わくらば 病葉と書きます。
畑の隅の柿の葉 今にも落ちそうに 枝にしがみついていますが なんとも綺麗な色です。
もう 朽ちてしまう寸前なのに この時とばかり 綺麗な色と 虫食いの跡まで デザインしています。
自然の中は 教えられることがいっぱいです。
高齢になると 少々のことでは 驚きも感動も 少なくなります。
心もだんだん 枯れていくのではないかと思っています。
テレビを見ていても これは! と思う番組に 出会うこともありませんから もっぱらラジオを 聴いています。
ところが先日 偶然つけたテレビで 「チョイ住みフィレンツェで 一週間」 という番組を放送していました。
若いイケメンの 俳優 渡辺 秀さんと 料理研究家の 斎藤辰夫さん二人があのイタリアのフレンツェに一週間 滞在して フレンツェを見物というものです。
23才の若者と 56才のおっさんの 二人旅です。
イケメンは初めての旅にわくわくし イタリア語の辞典片手に 積極的に片言のイタリア語で 話しかけます。
その楽しさが 伝わってきます。
一方 おっさんの 斎藤さんは外国の日本大使館で料理を作っていた 英語ぺらぺらのお方イタリア語は ちょっぴりのベテラン料理人です。
24時間 一緒に暮らせば 気まずい空気も漂います。
おっさんはイケメンに 言いたいことがあれば 何で言ってくれと 息子ほどのイケメンに諭します。
いまどきの若者は 言いました。
「僕は イタリア語を辞書を片手に 必死でしゃべっていますが 斎藤さんは 辞書を見るのが恥ずかしいのか 僕にばかりしゃべらせている。」
一番の急所を突かれたおっさん ほろ酔いワインの中 涙ぽろぽろでした。
周りや世間を気にして 惰性で 生きている今の自分に ふと気が付いたのでしょう。
それからは 二人で辞書を片手に フレンツェの市場や名所 ワイナリーなど濃厚な二人旅です。
市場で 仕入れた材料で 一流斎藤シェフのまかない料理はどれも美味しそうで イケメン若者は イブクロまで楽しんでいたようです。
美しいイタリアの風景と 美味しそうな料理 そしてイタリア人の素顔を 楽しんだ一週間でした。
なんともさわやかな フレンツェ旅でした。 女性二人なら あんなにさわやかには ならなかっただろうと これは老婆心です。
再放送の時はぜひ 皆さんおすすめですよ。