超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

<span itemprop="headline">シュヒター聞いて過ごす冬至</span>

2017-12-21 10:08:30 | 無題


ギルベルト・シュヒターのシューベルトピアノ
作品全集を聞いてシュトーレン食べている。
シュヒターのピアノは噛み締める様に
実にゆっくりと旋律を歌わせて弾いている。
速い曲でさえ、急がない。
老境に達した味わい深さの滋味があふれている。
アルバムジャケットのウィーン分離派の
シューベルトの肖像がクリスマスに似合う。
珠玉の名作全集である。殿堂入り決定。

年末の悲喜こもごもが結晶化して静かに部屋中に広がって行く。
最近友人に勧められて南島原の観光フィルムを見たが、実によかった。
人生を一日だけやり直して恋人に告白して冥界へ引き返す話である。
今できることは今しておかなくては、
と思わせる、名作フィルムである。

アンセルメのロシア音楽集からくるみ割り人形を聞く。
華やかな明るいバレエ音楽でアンセルメの得意な曲である。
栗鼠の置物も踊り出しそうな祝祭音楽である。

うちの近所は小さな教会が多く
見て回るだけでも冬至の季節が充実する。
キリストは馬小屋で生まれた。心のきれいな人は幸いである。
一年が結晶化してピアノ曲に洗われてゆく。
シュヒターの全集自体、救いである。

ゆっくりとピアノの指を歌わせて記憶の粒が部屋中に鳴る



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする