君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
一度は夢を見せてくれた君じゃないか
御存知、中島みゆきの作詞作曲の「永遠の嘘をついてくれ」の一節だ。中島みゆきが吉田拓郎に提供した唯一の楽曲だ。(1995)
多分、彼女の曲の中で私の一番好きな曲だろう。
嘘が多い、しかも堂々と嘘がつかれる世の中になったからか、最近この曲をどうしても思い出してしまう。
相手の言うこと、それが嘘だと分かっていながら、それでもその嘘を嘘でないかのように、できたら永遠に私にその嘘をついていてほしいと懇願しているような「永遠の嘘」とは何か?
諸説あるようだ。
一番筋の通った説は、①相手は元左翼活動家。社会変革の夢を熱く語ったが、海外逃亡のあげく挫折。今NYで病んでいるとの想定。
しかし囁かれている説は、②相手は人生を謳った拓郎。中島はデビュー前からそんな拓郎を敬慕していた。近時もう歌は止めると言い出した拓郎に、中島が奮起を婉曲に促している。
しかし一般的な解釈は、③相手は恋人。自分を本当は愛していないことを知りつつも、「愛している」との嘘をずっと続けてほしいという女心を歌った。
色々と解釈は可能だが、ボクは中島の大きな世界観が反映されていると思っている。
④「永遠の嘘」とは、信条・信仰・宗教みたいな大きな人生の意味体形。それなしには人間は生きていけない。しかし、それが本当・真なるものかとの証明はできない。できなくてもいいのだ、単なる「物語」でもいいのだ。種明かしは要らない。生きる力になるなら「永遠の嘘」だっていいんだ。
かような「永遠の嘘」を欲する人間の心理をずばり突いたセリフは、
人はみな望む答えだけを聞けるまで
尋ね続けてしまうものだから
君よ永遠の嘘をついてくれ
「人は望む答えだけを聞けるまで尋ね続けてしまう」とは、人というものは自分が聞きたい答え(永遠の嘘)だけを聞きたい、もっと言えばそれ以外の答えは聞きたくない、聞かないようにする、ものだと。
さて、ここで現在の世相に入り込もう。
トランプ大統領が、「大統領選に民主党の不正があった」とその証拠も示さず繰り返すのはいい。彼は大嘘つきだし、大統領でなくなれば大きな負債を背負うから必死で嘘をつく動機は大で理解できる(笑)。しかし、トランプの支持者が「民主党は選挙で不正をした、盗んだ」とかプラカードを掲げて練り歩いたのは奇妙だった。もちろん支持者は証拠を示せない。そうであっても、恥ずかしげもなく「不正があった」とオウム返しに断じることだった。
トランプ支持者は、望む答えだけを求めて、種明かし(証拠)は示してほしくないのだ。
わが日本では、アベちゃんの「桜を観る会」問題で、当初野党は後援会の金を流用しただろうと、何回も何回も尋ね続けた。しかしその尋ね方が単純で能がないから、「出してない」で終わってしまっていた。永遠の嘘で終わるだろうと思っていたら、それが検察の応援で、今また「尋ね始めた」(笑)。
嘘だと立証できないだろうからといって、政治家が見え見えの嘘ばかりついていれば、政治不信はますます強まる。
ひるがえって、我々一般人は政治的嘘をつく必要はないが、嘘を自ら信じていく罠に陥る可能性が増えてきている。情報は氾濫しているが、聞きたい情報だけを集めて信念を固めてタコ壺に隠れていく傾向はないか。(情報的タコ壷化) ネット上にも議論はさまざまだが、どこまで正しい根拠に基づいているかは疑わしいまま、互いに空中戦をしているような議論が多くなっているような気がする。
ああ、またご託を並べてしまったが、この歌を聴きたいだけで。
では、どうぞ
拓郎&みゆき 永遠の嘘をついてくれ
ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便はまだ まにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい
なのに永遠の嘘を聞きたくて
今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて
今はまだ二人とも旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ
この国を見限ってやるのは俺のほうだと
追われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏街で病んでいると
見知らぬ誰かの下手な代筆文字
なのに永遠の嘘をつきたくて
探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて
今はまだ僕たちは旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
