超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

プルースト簡訳を読む

2019-12-18 07:14:07 | 無題
プルーストの「失われた時を求めて・全一冊」縮約版を深夜まで読む。
ひらがなの多い、平易な文体だ。多分、絡んだ筋書きを時系列に直して過去から晩年へと
読み易く並べ替えて書いている。
出だしは晩年の有名な紅茶とマドレーヌの場面だ。
紅茶とマドレーヌで叔母の家での幼年時代の経験を思い出して、我を忘れて
幸せを感じる場面。そこから、芋づる式に過去の記憶が意図を越えて想起される。
初恋の少女ジルベルトとの庭での出会い。ジルベルトは指で謎の仕草を示す。
ジルベルトとのふざけ合い。続く熱い思春期の恋。
青年になって、奔放な淑女アルベルチーヌとの大人の恋。
アルベルチーヌはある日、失踪する。アルベルチーヌは女性愛者だったことを知る。
アルベルチーヌの愛した女性たちへの奇妙な嫉妬。
初老の貴族シェルリスのソドムな性癖の生々しい描写。
シェルリスは金で粗暴な若者を従わせる。
かつての恋人、ジルベルトとの再会。
晩年になって、まざまざと蘇る、意図的でない記憶を書き留める
長い旅を始める決心がつく。時を巡る回想の物語の筆を執る・・・。
縮約版なので実物を読んだことにならないが、濃厚な耽美体験ができた。

濃厚にうねる記憶のナイル川 圧縮訳で耽美体験
コメント
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