駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

アメリカの中間選挙予想

2018年11月06日 | 政治経済

           

 

 日本時間の夕方からアメリカの中間選挙投票が始まる。トランプが猛追しているらしい。人間は分かりやすい目標に邁進しやすく、そういう時には馬鹿力が出る。そのために冷静な判断が失われ、何度も間違いをしてきたのは歴史の教えるところだが、失敗に殆ど学ばないのも歴史の教えるところだ。

 トランプは破廉恥な人物だが、実は破廉恥は程度の差は大きいけれども誰にもあるものだし、二年後の千ドルよりも今の五百ドルの方が良いと判断する人は多いだろうし、アメリカ繁栄の蜜を舐めに入り込もうとする中南米の貧困な奴らは蹴散らしてしまえと思う人はかなりいるだろう。

 自分に有利なように物事を解釈して喧伝する狡賢さは超一流だから、良いことは自分の手柄悪いことは民主党の責任と論理や検証はそっちのけで単純明快に吠える。どうもトランプ的な考え方は小学校で教えられたこととはずいぶん違うようだけれども、現実の世の中ではかなり幅を利かしているようだ。

 医者というのは欲張り村の村長も混じっているけれども、概ね小学校で教えられたように考えて行動して問題ない仕事なので、トランプ氏や麻生さんのような感覚が小さからず世の中を動かしているのにいい年をするまで気が付かなかった。

 アメリカの富裕層が恵まれればそれでよいというトランプの本音をアメリカ全体がトランプ流で景気が良いという巧みなレトリックでまやかし、とにかく得票数を増やそうという作戦がどこまで有効か中間選挙でわかる。民主党に強烈なリーダーが居ないのは不利だが、強烈なリーダーというもの自体が民主党的ではないので難しいところだ。

 下院では民主党が辛くも過半数を取るだろう。上院は共和党が過半数を維持するだろう。街中の臨床医の診たてである。

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