バーンスタインは昔から全身バーンスタイン

バーンスタインのソニーのマーラー・ボックスを聞いている。
新盤のほうが超弩級の名演揃いなのは確かだが、2番と3番以外1枚に収まる
旧盤のバーンスタインのマーラーも捨てがたい。
細君の逝去辺りから、神話の域に突入するバーンスタインの指揮であるが、
旧盤も十分「入魂の名演」であることに変わりない。
却って流れがスムーズで、これでもいいんじゃないの?と思うようになってきた。
ソニーの数年前から発売しているバーンスタインのマーラー旧盤の全集は
今2800円ぐらいだが、発売当時は1800円ぐらいだった。
価格破壊の全集である。
しかも、インナースリーブが地味に全曲オリジナルジャケットなのである。
そしてＣＤの表て面が黒い、疑似ＬＰ仕様なのである。
つまり作りが異様に凝っていてサービス満点なのだ。
ソニーから出ているバーンスタインの全集は他にも
シベリウス、チャイコフスキー、ベートーヴェンなどがあるが、
ＤＧ盤の好きな曲だけを思いっきり思い入れ深く演奏するスタイルには
及ばないにせよ、全集という制約のなかで、どれもバーンスタインが
入魂しているのはありありとわかる。
全集ではないがハイドン後期選集なんかも、地鳴りがするような、
マーラーを振っているような入魂ぶりで、迫力が違う。
バーンスタインは若い頃から、いい仕事をしている。
ＤＧ盤はすでに神話だが、ソニー盤（ＣＢＳ）の頃も
全身、バーンスタインだったのだと思う。
　
入魂の交響曲の演奏で全身全霊没入する音

ブライアンの「スマイル」でサバイバルする

今年前半のラストスパート、消耗戦である。
ブライアン・ウィルソンの「スマイル」聞くとちょっと楽しい。
仕事場からビーチ・ボーイズ版のスマイル・セッション持って帰ろう。
「日本の桜、歴史の桜」という本は初心者にはきついかも。
いろいろ風の便りにノイズが入ってきて、ハード・デイズ・ナイトだ。
コリン・ディヴィスの28枚組シンフォニーズ（デッカ）も聞いている。
上品な音を出す。
最近、マンゴー寒天が気に入っている。
花火大会の音だけ聞こえて、花火が見えない。
月末の都心の花火大会はよく見える。
そのころまでにはすべてが好転しているとラッキーだ。
他人の6分の1ぐらいしか体力がないので、長期戦は苦手である。
夏はマーラーの作曲気分で作文したいのだが、諸般の事情で
メモ書きに終始することになる。
萩原健太著のビーチボーイズ読本を眠る前に読んでいる。
ホントはスマイルがいちばん好きだ。
ゴールデンベアのベージュのカバーオール、気に入っている。
今日の温泉の素は勝浦の湯だった。

I will get by, I will get by, I will survive…！

幻の完成版のスマイルを繰り返し聞き生き残るはず

加藤繁樹氏、旧約聖書を詠む

加藤繁樹著、「短歌で読む旧約聖書」郵送で来る。
面白いので読者に紹介したい。

創世記
七日目に全ての御業治まりて宇宙の仕組み整いにけり
主の神は男に似合う助け手をあばら骨とり造り給えり
誘惑に負けてこの世の罪を受くアダムとエバは神にそむけり
弟のアベル殺しの魔のカインエデンの東においやられけり
万物を消し去りあとをまかすべく全きノアを主は選びけり
箱舟の内なるもののその外の生あるものは消されけるかな
主によらぬバベルの塔のいたけだか神来たりきてたしなめ散らす
アブラムはイスラエルの祖といわれけるセムより数え十代目なり
出エジプト記
イスラエルのヤコブ一族多産にてエジプトの地に満ち溢れけり
苦しみに嘆き悲しむイスラエル神は誘う豊かなる地へ
モーセの手杖をかざせば潮ひきて海の真中に陸地あらわる
神よりのお告げを受けて山を下りモーセは民にしらしめにけり
ヨブ記
主の御手よヨブの幸せ打たれよとサタンは強く訴えにけり
我が命生れしことを呪いけり暗闇に浮ぶヨブの姿よ
全能の神に対するしもべヨブ逆らい責める資格はありや
イザヤ書
アモツの子イザヤの見たる幻はユダ・エルサレム駆け巡りけり
主の神はひとりの男の子与えられ奇しきみわざをなし給うかな
十字架の贖罪の道貫きて神の子羊世を救いたり　—以上、加藤繁樹作

よくぞ、ここまで作ったものだとつくづく思う。偉業である。

主の道を整えてきた道のりを旧約の書はよく描き切る—私の作

爆買いのちピアノソナタ

カバーオールと言う休日用ジャケットがほしくて、今日は走り回った。
朝、ホームセンターに行って作業着を買いそうになったがやめた。
バスでイトーヨーカドーに行って、激薄化学繊維カバーオールを半額で買う。
半額と言ってもヨーカドーにしては高かった。灰色がかった渋いベージュの上着で、素材はツルツルだが
とても薄いので流石に涼しい。涼しくて軽くて大人の普段着にはいいと思うけど。
「寺山修司の情熱の燃やし方」と言う本が届いていた。
期待して待っている加藤繁樹著「短歌で読む旧約聖書」は早ければ明日来る予定だがどうだろう。
少し休んで、近所の専門店街までまた買い物に行く。
靴とパジャマとTシャツ2枚買う。
今日は爆買いの日だー！
土曜は翌日仕事がないので、買い物しているとストレスを忘れる。
ひょっとして、買い物依存かな。
「日本の桜、歴史の桜」という花見の歴史を辿る本が水曜日までに来る。
いろいろ必要に迫られて多分野の本に手を出している。
夜はナポリタンにひき肉を足してスパ食べた。
今はようやく落ち着いて、ブッフビンダーのベートーヴェン独奏曲全集より、
ピアノソナタを心底味わって聞いている。
今年前半のラストスパート燃え尽きないといいけど。
最近は温泉の素を入れて浴槽で一息つくのが娯楽。
ブッフビンダー巧いなー。
マリヤ・グリンベルクの全集がスクリベンドゥムからドカッと出る。
ベトソナ持っているから買い控えしよう。
スクリベンドゥムは入手困難だったニコラーエワやユージナを初め、ロシアピアノもので
すごい攻めの姿勢だ。

休日に走り回って買い物でうさ晴らしして月光に泣く

ヴァント＆ギュルツェニヒのベートーヴェンに思う

今、近所の専門店街まで散歩して、アイス珈琲飲んで徒歩で帰ってきた。
平日の夜に外出するのは久しぶり。
キャパのキャップを被り、ストライプのカバーオールを着て出かけた。
帰ってギュンター・ヴァント＆ギュルツェニヒ管の
ベートーヴェン選集をテスタメント盤で聞いている。
古い録音にしては音が異様に生々しい。
若きヴァントが静かに燃えている。
こうやって取り出してみると面白い音源がザクザクみつかる。
家には眠っている音源が無数にある。
新しいボックスセットもほしければ引かれるが、
眠っている音源を再発見する楽しみも捨てがたい。
一粒で二度おいしい死蔵盤、また折を見て発掘したい。
西蔵には必要な時に眠っていたお経がみつかるという
伝説があるらしい。
私のCDも必要な時にCDの山から零れ出る。
ライフサイクルが必要な時に助け舟を出す気がする。

死蔵した宝が不意に浮上して呼びかけてくる出口見渡せ