超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

歳時記俳句・郵便局

2023-12-26 00:03:53 | 自作俳句
閃きが冬に実をつけ筆走る
寒風に紙類を投げ身も凍え
底冷えにコール天製冬帽子

年の暮れラスクを噛り大あくび
留守番の海苔弁当や隙間風
寒見舞い郵便局でトーヴェ買う

寒暁にポスト拭かれて手紙待つ
冬の道ドーナツ落とす勤め人
年末に炬燵でホッと生姜の湯

公園の小山で加速そり滑り
鯛焼きを齧りて今日は習い事
年の暮れ家の手伝い雪下ろし
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歳時記俳句・聖誕日

2023-12-25 00:03:40 | 自作俳句
黙々と聖誕祭の冬野行く
ケーキ屋のステンドグラス聖母の絵
街中も静まり返り冬星座

百円のスポンジ台に冬いちご
当日のジングルベルはやや寒し
この一年過ごした後の聖樹かな

富める人貧しき人の冬の窓
久々に影の獄にて手に取りぬ
蠟燭を灯して祝う冬の隅

一年のラストダンスで終電車
永遠の相にひょっこり冬すみれ
聖夜には夢の笑窪と灯を点す
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歳時記俳句・聖歌隊

2023-12-24 00:03:48 | 自作俳句
走れソリ雪の夜道に風を切り
初めてのノエルに御子は生まれけり
トナカイの鼻も今宵は夜を照らす

ニコラウス今宵は町にやって来る
いちじくのケーキを胸に良き知らせ
驚ろかむ天の恵みの心地よさ

馬小屋に太鼓叩きの子ども来る
東から旅する博士 星の果て
樅の木は人を見守る常緑樹

お祝いに天使が歌うその調べ
グローリア天の高みに栄えあれ
馬小屋のみ母の胸に夢易く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歳時記俳句・氷塵

2023-12-23 00:02:07 | 自作俳句
ムーミンのポストカードに冬の景
たらこ出汁玉子握りを冬の朝
シューリヒトSWRを冬ひがな

独り立つやさしい人も冬の空
冬晴れに防寒仕様で落ち葉踏む
ガイストの現象学に冬迷う

凍てついた弁天池に座す薬師
冬に立つ地蔵はどこか幼な顔
北の冬離れ珈琲かく苦し

足元の路面凍結歩み終え
氷塵の舞う雪道に綿ぬくし
冬の夜森の天使が眠る頃
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歳時記俳句・パン泥棒

2023-12-22 00:03:43 | 自作俳句
寒日に遠くの山も冬霞
冬広場 満天星だけ赤し
冬の夜ようやく潜る掛布団

馴鹿の角を生やしたパン泥棒
茶を啜り賀状仕舞いの覚悟決め
縄張りに人の来りて寒雀

寒暁の郵便局に出す弱音
鳥の柄冬の暖簾もさえずりて
店内に「太鼓叩きの子ども」鳴る

悴んだ手を暖めて冬深し
雪晴れに青空見えて朝の息
冷えた顔当てる手のひら暖かく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする