超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

ウィトゲンシュタインの戦場日記

2022-06-11 16:20:04 | 無題
今日、やっと、ウィトゲンシュタイン「秘密の日記」なるものを読んだ。
ノートの片側に、いわゆる「論考」の草稿を書き記し、
その隣のページに、第一次世界大戦の東部戦線の戦場に居る彼の
個人的な日記が記されている。
日記と言ってもそう詳細な心情の吐露ではない。
「論考」の草稿との関係から言えば、「今日は、仕事をした。」
と書いてある日は、「論考」の筆が進んだと言う意味である。
その他、彼の哲学と関係の深い記述と言えば、
トルストイの福音書の要諦を読んで、深く心を動かされた、
などの記述が注目すべき点である。
その他は、食事は食べれた物じゃない、とか夜は眠れなかった
とか、今日はとても「官能的」だったなどの日々の記録である。
戦況のひっ迫と「論考」の草稿の内容がより宗教的になっていくのは、
必然的な結びつきがありそうだ。
そうした点を勘案したうえで、やはり戦時日記を読むよりは、
「論考」の草稿をじっくり読むほうが、より彼の哲学をわかるには
重要だと、「秘密の日記」を読んで感じた。この状況で、論考の草稿を
書ける集中力は、驚嘆に価する。

砲撃で揺れる東部の戦線で「論考」を書く指が震える
コメント
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