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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

猪の年が来るが

2018年11月10日 | 世の中

            

 

 患者さんのTさんは定年退職後かなり本格的な家庭菜園をやっておられる。場所が市街地でなく裏山の為、時々「猪の野郎で全滅だ」と憤懣やるかたない様子のことがある。

 「いつも明日収穫しようとする夜に畑をほじくり返えしゃがる、食べ頃をよく知っているんだね」。とそこは感心していた。よく聞くと猪には好き嫌いがあってサツマイモとカボチャが大好きらしい。さつまいもとカボチャと言えば猪野郎と言っても雌が相当混じっているに違いない、子育てがあるから雌の方が大食らいかもしれない。今は玉葱だから、大丈夫だけどと帰っていかれた。確かに生の玉葱じゃ、猪も鼻がツーンとして食べられないのだろう。山奥では猿や鹿が悪さをするらしい。尤も市街地と言っても安心できず、同じく退職後に近所で菜園をやっているSさんはカラスが落花生を食べてしょうがないとこぼしていた。

 退職後の男性患者さんにはテレビを見てゴロ寝にならないよう運動を勧めているのだが、野菜作りは一挙両得で、興味を示す人には特に奨励している。畑仕事などしたことのない人ばかりなのだが、明らかに才能の差があり、糖尿病のYさんは物事に創意工夫を凝らす人のようで、川原の畑を借りて本格的市場に出せそうな野菜を色々作られる。年に何回も茄子、胡瓜、葱に生姜など食べきれませんから皆さんでどうぞと差し入れをしてくださる。

 詳しく聞いたことはないが、Tさんは部長というか管理職の雰囲気、Sさんは営業と言うか対人の仕事の感じがし、Yさんは技術系の感じがする。三人集えば野菜作りを第二の仕事にできそうだ。とまあ余計な連想を働かせるのはブログを書く医者の余技だ。

 畑を荒らす猪は困ったものだが、亥年を困った年にしないようにちょっと猪に似た大統領にお願いしたい。

コメント (2)
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