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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

女医を活躍させるには

2018年10月23日 | 医療

                  

 東京医大の入試で女性や多年浪人を入りにくくしていた不実が明るみなった。色々言われているが、非公表小さな脳味噌で決めていたことが、一番の問題だと思う。

 女医さんの存在の仕方には殆ど半世紀現場にいた医者として報告でき、やはり偏りがあると思っている。それは女医さん自身を含めて90%以上の医師が認めるところだろう。救急で呼ばれる科当直の多い科体力的に重労働の科を避ける傾向がある、そして、結婚妊娠出産子育てである期間現場を抜けてしまい、それがしばしば、指導者としての熟成を難しくしている。

 こうした特性をどこまで医師全体で吸収し生かすことができてきたかというと、十分ではなかったので、陰で操作が行われていたのだろう。どうすればいいかは医師だけでなく国民全体で考える必要がある。

 女性の医師にも数多い優れた研究者臨床医指導医が居る一方で、離婚率未婚率も高いという現実もあり、どうすればよいかは難題だ。相変わらずの叩くばかりの意見は役に立たない。

 当医院には研修医が地域医療の研修にやってくる。もう五十名以上の研修医を世話したので、最初の頃の十数名を除き、誰が来たか忘れてしまった。今年は女医さんの当たり年で、女医さんばかりがやってきた。最後に来た女医さんは陸上をやっていたというがっしりした人でフットワークが軽く理詰めで決断が早く、所謂女医さんとは一味違っていた。救急専門医になって是非ドクターヘリに乗りたいと目を輝かしていた。男性でもそうした医師はそう多くはない。ドクターヘリ、怖い危ない遠慮させて下さいという男も少なくない。どうも女性医師の障害は傾向の問題で、障害を特性として生かし乗り越えて行ける女医さんもいる。

 女医をどう生かすか、一つの方法は欧米に学ぶことだろうが、社会の特性と言われると逆に解決が難しくなってしまう。やはり社会の助け理解を得て医師会で率先して名案を生み出さねばならないだろう。

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