超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

三多摩の幼少の聖夜

2019-12-13 20:47:01 | 無題
私は幼少時、東京の三多摩に住んでいた。
たまのお出掛けは、吉祥寺の東急百貨店である。
母が洋服を穴の空くまで見て、その間、私は東急内の
本屋で立ち読みや本の物色して過ごした。
最後にパーラーに寄って、パフェかなんかを食べて
帰宅したものである。
最寄りの町は府中駅で、当時は西友と忠実屋が競って
集客していた。
忠実屋は駅から少し歩く。専門店街のようなものだったが、
ポスターとかバッヂとか子どもが好きな雑多なものが
眼を楽しませてくれた。
個人経営の小さなジーンズ店が忠実屋のそばにあって、
よくジーンズを買いに行ったものだ。
また踏切の近くに地方にしては大きなレコード店があった。
最後に買ったのはヒカシューのLPかもしれない。
クリスマス前には、母親が吉祥寺東急の玩具売り場に連れて行き、
ほら、欲しいものを選びなさいと言われて値段と相談して
買って貰っていた。だから家にはサンタクロースは来なかったし、
他の子がサンタさんを信じているとは知らなかった。
クリスマスは、昔の家庭によくあるように、小売店で
ローストチキンを買って、ケチャップご飯と一緒に食べた。
正月はゲーム盤などで遊んだ。
初詣では友人の子どもと大國魂神社によく行った。
元旦の大國魂神社までの道は、今の渋谷並みに混んでいた。
小学5年生ごろ、マクドナルドができ、徐々に近代化した。
府中伊勢丹は成人してから、よくアジオにパスタを食べに行った。
専門店街の壊れた時計がたくさん置いてあるマロコという喫茶も行った。
ディケンズの「クリスマス・キャロル」の夢のように、この時期、記憶がよぎる。

三多摩の子どもが今日まで生きてきて故郷を離れまた聖夜来る
コメント (2)
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