超人日記・俳句

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ヘーゲル法哲学の早わかり

2021-07-15 06:45:50 | 無題
竹田青嗣&西研著「はじめてのヘーゲル・法の哲学」を読む。
ルソーの社会契約論と並んで近代法の前提となっているという。
ヘーゲルの理論の中心は自由論だとする。
そして、自由とは自分を承認させることである。
ヘーゲルによれば、人間の歴史は自由の増大の歴史である。
最初は家族規模であったものが、市民社会まで拡大し、
最終的には、国家の法が、お互いの権利を保証し、
正義の拠り所となり、福祉を行う。
社会人相互の道徳つまり人倫は、この国家で遺憾なく発揮される。
これが、近代社会を支える原理であるとする。
個人の自由より上位に国家を置くのは抵抗があるが、
国家が人倫の精神を実現するという理想は、現在は失われた
近代社会のあるべき姿だったのかもしれない。
神の自己展開としての精神が、発達するにつれて、
個人の活躍の場も、いま、ここから、外界へと向かい、
精神は自由獲得の戦いの末、人倫の場をみつけ、
最終的には神と私は別物でないとする着地点に至る。
その人倫の場を作るのが合意に基づく法の制定なのだとする。

人々が互いに作る人倫に社会の法が不可欠となる
コメント
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