一度は夢を見せてくれた君じゃないか
傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに
たとえくり返し何故と尋ねても
振り払え風のようにあざやかに
人はみな望む答えだけを聞けるまで
尋ね続けてしまうものだから
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
~・~・~・
今はまだボクたちは旅の途中だと ボクは信じていたい。
お二人よ永遠の嘘をついてくれ
中島みゆき、吉田拓郎 二人のスーパースターよ 永遠なれ
昨今のテレビを賑わし人の命を奪うような嘘はダメですね、
中島みゆきさんは言い詩を作ります、私は「糸」が好きです、
拓郎さんとみゆきさんのコラボ素敵です(^^♪
何度も見ました。
みゆきさんもかっこよかったですね。
拓郎さん世代ではないけど、大好きな省吾さんが
若かりし頃前座で歌ってたと言う事で
曲を聴くようになりました。
拓郎さんの曲で一番すきなのは
題名が出てこなくて・・ごめんなさい
喫茶店に呼び出されて別れを告げられる曲が
悲しくて辛い歌詞だけど大好きです
別れを告げられるのをわかっていながら
シャワーを浴びてきれいにして出かけるなんて
何とも言えない悲しさがありますよね
愛こそすべて(ビートルズ)、はいそうです。 しかしその「愛」も人生では「嘘」であっても人によっては必要なのじゃない? という意表を突くメッセージが中島のこの歌での世界観だった気がします。
>昨今のテレビを賑わし人の命を奪うような嘘はダメですね~
座間9遺体事件ですね。犯人は自分が得た自殺に関する専門的な知識をまとって自殺志願の女性に「一緒に死のう」と嘘をついて信じて付いてきた女性を殺してしまいましたね。サリン事件の麻原某だって嘘の世界観を示して、その盲信者が多くの人を殺してしまった。更に中島のこの歌に見え隠れする過激派の暴力革命思想だって、「永遠の嘘」ですよ。しかし、それらの大きな嘘に一時的にしろ惹かれるのも人間ですよ。昔から今も。
>私は「糸」が好きです~
「逢うべき糸に 出会えることを 人は仕合わせと呼びます」の表現なんかは秀逸ですよね。私なんかは「中島と織りなした糸は誰だったんやろ?」とすぐに下世話な関心を持ってしまいますが(笑)。
>拓郎さんとみゆきさんのコラボ素敵です(^^♪ ~
イイですよねえ。二人がステージで着ているのはシンプルなシャツにジーンズだけ。多くの芸能人みたいにウェアで目立つ必要ない。彼らのステージでの存在自体が圧倒的ですよね。それが二人並べば・・。はい、素敵でしたね。
最初暗闇のなかでスポットを浴びながら拓郎が歌い始めて、中途でいきなり中島が登場! これは観客にも知らされていなかったサプライズで観客も動揺、喜ぶさまが。して中島が彼女のスタイルで歌い始め、ディユエットのファンサービス。そして歌い終わると中島はそのまま去っていく・・ いい舞台構成ですよね。何度見ても飽きない。その通りです。私はつま恋のこれをTVで昔観たのが最初でしたが。
>拓郎さんの曲で一番すきなのは題名が出てこなくて・・喫茶店に呼び出されて別れを告げられる曲が悲しくて辛い歌詞だけど大好きです~
それこれでしょ。
♬ 二人して食事に来たけど誘われたわけはきかない なつかしい電話の声に出がけには髪を洗った この店でさよならすることわかっていたのに
これはハイファセットの「スカイレストラン」です。私のi Tunes iPodに入っているのですぐ分かりましたが。拓郎はこんなヤワな歌詞を書きません、ていうか書けません、歌いません(笑)。この歌詞を書いたのは・・はいユーミンさんです。ユーミンは女性恋愛の機微を書いたらもう誰も右に並べない。
>外は白い雪の夜だったかしら?~
それこそ、浜田省吾の「悲しみは雪のように」でしょ。
あ、白い雪を待ち望んでいるりりさんのお気持ちは、よく分かりました(^^)。
降らせましょう。
😁
つま恋2006にも入ってます♪
大事な話が君にあるんだ〜♪からはじまる曲です
やっぱり曲名は『外は白い雪の夜』でした。
別れを告げられると知っていながら
シャワーを浴びたの悲しいでしょの歌詞がせつなくて。
ハイファイセットにも似たような歌があるんですね
知りませんでした💦
こちらもぜひ聴いてみてください💖
「外は白い雪の夜」は拓郎の曲にありますね。♬バイバイラブ・・ と繰り返すところに、はい聞き覚えがある曲です。それに相手の女性は確かにシャワーを浴びてます(笑)。詩は松本隆が書いて拓郎が曲を付けて、しかも拓郎はこれを第45回紅白で歌ったのですね。1994年はまだNYにいてこの紅白は見てませんが。
りりさん、私のはやとちり。浜省の歌だろうなどと失礼なことまで言ってしまって、すみませんでした。