭踊り 富山県の風の盆 と出かけたことがありましたが この<西馬音内の盆踊り> は知りませんでした。
そして 私の目が点になったのは その衣装です。 いろいろな着物の端布をつないだ 衣装に 編み笠です。こんな着物を 端縫いと呼ぶそうです。
女たちは 古い着物の端布を 集めて 競って盆踊り用の 晴れ着を縫っていたようです。 昔のパッチワークそのものです。時代どんなに過ぎても 女の思いは変わらないのだと 胸が熱くなりました。
それに藍染の浴衣は 手絞りで 伝統の手仕事の 品のある着物が 紹介されていました。 盆踊りそのものも 手先まで優雅に 動かす 上品なものでした。
その盆踊りを縦糸に それに携わる 鳴り物 カネや太鼓 鼓の裏方の生活や練習 子供の時からの踊りの練習などが 紹介されていました。
夜中に 姿勢を正して最後まで 見てしまいました。 古布の専門書で よく見かけていた あの綺麗な継はぎの布の着物の 歴史がわかり 胸のつかえが下りた思いです。
子供の時から 参加した盆踊りは 生涯身に染みているようで リズムが聞こえると 自然に 足や手が動いてしまいますが 骨を埋める覚悟をしなければならない この穴熊さんの故郷の 盆踊り いまだに私は踊れません。
他人様の踊りの輪を眺めるだけです。 故郷を 捨てたくない 可愛くない 自分にあきれています。