日本全国を旅し、行ったことがない県は高知県と沖縄県を残すのみだが、駆け抜けただけのところも多く東海道沿線を除けば土地勘もなく知らない所の方が多い。
週末に関西方面へ出かけたのだが、エスカレーターの並び方電車の待ち方店での客あしらいテレビ番組と、なんだか違うなあと思わされるところが一杯あった。テレビ、ラジオそして全国紙の影響に元々横並び均質を好む国民性もあって、地方色が薄れ同質化が進んできているように思っていたが、まだまだ地域の個性は健在のようだ。尤も、東京へはなびかない関西というせいもあるかも知れない(関西と一口に言っても、京都大阪神戸ではかなり個性が違うので、一からげはかなわんという声も聞こえる)。
世界には何百という国があるのだが、それぞれの国の中に多数多様な地域性が息づいている。アメリカなどは三百年ほどの間に移民でできあがった国で、州も境界が直線のところが多く、適当?に区切ったように見えるのだが、州の自立性が高いことも手伝ってか州の個性がはっきりとある。中国は広大な国で長い歴史が背景にあるから、共産色で上塗りをしてあっても、各省には強い個性が残っているはずだ。
そうした地域色に興味を持てばどれだけ時間を使ってもきりがなく、深みに嵌まってしまう。そうした面白さ楽しみを生み出す地域の違いは争いの種にもなって、良い面ばかりではないが、違いにエネルギーが蓄えられているのは間違いない。好きかと言われればちょっと首を傾げるところもあるが関西の個性健在を確認してきた。