駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

無理難題としても

2014年03月14日 | 町医者診言

                

 女子レスリングの吉田沙保里選手のお父さんが亡くなった。くも膜下出血で急死だったようで、驚きと悲しみに「暫く、そっとしておいて下さい」と日本レスリング協会を通じコメントを出していた。

 吉田選手は格闘技で前人未踏の記録を残している人だから、女性にしてはごつい感じがあるが、決して見苦しい顔立ちではない。しかしながら、通夜で涙ながらに会見している写真はあんまりな感じがする。写真というのは一瞬を捕らえてしまうから、選び方によっては見た目の悪いものになる。マスコミは礼儀をわきまえてほしい。

 昨夕届いた郵便物の中にひときわ分厚い封書がある。生活保護法による医療券が十八枚入っていた。これからも五月雨のように送られてくるから、二十名以上の生活保護者が当院を受診されるわけだ。地域差もあるが、一診療所としては多い。四分の一くらいなぜと思わせる方が混じっている。何が適正かは難しいが、まともな議論判断を避ける社会の弱りを感じる。

 右往左往し皮相の勝ち馬?に雪崩を打つマスメディアに、広い視野と熟慮を望むのは無理難題か。

コメント
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